公開日:2024年03月21日

【2024年度】札幌の在宅医療の現状について

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

昨日昔のブログってどんなこと書いていたんだろ?と気になり少し前の記事を2,3読んでみましたがこの記事を読んで当時の自分のことを少し思い返していました。

【2015年度】札幌の在宅医療の現状について

2015年当時の札幌がどうだったのか、そして自分が何を考えていたのかがよくわかるので時間ある方は是非一読してみてください!(^^)!

要点としては2015年当時では

①在宅医が増えつつあるがまだ足りない

②訪問看護ステーションが乱立するかまだ大規模化には至っていない

③独居や認知症からみの患者さんに対して行政からの依頼が増加中

④病院側の在宅医療への理解がまだ不足している(スタッフも含めて)

⑤緩和ケア病棟の整備不足

が問題点として今井が考えていましたよ。

 

さて「2024年度版札幌の在宅医療の現状について」をつくるとしたらどうなるでしょうか。せっかくなのでちょっとだけですがここに書いておきたいと思います!(^^)!10年後に自分が読み返した時に「あぁ、あの時はそうだったな」と思い出せるように・・・・

 

【2024年度版】札幌の在宅医療の現状について

1当院(当法人)について

2011年に開業してからもう13年が経過しました。開業した宮の森のマンションの1室で、誰もいなくて一人で事務作業から在宅医療まで全てをやっていた当時のことがかなり昔のようにも感じられますし、そうではなくあっという間に時間は過ぎるんだなっていう相反した気持ちも感じられます。

さて当院についてですが当初は一人で開始した事業も、現在では法人全体ではDrが15人前後、看護師さんは30人前後(うち特定看護師3名)、MSWは10名程度とその他諸々の職員も含めると80名近くの人が働くような事業規模となっています。

従来の在宅医療、訪問診療や訪問看護、訪問リハ、居宅介護支援事業所に加えて年中無休の外来診療も開始、かかりつけ医として地域の患者さんにも少しずつですが認知されるようになってきています。(外来患者さんは大体1日50~60名くらいです)小児から老人まで、皮膚科小児科も含めて総合診療ができるベースがようやく整いつつあります。

南区ではさっぽろみなみホームケアクリニックが訪問診療を、なないろ訪問看護ステーションが訪問看護を頑張ってくれており、さらに今回は在宅医療をバックアップすべく、自分達で有床診療所を2024年度に開始しようと準備しています。

運営面でも人事部が発足し活動を開始しており、今後法人全体ではブランディングや広報、IT、Dxなどに関わる人材をリクルートし充実させていきたいと考えています。

簡単ですが2024年の当院(当法人)の現状はこんな感じでしょうか。今井個人としては業務内容を医師→組織管理者としてシフトしつつあり、外来診療がメインとなっています。開業当初より組織化できたらそうしようと考えていました。臨床マインドは大事にしつつも組織運営者として全体の最適化のために業務していますよ。

 

2札幌の在宅医療の現状について

在宅医については過去10年で爆発的に増加しています。札幌の在宅医の市場は既にブルーオーシャンからレッドオーシャン化しつつあり、何かしら独自の魅力や強みがなければ開業しても数年は難しい状況が発生しつつあります。(今井が今開業していたら・・・・ぞっとしますね!(^^)!)

逆に言えば患者さん家族からは在宅医は”選ぶ選択肢が増えた”状況となっており、2015年時点よりはいいのかも知れません。ただ後述しますが札幌は療養の場としては圧倒的に施設シフトへの風が吹いており、施設入居後は施設契約の在宅医が診療することが多いため、その点では質の点では・・・・かなと思います。

複数医師体制のクリニックが増えてきており、今後数年で当院のように常勤医が10人前後在籍する在宅クリニックがでてきてもおかしくはないかなと。

さて訪問看護ステーションに関してですが、ある程度大規模化しつつあるステーションが増えてきています。ただ小規模のステーションもまだ以前として存在し、本当に大小混合している状況ですね。ただ本州の大手の株式会社などは参入してきておらず、今後それらの会社も本格参入してくるでしょう。そうなった時にどうなるか・・・またオンライン資格認証の導入やクリニックや他事業所とのIT連絡体制の整備など、組織として訪問看護に取り組んでいかなければいけなくなってきている、2024年はそういう変革の時かなと考えています。

少しずれましたが人の面では相変わらず①担い手の不足②質の問題、が変わらず課題として存在しています。特に2015年時には”訪問看護は天職!”って考えていた、いい意味で仕事の範疇を超えて患者さん家族に関わっていた訪問看護師さんが現在では少なくなり、”業務として”訪問看護を行う看護師さんが主流になりつつあります。

「もう少し頑張ってあげれば在宅生活続けられるのにな」と感じる機会がままありますが、それは仕方のないことなんでしょうかね・・・

他にも看過できない在宅医療の問題としては訪問介護士さんの問題があります。担い手が訪問看護以上に少なくなってきた&高齢化しつつあり、今後数年で居宅への訪問介護ってなくなるんじゃないか、そのくらい危惧すべき状況となっています。

訪問入浴は2023年に活動を開始してくれた事業所さんがありますし、通所介護に関してもひとまず今のところは大きく問題はないのかなと。

あとは言及すべきは病院から(もしくはその系列のクリニックから)の訪問診療が増えつつあることでしょうか。今までは病院は入院医療と外来診療に特化している所が多かったですが、外来医療の需要減に伴い在宅医療に本格参入を検討している、実行に移している病院さんがちらほら見えつつあります。10年後にはおそらく普通の業務として病院が在宅医療に取り組んでいるんでしょうね。

そんなことを書きつつまとめると、2024年の札幌の在宅医療の状況としては

①在宅医や訪問看護ステーションが爆増

②訪問看護や介護の担い手の不足&質の低下

③住まいの場所が居宅から施設へシフトしつつある

④以前として医療の情報公開は遅々として進まず

⑤緩和ケアに関しては病院側も在宅医療側もかなり整備が整いつつある(ホスピス病床を除いて)

⑥病院からの在宅医療が開始されつつある

 

こんな感じでしょうか。

10年後、2035年前後には何を考えてどう行動しているんでしょうか・・・未来の時代のことはわかりませんが、多分自分は変わらず「今を楽しく」って感じで仕事しているんだろうなと思いますよ!(^^)!何か質問ある医療者の方、気軽にクリニックHPに連絡くださいね~&随時在宅医療に興味ある医師や看護師、ケアマネさんなどを募集しています。当院の活動に興味ある方以下からご連絡ください。お待ちしています。

 

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