公開日:2020年05月19日

在宅医や訪問看護師、ケア間さんは新型コロナウイルス感染症の診療の手引き第2版確認しておくべき!

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

日曜にPCR検査を保健所に依頼した患者さん、結果は陰性でした。病状的に危険な患者さんは胸部CTを積極的に撮影するようにしていますが、撮影後も消毒に時間がかかったり大変です・・・まぁこれはしばらくは仕方ないですね。できる範囲でできることを頑張っていきたいと思います。

 

さて5月19日厚生労働省から新型コロナウイルス感染症の診療の手引き第2版が公表されました。以下NHKより引用↓

新型コロナ 診療の手引き改訂 血栓対応や治療薬など 厚労省

<厚生労働省は新型コロナウイルスに対する医師向けの診療の手引きの改訂版を公表し、重症化に関連があるとされる「血栓」への対応や新たに承認された治療薬についてなど、最新の治療のポイントをまとめました。

この診療の手引きは、実際に新型コロナウイルスの患者の治療に当たる医師などで作る委員会がことし3月に発表した手引きを改訂したもので、医療関係者向けに診断や治療の考え方をまとめています。

この中では、重症化に関係する可能性がある検査項目として、「Dダイマー」と呼ばれる、血液中に血栓ができているかどうかを判定する数値などが紹介されました。
そのうえで、新型コロナウイルスの患者では、免疫の暴走などにより血栓ができやすい状態になる人がいると推定されるとして、必要に応じて血液が固まるのを防ぐ治療を推奨しています。

このほか手引きでは、今月、新型コロナウイルスの治療薬として初めて承認された「レムデシビル」や、現在研究中の薬についても紹介しています。

厚生労働省は「血栓は特に重症患者で呼吸不全の原因につながっていると考えられる。血栓症が起こっていないか注意深く見ることが重症化を回避するため非常に重要だ」としています。

血栓を防げば重症化を予防できる可能性

最近の研究では、新型コロナウイルスに感染すると、一部の人で、免疫が暴走して炎症を引き起こす物質が大量に出る「サイトカインストーム」と呼ばれる症状などのため、血管の細胞が炎症を起こしている可能性が指摘されています。

それにより、血の塊、血栓ができやすい状態になり、さらにその血栓が血管に詰まってしまうと、肺で酸素が取り込めなくなったり酸素が行き渡らなくなったりして重症化につながると考えられています。

このため、「ヘパリン」と呼ばれる血液が固まるのを抑える薬などを使って血栓ができるのを防げば、新型コロナウイルスによる重症化を予防できる可能性があるとして注目されています。>

ということで実際のPDFはこちらで全32ページになります。(内容全部アップは骨がおれるので表紙だけ)
中身は読んでもらえればよくわかりますが非常にコンパクトにまとまっていて現状の標準的な考え方を理解することが可能です。細かい点に関しては気になるところもありますが、在宅に関わる医師や看護師、ケアマネさんなども確認しておいて絶対損はないかなと思います。というか患者さんや家族の方に何かしらアドバイスするのであれば知っておきたい内容ですね。
また一般の市民の方でも現在の医学的知見に関してはスタンダードはこうなっている、という情報を知りたい方には是非おすすめです。
今後どんどん内容は変更されるでしょうが早い時期に皆さんも是非時間あつくって一読してみてくださいね。

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