胃瘻ではなく経管栄養を選択するのはなぜ?栄養投与の目的がなんなのかを明確にすることが大事ですね
こんにちは、土曜の外来&往診がようやっと終了した札幌の在宅医@今井です。
さて最近病院からの紹介で胃瘻は断固として拒否という患者さんやご家族が何人かいらっしゃいます。その理由としては侵襲的な処置はこれ以上させたくない、胃瘻をつくると行くべき施設がなくなる、なんとなく胃瘻だけはいやだ、胃瘻より中心静脈管理の方が楽だ、などなど・・・・・
理由が諸々あるのはわかりますが胃瘻は嫌だけれど胃管はOK、という家族の方も結構いるのに驚きます。
胃管での管理に何かメリットはあるのか・・・・癌の患者さん等特殊な場合を除いて長期間の栄養管理を行うのであれば絶対胃瘻の方がいいと思います。患者さん自身も何度も胃管交換されるのは苦痛でしょうし、何より嚥下訓練や食事などの訓練が胃管だと中々進みませんよね。
胃管>胃瘻、となってしまう理由はなんでしょうか?自分はやはり「栄養がなんのためにあるのか」という目的が希薄となってしまっているのが原因ではないかと考えています。
栄養することにより何をしたいのか、そのためにはどう栄養をとるべきなのか、栄養をとることを目標にするのではなくその後の目的を明確にさせた上でどう栄養補給の在り方があるべきなのかを検討するべきではないでしょうか?目的のないままの栄養の投与は患者さんにとっても家族にとっても、また医療者にとっても好ましいものではありません。逆に目的がはっきりしているなら胃瘻であろうと胃管であろうと自分もどちらでもいいかなって考えています。
<目的意識のない経管栄養>、これは本当にやめた方がいいなと個人的には思いますがいかがでしょうか?皆さんがもし現在ご家族の経管栄養について悩まれているのであれば、なんのための栄養投与なのか、その意味をきちんと考えて結論をだしてくださいね。延命のためだけであればする意味があるのかどうかを相談しながらゆっくり考え、そして相談していきましょう・・・
胃瘻ではなく胃管にする理由・・・・急性期を脱した後はあんまり積極器に継続する意義は自分は見いだせないですがどうでしょうか?
胃瘻や胃管の話、まだまだ皆さんの身近にある話題ではないですか?皆さんはどう対応されていますか?よければご意見くださいね