ALSの患者さんから栄養中止の希望があった場合はどうするのか?

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

当院でもALSの患者さんは外来でも訪問診療でも診察させてもらっています。多くは神経内科専門の先生と併診で診察しており、日常生活上のサポートを当院で行うことが多く、栄養管理などもその一環として行っています。

現在巷ではALS患者さんの”安楽死?”について議論がされていますが、このALSの患者さん、元々の主治医の先生に栄養中止について相談していたと記事に出ていましたね。

ALS嘱託殺人 主治医にも安楽死を依頼

仮に自分が診察している神経難病の患者さんから同様の「もう栄養は中止してほしい、積極的なことは希望しない」というような申し出があった場合、自分ならどうするか考えてみました・・・・

おそらくそのような申し出があった場合

①スピリチャルペインについてよく傾聴し理解する、その上で解決方法について自分一人でなく関係する在宅医療者や介護者にも協力を求める。

②スピリチャルペインに対して十分な薬物、非薬物治療、介入、緩和治療を月日をかけて行っても癒されない痛みが続くのならば、栄養中止の是非について神経内科のDrと相談する。

③尊厳死の条件(過去の判例として、治療の中止が適法と認められる要件としては(1)患者が治癒不可能な病気に冒され,回復の見込みがなく死が避けられないこと,(2)中止を求める患者の意思表示が中止を行う時点で存在すること,(3)中止の対象となる措置は,薬物投与,化学療法,人工透析,人工呼吸,輸血,栄養・水分の補給などすべてを含むこと)を満たすのであれば栄養中止を検討する

ということになるのではないかと思います。

ここでのポイントはやはり十分な緩和ケアを多職種で長い月日をかけて行ったか、それでも癒されない痛みがあるのかどうか、本人の意思や家族の意思はぶれないのか、などになるでしょうが、それでも本人の強い意志があるのであれば栄養中止については100%しないとは言わないと思います。

 

主治医の先生がどこまで患者さんやご家族と治療方針や頴娃町中止の是非について話をしていたか気になります。可能であれば明確になれば、と思いますが・・・難しいでしょうかね。

 

最後に日本尊厳死協会から、この事件に対しての声明文が出ていましたのでご紹介して終了にしたいと思います。皆さんは自分が患者の立場なら、家族の立場なら、医師の立場ならどう考えどう行動しますか?

ALS患者に対する嘱託殺人事件報道に関する日本尊厳死協会の見解

 

2020年上半期の当院の診療実績→こちらをどうぞ!

2020年5月から北区、手稲区でも訪問診療開始しています→興味ある方はこちらこちらをどうぞ!

おすすめ過去ブログのまとめをみたい方→こちらをどうぞ!

現在当院の勤務に興味のある医師募集中→こちらこちらをどうぞ!

開業に興味のある医師も募集→こちらこちらをどうぞ!

当院の診療所、もしくは法人内の訪問看護ステーションで働きたい看護師さんも随時募集しています→こちらをみてご連絡ください!

医師の仕事に興味ある中学生、高校生の方、診療所見学しませんか?→こちらを確認してみてください!