公開日:2022年06月20日

特定看護師が増えたとしても、現状の制度設計では在宅での活用は限られるでしょうね。

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

こんな記事を見つけましたので特定行為の普及について少し考えました。

アルメディアさんより↓

介護保険施設における「特定看護師」の活躍の現状と、期待されること

 

2022年の現時点で特定行為研修が始まってもう7,8年になると思いますが、正直まだまだ普及は遅々として進まないですね。病院では多少活用しているところはあるかと思いますが、在宅では特定看護師さんまだまだいたとしてもごく少数に限られます。

そして自分としては在宅医療の現場での特定行為って、正直現状の制度のままでは今後10年スパンではまだ普及しないのではないかなと考えています。

理由としては色々ありますが、1番の理由は

結局トラブルが起きた時に責任をとるのが医師であるから

というのが一番の理由となります。

 

病院であれば1医療機関内での特定行為となるので利害関係や責任の所在が明確になり特定行為を普及させやすい土壌はありますが、在宅の現場はそうではなく色々な事業所が絡んでおり訪問看護ステーションも数多存在します。事業所が違うことは病院とは決定的に大きな相違点です。

特定行為をある看護師さんに依頼するかも、という状況のとき・・・・・どんな事業所かも、どんな看護師さんかも十分に理解できないまま医師が包括的な指示をだすでしょうか?自分としては自院の、よく気ごころのしれた能力を十分に把握できている訪問看護師さんなら指示を喜んで出しますが、そうでなくあまり絡んだことがなくてどこまで判断できるかを把握していない看護師さんでれば、信頼関係がなければ、自分が判断して自分が行動して指示を出すと思います。

脱水の点滴とかカニュレの交換とかって一歩間違えれば本当に患者さん亡くなりますからね・・・

 

 

やはり国が本当に在宅の現場で特定行為を普及させるのであれば、判断も行為も看護師がしてOK、ただそれに伴う責任もきちんと看護師さん自身がとる形に制度設計を変化しなければいけないでしょうね。その代わり特定看護師さんの報酬をかなり上げるなどしてリスクとベネフィットのバランスをとらなければ特定行為をわざわざしてくれる看護師がんいなくなります!ここはよくバランスとらなきゃいけないですよね・・・色々考えると在宅の現場での特定行為が普及するのは5~10年では難しい、やはり20年くらいはかかりそうな気がしていますよ。

ただ当院は自院の看護師さんには積極的に在宅分野の特定行為研修を受けてもらっています。昨年1人、今年も1人、来年も必ず行ってもらおうと思っています。いずれ札幌の在宅医療に貢献できる日が必ずくる・・・そう信じて気長に養成していきますよ~

 

 

皆さんは在宅の現場での特定行為に関して普及すると思いますか?どう考えますか?よければご意見くださいね。

 

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