公開日:2020年03月17日

肺炎患者さんの行き場がない!?さらにPCR検査が保険適応となると現場は終了します・・・

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

コロナ感染症による臨床現場への影響ですが、外来でも在宅でも早々に大きなインパクトを与えています。

肺炎患者さんの行き場がない!

これにつきます。

 

週末も外来で診察した肺炎患者さん、外来でみていくのは厳しいレベルのそこそこの炎症の値であったため入院先を相談に病院に連絡したのですが当院からは7.8件、途中からは救急隊も加わってさらに10件近く、合計20件近い病院に連絡して、やっとの思いで入院先を確保することができました。(そのほか保健所にも相談しています)

この患者さんのために要した時間は結局4時間程・・・・患者さんにも申し訳ないですが、何よりスタッフのマンパワーがものすごい割かれるのがつらいところですね。

札幌の診療所や病院さんの一部では、定期通院の患者さん以外の熱発患者さんは診察お断りしているところもあります。理由は上記のように肺炎だった場合に搬送先に困る、もしくは入院対応するとマンパワーがいくらあっても足りなくなるから、なんです。

ただでさえ病院はコロナ疑い以外のがんや認知症、脳梗塞や肺炎、骨折などの多くのその他重篤な疾病を抱えている患者さんを、ぎりぎりのスタッフ数で診療や看護体制を提供しているので余力は全くないのはよく自分も理解できます。

これで国がいうように感度、特異度が低いPCR検査を拡大させていったら

陽性:軽度の状態でも家でみることはできない、絶対入院させろ

偽陽性:上記と同じ、医療機関で何度も検査確認をすることに

陰性:本当に陰性なの?心配で熱がでたら何度も検査

偽陰性:陰性と思って色々行動して感染源に・・・

となることはまず間違いありません。PCR検査を拡大させていくこと=病院の機能が完全に麻痺し医療現場が回らなくなることを意味する、現時点では自分はそう考えています。よって政府によるPCR検査拡大は絶対反対、必要な患者さんのみ行う現体制のままでいいと思いますが皆さんはどう考えますか?

 

熱発患者さん、当院も診察しないという選択はありなんですが、それをすると基幹病院に軽症~重症の患者さんが殺到してしまい絶対現行の医療が回らなくなることは明らかです。現場で微力ながら診療は継続しますが、いつか限界はくるのでしょうか????先行きはやっぱり少し不安ですね。

 

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