札幌の高齢者施設、グループホームで訪問診療を受ける時に気をつけてもらいたいこと
こんにちは、札幌のかかりつけ医＆在宅医＠今井です。
先日「２０２３年度版在宅医療に役立つ情報集」を読みました～、ってブログ書きましたがその中で施設への訪問診療についてはあまり言及しませんでした。ただ思うところはあり、これってどうなんだろうなぁともやもや考えていたんですが、まぁ書いても問題ないだろうと判断しましたんで書きたいと思います!(^^)!
それは札幌における施設への訪問診療の件です。
札幌では高齢者住宅やGHなどへの施設への訪問診療をメインにしているクリニックが数か所存在します。多いところでは数百人の抱えている患者さんに対し数千件の訪問診療を毎月行っています。ただそういうところって看取りは年に数件あるかないか・・・正直緊急時までも含めて患者さんのための在宅医療ではなく、収益のための、医療機関のための在宅医療って感じがして心底嫌ですね。自分は絶対やりたくないです。
経営として施設在宅に取り組むことは理解できるのですが、それなら最低限医療としての質は担保する、経営にとってもいいし患者さん家族にとっても納得できる医療を行うべきですが、正直札幌で施設在宅をメインにやっている医療機関でそこまで考えているところは１割あるかないかぐらいだと思います。
今後在宅医療が外来診療と同等くらいの認識になっていく中で必ずこの問題は札幌市内で大きくなると思います。在宅医療協議会は在宅医療者のための会でもあるとは思いますが、来るべきXデイに備えて（また現在の患者さん家族のことも考えるならば）このような医療機関への質的な担保を求める行動を起こしてもいいのではないか、そのくらい医療者自身の自浄作用が働かないとよくない状況となっていると公言すべきかなと思います。
逆に言えば札幌市民の皆さんがご家族が高齢者住宅に入るときにはよくよく注意が必要です。
施設に入居時に施設側から医療機関の診療が入る旨が説明あるかも知れません。「２４時間対応で安心ですよ」とか「連携がばっちりとれますので」とか「病院から来ているので何かあったらすぐに入院できますし」などなどの甘い言葉・・・信じていいかどうかはきちんと判断してください!(^^)!
診療実績はどのクリニックさんも公開はしていませんが、HPみたり（理念理想が何も書いてない、外来診療していない、とってつけたようなどこにでもある文言しか書いていないHPだとかなり要注意です。）周囲に聞けば質の高い在宅医療を提供しているか否かはすぐにわかります。お金のことしか考えていない、質の低い医療機関であれば正直・・・ご家族の安心は担保できないでしょうね。
施設での訪問診療はその在り方も含めて大きく問題が問われる時代になってきています。繰り返しますが市民の方、ご家族が札幌のグループホームや高齢者住宅などの施設での訪問診療を受ける際には、きちんと医療機関の良し悪しを判断することが何よりも大事です。言われたことをそのまま信じるのではなく、自分達で判断し良し悪しを見極めてくださいね。きちんとした医療機関は施設では一握りと考えてください。
現場からは以上をお伝えしたいと思っています!(^^)!
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