仕事をしながら親の介護をするという選択:仕事か介護かという二択はしてはいけない!

こんにちは、宮の森の小路を走って往診している在宅医@今井です。

先日長年在宅でみていた患者さんが体調不良となり入院されました。今後は在宅で心不全の緩和ケアを行っていくことになりそうで、退院時カンファレンスが開催されました。20人くらい関係者があつまり病院で退院後の支援について相談してきました。患者さんには非常に熱心に介護されている同居されている娘さんがいるのですが、もちろんカンファ前後で色々話はしてきました・・・

その娘さんですがカンファ終了後数日たってから先日当院にふらっと立ち寄ってくれました。たまたま近く通ったので寄りました、と・・・・

諸々病状についての話をした後に退院後の方針についてサイドちらっと聞いたのですが

「今回の退院でもう入院させずに最期まで自宅で看取るつもりですのでお願いします」

とのことでした。これまでずっとそう言ってきたのですがやっぱり方針は変わらなかったですね。ただ娘さんが仕事(会社経営)されていて激務なのは知っていたので「お仕事は無理しないでくださいね」とお伝えしたところ

「社員には母の病気について話しました。私の会社は30代40代の女性の社員が多いので、介護の問題は自分の問題だけでなく彼女らの問題にもなり得ます。

介護か仕事かの二択ではなく、仕事を辞めないでも色んなサービスを利用して自宅で最後まで家族を介護してみてあげる事ができる、私はそれを社員にきちんとみせてあげたいと思っています。それが私の仕事です」

とのことでした。

素晴らしいの一言です。必ずできる限りの援助しますね、とお伝えし可能な限りこの気持ちにお応えしたいと心から思えました。こんな社長さんいたら絶対ついていきますよね。

 

介護か仕事かの二択ではなく、仕事をしながらでも最期まで家族を自宅でみる事ができる、そんな社会が当たり前になればいいですね。介護での離職を考えている方がいましたら、まずは離職する前に医療者や介護者、ケアマネさんに相談してください。絶対全力で支援してくれるはずですから・・・

皆さんの会社はこんなこと許してくれますか?自分は社員が同じ状況になったら全力で応援したいと思っています。

 

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生活支援をしないケースワーカー:介護は全てケアマネの仕事???

こんにちは、在宅医療、在宅緩和ケア行っている札幌の医師@今井です。

生活保護の患者さんで保清や体調管理がなかなか自分ではできない方、高齢になるにつれ何とかなっていたものがならなくなってくるとどうしても他者の援助が必要になってきます。

先日引っ越し後に著しく生活機能が落ちた高齢の独居男性患者さん、訪問診療にケアマネさんが同席してくれてようやく介護保険を使った援助に向けて同意を得たのですが・・・

ケースワーカーが全く関与してこない!!!

そもそもこの患者さんがこのような状態になったのはケースワーカーが全く無関心で引っ越し作業をやる気ない業者に投げっぱなし・・・・捨てるべきゴミも自宅に運び込んで冷蔵庫に至ってはコンセントすらつないでおらず、さらに調理のためのコンロもなにもない状態でした。すでにこの時点で引っ越し後1週間、ほぼ食事もしていない状況でした・・・

さすがに見かねて「生活環境みて整えてあげるのに支援してくれませんか?」と役所に電話してみたところ

介護の仕事はケアマネの仕事です

の一言で全く動く気配なし・・・・怒鳴りつけようかと思いましたがさすがにこちらも大人ですので何とか早く対応お願いしますね、とお伝えしましたが・・・・・豊平区役所の担当の人、名前絶対忘れないです・・・

 

最近ケースワーカーの対応があまりにひどすぎる!!札幌市ってケースワーカーの人数は増やしていますがこんな縦割りというか無関心な仕事の仕方でいいのでしょうか?生活保護の患者さんは情報発信できる患者さんもいますができない人、そもそもあんまりこない見知らぬ人(ケースワーカー)は信頼しないで何も伝えない人って結構いますよね。本当にこんな対応していてプロと言えるのでしょうか?

 

皆さんの地域ではどうでしょうか?無関心な、動かないケースワーカーさんにどう働きかけていますか?ご意見あればおしえてください。

 

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ポリファーマシーの問題はそもそも何が原因か?第3回高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成資料を読む

こんにちは、本日も外来&訪問診療の札幌のかかりつけ医@今井です。

2月21日に第3回高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループが厚生省で開催されました。その中で高齢者のポリファーマシーにどう取り組むべきかという資料がでていましたので少し読んでみたいと思います。(ちなみにニュースではこんな感じででているところもありました。産経新聞より 高齢者「薬漬け」防げ 一元的に把握、適正に処方 国が初の指針案まとめ

第3回高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループ

資料より要点まとめ・・・・・その前に処方見直しの推奨されるプロセス図で提示しておきますね。

資料内容まとめ

・75歳以上の25%が7種類以上の投薬を、50%以上が4種類以上の投薬を受けている

・投薬種類が増えれば増える程有害事象が増えますよね

・解消のためには医療関係者の連携や患者啓蒙が重要

・複数の専門家受診→ポリファーマシーが形成される。かかりつけ医やかかりつけ薬剤師の関与が一定の効果

・対応としては、病状変化時に処方を一元的に見直す、高齢者総合機能評価で各科が評価し全種類の投薬を都度把握する

・非薬物療法を重視しましょう

・減らす時はただきちんと評価しながら無理のない範囲でしていきましょう

・服薬管理は生活状況をみながら多職種連携で、大幅に薬を変える時は各科連携してカンファしながら検討していきましょう

・ポリファーマシー対策のためにも国民の啓蒙はきちんとしていきましょう

 

各専門科がつど集まって協議?生活環境みながら多職種連携?

専門科外来でこれやるってどれほどできるんでしょうか?正直ここで書かれた内容は実現可能性がかなり低い!理念は立派ですがプロセスが不可能では意味がないと感じてしまいます。

自分が考えるに多剤投薬を取り巻く問題で認識しておくべきことは

①医療者も国民も多剤投薬が現実にあると感じている

②ただ専門科受診されると専門科としてのベストの治療をせざるを得ない、非薬物療法での治療は提示や説得に時間がかかるし訴訟的リスクも内在する。薬処方した方が早く外来が回る。

③専門科外来で生活をみながらの多職種連携はかなり厳しい、というかACPなども絡んでくると絶対無理ではないか

④このままフリーアクセスが許容されたままでのポリファーマシー対策は画に描いた餅

⑤かかりつけ薬剤師や訪問看護師などの多職種ができることも処方医が多数いたら業務量が半端なくなり対応は難しくなる

という点ではないでしょうか?

 

どう考えても対策として行うことは

処方医の専門医としての姿勢を正す、というよりは高齢者の医療へのアクセスの問題とその後のフォローの問題をどうするか?というところが占めるウエイトが大きい

と自分は考えますが皆さんはどう考えますか?

現場でできることはもちろんやりますが、このポリファーマシーの問題に関してはそのレベルを超えているっていう気がしてなりません・・・・

ご意見あれば教えてくださいね~

 

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