公開日:2018年02月05日

認知症の診療で重要なこと、それは言い訳をしないこと

こんにちは、外来でも在宅でも認知症の患者さんを診療している医師@今井です。

認知症の方の診療で大事なこと、それは診療の言い訳をせずにきちんと結果を受け止めることだ自分は考えています。

どういうことか?



皆さんの周りのお医者さんは認知症の方の治療、ケアをどうしているでしょうか。投薬したり往診したり、場合によっては訪問看護を導入したりして治療をされていると思います。ただまれに予期せぬ出来事が起こります。

転倒であったり、肺炎であったり、はたまた癌が見つかったりと・・・・

そんな時に「やっぱりこれは仕方なかったな」と結論していることが多いのではないでしょうか。当初は自分もそうでした。ただ最近自分は「何かもっと予防するためにできたことはあったのではないか」と自分に問題がなかったのかの考えるきっかけとしています。起きた問題がもっと早く予測できたのではないか?と・・・

転倒であれば抗認知症薬や睡眠薬、抗精神病薬の影響がなかったか?肺炎であればもっと口腔ケアの介入ができたのではないか?家族への指導が足りなかったのではないか?癌がみつかったのであればどこかのタイミングで検査しておくべきだったのではないか?などなど・・・あとで振り返ってみると患者さんや家族は何かしらのサインを送っていることが多いです。ただ医療者や介護者が気にしていなかっただけ、ということもありうると思います。



自分に対し言い訳を続け仕方なかった、で済ませていては診療の進歩もないし、何より診ていた患者さんにも申し訳ないと考えています。

認知症の患者さんにおきるイベントは予測できる!

こう信じて診療し、起こった結果は予測ができなかったかどうか、もっと介入ができたのではなかったかを考える。もしサインがあったのであれば予防できなかった非を素直に受け止める、自分自身に言い訳はしないように心がけていきたい、そんな風に自分は考えています。

皆さんはどうでしょうか?認知症の患者さんを診察、もしくはケアする時にどのように考えていますか?よかったら是非教えてください。

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