こんにちは、札幌の在宅緩和ケア医@今井です。
安楽に生活するために、家族の幸せのために、在宅での緩和ケアを受ける時は少しだけ余分にお金を使ってほしいと思いますが皆さんはどうですか?
癌終末期の患者さん、ALSなどの難病の患者さんなどはそれぞれ標準的な治療については医師に相談しています。それ以外にもネットで情報を探し、場合によっては自分自身で模索される中で色んな代替医療を試されている方いらっしゃるのではないでしょうか?
自分もこれまで円山ワクチンやゲルソン療法、気功や食事療法、フコイダン(びっくりしたのはフコイダン、○○大学病院の病棟に売りに来た業者から買ってそれ以降届けてもらっているって言ってた患者さんが数名いたことですね)など色んな代替医療を行っている患者さんをみてきました。
最後まで治療をあきらめない患者さん、ある程度まで行ったら断念した患者さんなど様々ですが多くの代替医療を行っていた患者さんは最期になると「医療や介護に使うお金はあんまりない」っておっしゃいます。
その都度
代替医療に使った費用の10分の1でもいいから在宅での緩和ケアや家族の方が休むためにでも使ってくれないかな?
と思ってしまいます。
費用のために訪問看護を導入しない、ケア用品の購入を渋る、食費を削る、家族が休むための自費のヘルパーさんや看護師さんの使用もしない、などなど・・・・
ちょっとのお金を惜しまなければもっといい生活や家族との楽しい時間を過ごせるのに、もったいないな・・・・って感じます。
たくさんは必要ありません。普通に必要な医療費と介護の費用と、あとは少しだけ余白を埋められるお金を惜しまず使ってみてください。
きっといい時間を過ごせるはずです。
どうでしょうか?皆さんはどう考えますか?ご意見是非聞かせてください

こんにちは、宮の森のかかりつけ医@今井です。
皆さんはかかりつけ医どうやって選んでいますか?多分なんとなく自宅から近いところを受診されているのではないかと思いますが、それがいいかなと思います。近いところが一番!!
でもそれ以外にも色々ポイントはあるかと思いますので自分ならこうやってかかりつけ医を選ぶかな、という点をいくつか挙げてみたいと思います。参考にしてみてください。
1専門科以外の病気のこともできる範囲で相談にのってくれる
2地域の医療や介護の情報などを良く知っている
3予防医療に力を入れている
4治療の選択肢が投薬以外にもある(治療=投薬のみ、ではだめです)
5家族も診てくれる、もしくは家族の状況も気にしてくれる
6認知症の治療にもできる範囲で対応してくれる
6在宅医療にも対応
7癌、非癌問わず緩和ケアを実践してくれる
上記の点がポイントでしょうか。(ちなみに今井は全てには当てはまりません・・・)特に認知症や癌の緩和ケアに関しては、かかりつけ医を選ぶポイントにおいては必須かなと思います。どうしてか?両者とも何かあって(例えば認知症になったり癌に罹患したり)から医療機関を変えて対応してもらったとしても、それまでの関係がないためにかかりつけ医の先生以上の対応を求めるのは難しいと思います。また両者とも生活目線でのケアや治療がどうしても必要となりかつ突発的な対応も必要となるるため、遠くの専門医より近くの対応してくれるかかりつけ医の方がはるかに大事だと思います。
認知症や癌は誰の問題でもなく国民の二人に一人は自分の問題として関わってきます。関係ないと思っていませんか?早めにかかりつけ医をみつけて相談していくことをお勧めします。後で後悔しないように・・・

こんにちは、札幌の認知症外来&在宅診療医@今井です。
さて認知症の患者さんについてブログで何回か書いていますが在宅や外来で診ていて多いのは血管性認知症やアルツハイマー型認知症の方に続いてこのレビー小体型認知症の方も結構いらっしゃいます。
レビー小体型認知症の特徴ってなに?と聞かれると
1パーキンソン様の小刻み歩行、仮面様顔貌、手足の震戦などの症状がみられる。当初はパーキンだと診断して加療していたが途中から幻視などの症状が出現する方もいます。オーバーラップする事もあります。
2幻視が特徴的。初期には症状が変動し受け答えが問題ないこともあり幻視だけで問題が表出化しないこともあり得ます。
3排便異常や発汗障害などの自律神経症状を伴うことあり。
4女性より男性の認知症の方が多い
5問診で大体診断をつけることができる
などでしょうか。
診断はつけることができたとしてもレビー小体型認知症の方の治療と介護、ここの部分は結構大変です。
今井が考えるレビーの方の医療上、介護上の特有の問題点としては
介護への拒否が強い
訪問系のサービス導入に苦慮する、特に導入したとしてもリハと看護どちらも対応していかなければいけないため介入ができる人が限られる
転倒リスクが高く実際転倒する、その割には居室の環境整備に拒否的なことが多い
排便管理に難渋する、便秘続くと不穏となり家族が疲弊する
デイやショートは拒否的、さらに行くと幻視やせん妄などの症状が悪化することがある
などがあげられます。
アリセプトの少量投与、微量調整、抗パーキンソン病薬の調整なども行いますが中々外来や投薬だけでは治療、介護的な問題の解決が完結しないのが現状です。患者さんやご家族の方がレビー小体型認知症を治療する医療機関を選ぶ時は必ず在宅医療に精通している(訪問看護を駆使できる)、もしくは在宅医療や往診対応している医療機関を探すべきです。
如何でしょうか?認知症の20%を占めると言われるレビー小体型認知症、皆さんが思っているよりかなりありふれた病気です。もし疑ったら相談できる医療機関、早めに見つけてくださいね~
