公開日:2022年12月17日

「手上げ方式」の玉虫色のかかりつけ医制度では機能は全くしないでしょうね:第12回全世代型社会保障構築会議より

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

12月16日に内閣官房主催の第12回全世代型社会保障構築会議が開催されました。そこで今後の社会保険制度についての方向性が明確に示されていますので興味ある方は一読していいかと思います。資料紹介します。

第12回全世代型社会保障構築会議 より 資料1

全世代型社会保障構築会議 報告書

全ての内容に言及したら時間いくらあっても足りませんので、1記事10分と決めている自分としては簡単にかかりつけ医の制度化の部分のみ今回は考えを述べたいと思います。

資料からかかりつけ医について書いてある部分、抜粋しますね↓P19~です。(個人的に気になる部分赤字にします)

 

 かかりつけ医機能が発揮される制度整備

今後の高齢者人口の更なる増加と人口減少を見据え、かかりつけ医機能が発揮される制度整備は不可欠であり、その早急な実現に向けて、以下に整理した基本的な考え方のもとで、必要な措置を講ずるべきである。その際には、国民・患者から見て、一人ひとりが受ける医療サービスの質の向上につながるものとする必要がある。
また、かかりつけ医機能が発揮される制度整備を進めるにあたっては、医療従事者、特に医師の育成やキャリアパスの在り方について、大規模病院の果たす役割も含めて検討すべきである。さらに、必要なときに迅速に必要な医療を受けられるフリーアクセスの考え方のもとで、地域包括ケアの中で、地域のそれぞれの医療機関が地域の実情に応じて、その機能や専門性に応じて連携しつつ、かかりつけ医機能を発揮するよう促すべきである。
〇かかりつけ医機能の定義については、現行の医療法施行規則 13に規定されている「身近な地域における日常的な医療の提供や健康管理に関する相談等を行う機能」をベースに検討すべきである。
〇こうした機能の一つとして、日常的に高い頻度で発生する疾患・症状について幅広く対応し、オンライン資格確認 14も活用して患者の情報を一元的に把握し、日常的な医学管理や健康管理の相談を総合的・継続的に行うことが考えられる。そのほか、例えば、休日・夜間の対応、他の医療機関への紹介・逆紹介、在宅医療、介護施設との連携などが考えられる。
〇このため、医療機関が担うかかりつけ医機能の内容の強化・向上を図ることが重要と考えられる。また、これらの機能について、複数の医療機関が緊密に連携して実施することや、その際、地域医療連携推進法人の活用も考えられる。
 かかりつけ医機能の活用については、医療機関、患者それぞれの手挙げ方式、すなわち、患者がかかりつけ医機能を担う医療機関を選択できる方式とすることが考えられる。そのため、医療機能情報提供制度を拡充することで、医療機関は自らのかかりつけ医機能に関する情報について住民に分かりやすく提供するとともに、医療機関が自ら有するかかりつけ医機能を都道府県に報告する制度を創設することで、都道府県が上記の機能の充足状況を把握できるようにすることが考えられる。また、医師により継続的な管理が必要と判断される患者に対して、医療機関がかかりつけ医機能として提供する医療の内容を書面交付など 15により説明することが重要である。
 特に高齢者については、幅広い診療・相談に加え、在宅医療、介護との連携に対するニーズが高いことを踏まえ、これらのかかりつけ医機能をあわせもつ医療機関を都道府県が確認・公表できるようにすることが重要である。同時に、かかりつけ医機能を持つ医療機関を患者が的確に認識できるような仕組みを整備すべきである。
 地域全体で必要な医療が必要なときに提供できる体制が構築できるよう、都道府県が把握した情報に基づいて、地域の関係者が、その地域のかかりつけ医機能に対する改善点を協議する仕組みを導入すべきである。
これらの枠組みが導入された後、国民一人ひとりのニーズを満たすかかりつけ医機能が実現するまでには、各医療機関、各地域の取組が必要であり、今回の制度整備はそれに向けた第一歩と捉えるべきである。 」

 

 

ということですが、正直「かかりつけ医と考える人は手上げて登録してね!」って国が言っても、現時点では全く医療機関側には魅力のない話ですね。

当院で考えると当院はかかりつけ医としての活動を希望していますし、患者さんもそれを望んでいるのはよく理解しています。ただ上記の制度に登録するか?って言われれば、多分しないかなと・・・・義務や手間だけ増えてメリットがない!かかりつけ医って敢えて言わなくても定期的に通ってくれている人はちゃんと自分の意図を理解してくれていますので!(^^)!

 

2030年やそれ以降の社会保障制度の構築準備を早急にしなければいけない現状を考えると、玉虫色にとれる制度をつくっても時間だけが過ぎていきます。もうそんなに時間は残されていない・・・・自分はそう感じますが皆さんはどうお考えでしょうか?よければご意見くださいね。

 

サービス付き高齢者住宅<HARELU宮の森>では入居さん募集してます。

当院が運営するサービス付き高齢者住宅<HARELU宮の森>に入居希望の方、ご家族の方→こちらをどうぞ!

現在の求人に関して

入職祝い金制度導入しました。是非直接応募ください→こちらをどうぞ!

人事部立ち上げました!!一緒にやってくれる方まだまだ募集しています!→こちらをどうぞ!

法人運営をしてみたい事務の方募集しています→こちらをどうぞ!

クリニックの事務長やってみたい方募集中→こちらをどうぞ!

医師の診療同行をしてくれる診療アシスタント募集しています→こちらをどうぞ!

札幌で在宅医療、在宅緩和ケアなどの訪問看護、地域密着型の外来看護をしたい看護師さん募集しています。診療所、訪問看護ステーション、看護小規模多機能など全事業所で募集中!→こちらをどうぞ!

当院について

2022年上半期、それ以前の当院の診療実績→こちらをどうぞ!

現在の目標は2024年に病院を開設すること!一緒に病院つくりませんか?→こちらをどうぞ!

南区の分院、さっぽろみなみホームケアクリニックについて

さっぽろみなみホームケアクリニックでも訪問看護ステーション始めました。南区で訪問看護したい看護師さん募集中→こちらをどうぞ!

当院及びさっぽろみなみホームケアクリニックでは常勤医、非常勤医を募集しています→こちらをどうぞ!