公開日:2020年03月22日

在宅医療=必ず自宅で行うもの、は絶対不変のものでしょうか?

こんにちは、札幌の在宅医@今井です。

 

ヤフーニュースで興味深い記事を見つけました。以下在宅医療に興味のある方一読どうぞ。

医療ケアを自宅以外でも…訪問看護の「在宅縛り」外す異例の試み

一部抜粋すると

「・・・・女児は体重が増えにくく、母乳に加え、鼻から入れた管を通し、ミルクを注入している。毎日3時間置きに5~6回。一度に多くを消化できないため、少しずつ様子を見て1回に30分~1時間掛ける。鼻腔(びくう)内の分泌物の吸引も必要だ。片時も離れられないが、育ち盛りの長男(2)もいる。

かかりつけの病院から勧められ訪問看護の利用を開始。ただ医療保険では時間が限られ、当初は週2回、90分ずつにとどまっていた。

こうした親たちの負担軽減策として、県は本年度、医療保険とは別枠で、訪問看護師を長時間、利用できる「在宅レスパイト事業」を創設。利用者の住む市町村が主体となり、訪問看護料(1時間当たり上限7500円)を半額ずつ県と助成し、対象の医ケア児1人当たり、年間48時間までの利用を可能とする新たな福祉サービスだ。」

「・・・この女児宅を訪問しているのは、同市の訪問看護ステーション「いちばん星」所長の山下郁代さん(55)。同事業では派遣先として「自宅以外の場所」も認められる点を評価している。」

「・・・訪問看護師の派遣先の「自由度」が高まれば、現在は安全面で最もハードルが高いとされ、親がほぼ一手に引き受けている車での送迎など、通学、通園時の移動支援にも道が開ける可能性がある。医療の進歩に伴い、医ケア児は年々増加し、今回の事業では対象にならない18歳以上の当事者も増えていく。こうした医療や福祉、教育などの「枠」を越えた知恵や取り組みがますます求められる。」

ということです。

個人的には現在の時代では在宅医療=自宅のみ、というのは定義があまりにも狭小化しすぎていて、現場にいるそれでは対応が難しくなってきている患者さんが多くなりつつあるな、というように感じています。なので自宅外での在宅医療の提供は必須になるのではないかと思っていましたが、各県がこのような取り組みを行っていくのは素晴らしいですね。

在宅医療はあくまでコミュニティベースで提供していくもの、と確信しています。なので今後は医療の提供場所も自宅を超えて地域単位で行っていく、としていくべきなのではないかと思いますが皆さんはどう考えますか?

おそらくそうなるとまた営利目的の企業や会社が不要な訪問や利益重視の医療を行う例が散見されるようになるとは思いますが、大多数の受益者のことを考えるとその方向に在宅医療は舵を切っていくべきではないかと思いますが・・・・どうでしょうかね?ご意見あれば教えてくださいね~

 

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