公開日：2023年10月17日

＜いくらや塩辛あればごはん食べられるんだけどなぁ・・ダメなのかい？＞と聞かれれば・・・

こんにちは、札幌のかかりつけ医＆在宅医＠今井です。

外来通院されている高齢者の方とご家族から食事のことについての質面がありました。もちろん高血圧などの持病がある方です。

＜先生、今年の夏がかなり暑くて体重が４ｋｇくらい減ったんだよね。足の筋力も落ちたし・・・今何とか取り返そうと努力しているんだけれども、体重増やすのにごはんの食べる量増やそうと思うとおかずがしょっぱいものがいいんだよね。昔からそうなんだけれどもいくらや塩辛あればごはん食べられるんだけどなぁ・・ダメなのかい？＞

って切実な目で質問されましたよ。

自分の返答としては皆さん予想された通りに

「まぁいいんじゃない？まずは体力つけてから、その後に血圧のことは考えるべか？」

ってお伝えしました。

塩分は確かに制限した方がいいことは誰だって知っています。患者さんも言わなくても理解はしています。ただ敢えて外来で相談してきたってことはやっぱり医師に同意してもらいたい、安心して食事を楽しみたいっていう気持ちが大きかったからだと思います。その気持ちを無下に否定するのもなんですし、何より確かに体重減少＆下肢筋力低下をこのままにしておくほうがデメリットが大きいかなぁと思われました。

メリハリつけて食事を楽しんで体重を増やすのはある程度は許容してもいいのかな、自分が逆の立場ならそう言って欲しいかなと考え話をさせて頂きました。医学的には間違いでしょうか？でも自分はこの患者さんにとっては正しい選択だったと思っています。こういう医学的なことと患者さんの気持ちや状況をひっくるめて相談にのっていくのがかかりつけ医の仕事かなと思っていますよ。

最後に伝えたのは「ただ食べすぎは絶対に注意してね。自分である程度コントロールして、困ったらまた相談に来てね」ということ・・・来月の受診でどうなったか聞くのが今から楽しみ（血圧見るのは怖い？？）です!(^^)!来月お待ちしてまた話を聞きたいと思います。