<すぐに帰れる退院調整>・・・・・まだまだ道遠いですね
こんにちは、退院カンファレンスや担当者会議が連日ある在宅医@今井です。
色んな病院のカンファに参加していますが帰りたいと思ったときにすぐに帰れるような退院調整って難しいですね。患者さん側の要因、病院側の要因、在宅側の要因など様々な要素があります。
患者さん側の要因
①病状への不安
②家族の介護の問題
③環境調整の問題
これも色々ありますが大きな問題はやっぱり①と②でしょうか。①に関しては病院医師や看護師のサポートがあればある程度解消されるような気がしますが、現状ではここの部分でのサポートを病院側で強くしてくれているところは少ない印象です。病棟の看護師さんや退院調整看護師さん、MSWさんに強く期待したいですね。③に関しては病状によりますが時間がなくてもある程度短期間で対応可能なことは多いかと思います。
病院側の要因
①病状が変化すると退院が伸び伸びとなる。(がんの患者さんではそうなると結局帰ってこないです)
②退院する患者さんの心理的サポートの不足
③在宅側のニーズの把握不足
ここの問題の一番の問題は実際病院の退院調整に関わるスタッフが在宅医療の現場を肌感覚として理解していていないことではないかと感じています。最近では元々在宅医療の現場や介護の現場にいたスタッフが退院調整の係りとして働いているのをみる事もありますが、もっと病院全体で少なくとも退院調整に関わるスタッフの在宅医療の現場での研修は必須化すべきと個人的には思いますがいかがでしょうか?
在宅側の要因
①ケアプランの調整及び介護者の人の手配の問題
②在宅医、訪問看護の問題
最近は退院カンファレンスでやることをぱぱっと決めても生活支援のためのヘルパーさんの手配がなかなかつかずに退院調整に時間がかかる人が増えている印象です。家族の方が介護するのであればここの問題はクリアできるのですが、独居もしくは夜間や早朝のヘルパーさんの支援が必要な場合はどうしても人手不足を実感してしまいます・・・・
また②に関してはできる限り在宅医側が調整の時間要因にならないようにしたいと常々考えていますが、ある程度の規模の在宅療養支援診療所であったり訪問看護ステーションであったりしたら土日の担当者が別であることもあるためどうしても土日の退院は遠慮がちになり月曜から退院しましょうか、とかって数日の猶予が必要なこともあります。ここはどうにかしないといけないですね・・・・
いずれにせよ退院時カンファレンスでの退院調整→実際の退院へむけた動きは基礎疾患によりどのように考えるかが違います。
末期の悪性腫瘍や終末期の患者さんであればある程度の調整済めばすぐに帰るべき、つまり時間を意識した対応が必要ですが、逆に脳血管障害やALSの患者さんであれば多少時間がかかってもきちんとした療養環境やリハビリ環境を整えてから退院した方がいいでしょう。
患者さん毎に何を意識して退院調整をするのか、すぐに帰りたい患者さんは帰宅できるような退院調整ができれば患者さんにとっても、病院にとっても、在宅側にとってもいいですよね・・・
皆さんは現在退院調整どうされていますか?何か困っていませんか?よければ教えて下さいね~
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