ロングステイとなっているショートステイの是非は?社会保障審議会・介護給付費分科会資料を読む~
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
ショートステイですが在宅での介護者負担の軽減のためには必須の制度だと思うのは自分のみならず在宅医療・介護関係者なら皆感じることでしょう。自宅でケアしていけるのも定期的に利用するショートステイのおかげです・・・・こう言っている介護者の方結構いらっしゃいますよね。
ただ現実的に特養にも入れない、施設にも金額的に無理で入れない、ただ諸事情により自宅で介護もできない、といった家族の方はショートステイをロングステイとして預けっぱなしになっている方もいます。
7月20日の社会保障審議会・介護給付費分科会でショートステイについて議論が出ていましたので少し資料を読んでみたいと思います。
【資料4】短期入所生活介護 と 【資料5】短期入所療養介護 より まとめのスライドのみ抜粋
資料の中で議論になっていて少し気になったのは
①ショートステイをロングで利用した時に介護報酬の減算をどうするか
②ショート利用中のリハをどうするのか
③医療ショートを有効に使用するためにはどう制度対応すべきか
という点でしょうか。
その中で特に気になる①ですが、確かに冒頭に書いたように30日を超えてショートステイを利用している患者さんや家族、それなりな人数がいます。ただこれは家族や生活背景上どうしても仕方ない、ということが理解できる場合も多々あります。
もし国がショートステイのロング利用に制限をかけるのであれば、それに代わる代替案をきちんと考えないと現場は大きく混乱すると思います。個人的にはショートステイのロング利用は、医療面でのバックアップやリハの提供などがかなり不十分になるので何らかの対策を考えるのはありかと思いますが・・・来年度の介護報酬改定でショートステイのロング利用、何かしらの制限がかかるのでしょうね・・・
制度はどんどん変わって複雑になっていきます。絡み合った糸をほどきながら、当院では一人一人の患者さんにあった制度利用の推進や医療の提供を医師、看護師、ケアマネ、リハセラピストなど全員で頑張っていきたいと思っていますよ~
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