公開日:2021年04月12日

コロナ関連の資料を読む~アメリカのワクチン接種はなぜ急速に進んだのか?日本が学ぶべきヒント~

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

5分から10分程度で読める資料で、なぜアメリカでこれ程早くワクチン接種がすすんだのか?が理解できる資料を見つけましたので興味ある方は一読してみてください。

日本総合研究所より

アメリカのワクチン接種はなぜ急速に進んだのか?日本が学ぶべきヒント

1枚だけ最初のページのみ載せておきます。

文中で自分が気になった部分をいくつか引用すると

「 ⽇本では幸い感染者の絶対的⼈数は圧倒的に少ないが、他⽅、 英国の医療調査機関の調べ によれば国内の集団免疫獲得時期は「 2022 年 4 ⽉」と、⽶国に約1年の遅れが⾒込まれている。

 

「 今⽇の国際社会ではワクチン接種による「集団免疫の獲得」は総合的な国⼒を⽰しているかのように捉えられており、ワクチン接種の問題は国際関係にも⼤きなインパクトを持つ問題となっている 」

 

「 ⼤規模なワクチン接種プログラムには、開発 → 製 造 → 集団接種という3つの⼤きなハードルが存在する。⽶国がそれらを克服し、迅速に展開するにあたりキーポイントとなったのが、 ①被害の⼤きさ、②資⾦⼒と市場規模、③⼤規模サプライチェーンの創出、④収容・⼈員キャパシティ、更に⑤啓蒙活動 、という 5 つ の要素であった。」

 

「 地域の医療施設における慢性的な逼迫状態に鑑みると、外部施設と⼈員の⼤幅増強が集団ワクチン接種に不可⽋となる。
例えば⽶国だと、カリフォルニア州やニュージャージー州などのように、集団接種のために “ メガサイト ” と呼ばれる広⼤な敷地を利⽤し、ドライブスルー⽅式などで⼀⽇数千⼈にワクチン接種を提供する特設会場を設置する州がある。
更に全国チェーンのドラッグストア、可動式のモバイル・ワクチンセンター、ま た 2 4 時間体制のセンターなどで接種が受けられる施設も充実し始めており、⼈員の増強・確保には、連邦政府が⼀時的に公的医療機関スタッフや元医師(免許失効後 5 年以内)、医療系学⽣、薬剤師、獣医師らがワクチンの注射を⾏えるよう特別認可するなどしている。」

 

「CDC はワクチン接種の完了した⼈々に対し、「接種完了者同⼠はマスク着⽤で室内で過ごすことが出来る」という ガイドライン や、国内外の渡航に係る規制を⼤幅に緩和する 指 針 を発表するなど、ますます⽶国国内における⼼理的かつ社会的な「ワクチン接種の必要性」は⾼まっている。
ニュージャージー州の名門私⽴⼤学・ラトガーズ⼤学は、⽶国内に⼗分なワクチンが確保されていることを踏まえ、今年の秋学期に登録する全ての学⽣にワクチン接種を義務付けることを発表した。宗教・信条上の理由等に関わらず、オンライン授業のみの受講者を除く全ての学⽣が対象になる。これはすなわち⽇本⼈を含む海外留学⽣は未接種の場合留学が不可能となるが、国内の接種率が⾼まるほど、同様の規制を設ける私⽴⼤学や企業は、今後も増加していくだろう。
今回挙げた 5 つのポイントに⽇本の状況を照らし合わせると、⽶国などのワクチン開発先進国とのスケールの差は圧倒的だ。
もっとも、感染者や死者の数が欧⽶に⽐べれば圧倒的に少ないのも⽇本の特徴であることも忘れてはいけないが、ワクチン調達・接種で後れを取ったことが経済の回復を⼤きく遅らせることも事実であろう。
またワクチン接種に係る過去の経緯が⽇本のワクチン開発にブレーキをかけていることも事実だろうが、これらは克服していかねばならない。
⽇本は今後、明確なゴール設定のもと、柔軟かつ丁寧に、ワクチン集団接種に向けた政府主導のロードマップを策定し、国⺠に分かり易く説明した上で、産官学を越えた幅広い連携のもとに円滑に実施していくことが喫緊の課題である。」

 

 

資料を読んで現状の日本の状況を鑑みると、諸外国と比べてどれだけ遅れているかの惨状に眩暈がしますが・・・・ワクチン外交での敗戦は今後の経済成長に大きく影響する、という点は無視できないですね。

諸々考えさせられる資料でしたが皆さんはどうお読みでしたか?よければ感想聞かせてくださいね。

 

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