在宅医療を始めてみたいと思う医療者へアドバイス~勤務前に準備しておいたほうがいい3つのポイント

こんにちは、本日は他の先生が外来してくれているので休みを頂いている札幌の外来診療医&在宅医@今井です。

これから在宅医療を始めてみたいと思う医師や看護師の方がいるかと思いますが自分の経験も踏まえ本格的に在宅のフィールドでの勤務を開始する前に準備しておいた方がいいことを3点にまとめてみました。お伝えしたいと思います。

 

1改めて何が目標なのかを確認しておこう

在宅医療をしてみたいという漠然な目標でも悪くはないのですがお勧めはしません。きちんともっと具体的に何を目標とするのか、自分できちんとゴールなり目標なりを設定することをお勧めします。在宅医療の世界はやるとわかりますが厳しい面も結構あります。コミュニケーションの距離感がわからない、制度が理解できない、利用者さんからの<あわないので来なくていいですよ>という言葉、他職種との連携で気を使うなどなど、病院医療とは全く違った大変さです・・・・

そんな気持ちが折れそうになった時に重要なのは<何をしたくて在宅医療の現場にきたのか>という目標です。人によってはいつか訪問看護ステーションを立ち上げたい、というかも知れませんし、はたまたクリニックを開業したい、という目標かも知れません。または在宅緩和ケアの第一線で患者さんや家族ととにかく近い距離で医療や看護を提供してみたい、という目標かも知れません。とにかく漠然としすぎない具体的な目標を今一度自分の中できちんと設定してみてください。

困った時、立ち止まった時に戻る場所を自分の心の中につくること、これをお勧めします。

 

2定点観測する医療サイトやブログをいくつかみつけておきましょう

在宅医療の現場にでるとおそらくは比較的狭い人間関係や職場で働くことになるのではないか思います。大規模なクリニックやステーションって全国的にもそんなに多くはないですし・・・・そんな時にその狭い中の意見のみで培養されると少し視野の狭い在宅医療者となってしまうかも知れません。なので看護師さんでも薬剤師さんでも医師のでもいいので、とにかく在宅医療や医療関係全般の意見を比較対象できるようなブログやサイトをいくつかみつけておき、定点観測していくといいのではないでしょうか?

自分は長尾先生のブログであったり中村先生のブログであったり、はたまた病院勤務の先生や海外の医療者のブログであったりを勉強&定点観測がてら20くらいチェックするようにしていますが、そのようなサイトやブログが20くらいあればだいぶ狭い視野になるよう事態は避けられるのではないかと思います。

(ちなみにちょっとだけ内容違いますが以前こんな記事書いていますのでよかったら参考にしてみてください:医療従事者ならチェックしておくべきお勧め医療情報&政策情報サイト9選

3医療関係以外の社会人のコミュニティをつくるように心掛けよう

これはどうなんでしょうか、在宅医療者に限るというよりは医療者全般に関する話題かも知れません・・・周囲に医療者しかいない状態っていうのはやっぱり普通の患者さんからみたらありえない状況ではないかなと思います。その中でずーっと生活や会話をしていると自然と普通の社会人の人とはやっぱり感覚がずれてくるのは否めないのではないかと個人的には思います。

病院の時には医療面に焦点をあてて仕事をしていた&患者さんもそれを一番期待したのでまあそれでも良かったのかも知れませんが、やっぱり在宅のフィールドにでてくると医療者である前にまずは常識人であることが求められます

常々在宅医療者にとって一番重要なスキルはコミュニケーションスキルだと考えていますが患者さんときちんとした共通言語をもつためにも、一度医療者から離れたコミュニティを自分でつくりその中に身を置くことってとても大事なことだと思いますがいかがでしょうか?読書でも映画でも美術でもなんでもいいです。是非医療者以外の社会人の方と触れ合うようにしていきましょう。

医療以外の評価の軸を自分できちんとつくること、これはとても大事なことだと思います。(ちなみに自分にとってそれは社会人のサッカーチームが当てはまりましたよ~)

 

ということで簡単ですが在宅医療を本格的に始める前に準備しておいた方が良い点を3つを述べてみました。参考になったでしょうか?ご意見あればいつでもご連絡ください。ちなみにまだ在宅医は募集していますので興味ある方はご連絡くださいね。

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圧迫骨折の患者さんが入院する前に確認しておきたいこと

こんにちは、札幌の在宅医@今井です。

高齢者は入院自体がリスクです。圧迫骨折は入院する必要があるのかどうかを事前に考えることが重要ですので少し書いてみたいと思います。

腰椎や胸椎下部の圧迫骨折の患者さん、月に2,3人は新規で診ているような気がします。高齢者の方の診察をしていると入院させたはいいけど認知機能が低下するor廃用性に筋力が低下する可能性が高いため、「今回入院させるべきかどうかなぁ???」って結構判断は迷う事も多いです。

できれば地域包括ケア病棟が整形的な疾患でもためらわず入院&リハビリ加療できるようになってくれれば一番いいのですが現状まだそこまではなっておらず、入院するのであれば近所のリハビリのいい病院を探して入院するのが一番いいのかなと考えています。

 

ということで圧迫骨折受傷時に入院する前に考えておきたいポイントをいくつか書いておきたいと思います。参考にしてみてください。

①自宅でもきちんと症状緩和のための投薬加療をうけているか、うけていないなら入院前にまずは自宅での投薬加療を受けるのがよいでしょう。

②コルセットなどを使用しても改善しないかどうかは試す価値はあるでしょう

③ベットからの立ち上がり時に疼痛が悪化する程度であれば福祉用具や介護ベットの調整をまずはしてみましょう

④介護上の問題も解決できるかどうか考えましょう。一時的に医療保険での訪問看護を利用したりヘルパーさんの支援などの調整をしてもらえるかケアマネや医師に相談してみましょう。

上記①~④を行ってみても症状が改善しない、介護が大変などの場合は入院するのも選択肢となるでしょう。ただ入院先はリハビリ加療をきちんとしてくれるかどうかを見極めて事前に情報を得る事が必須です。

他にも患者さん自身の入院リスクがどの程度あるかは確認しましょう。

具体的には認知機能面に影響を与える抑うつなどの気分障害の有無や低栄養によるリハ遅延の可能性、年齢も高齢になればなるほど入院自体が危険です。過去の入院でせん妄の既往歴があれば入院自体でのリハビリ加療も難しいかも知れませんね、その場合は入院しないで本格的な在宅医療の導入を検討してみるのもいいでしょう。

 

いかがでしょうか?まずは①~④までまずは自宅でやってみて、かつ認知機能低下やせん妄のリスクがない場合に入院を検討するのがベストかと思います。入院自体がリスクであるなら訪問看護や在宅医などの本格的な在宅医療の導入を検討しましょう。

上記に何かご意見あれば教えてくださいね~

 

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