公開日:2026年06月25日

資料提供:スウェーデンの医療制度と高額療養費制度改革

こんにちは、札幌のかかりつけ医&病棟医&在宅医@今井です

国立国会図書館の資料で海外の高額療養費制度やプライマリーケアについて気になる資料がありましたので紹介します。興味ある方は一読して頂ければと思いますよ。以下どうぞ↓

スウェーデンの医療制度と高額療養費制度改革

 

資料まとめです↓

スウェーデンでは2025年に「患者負担を増やす」方向に改革した

スウェーデンは日本と違って税方式の医療制度(保険料ではなく税金で医療を賄う)をとっています。そのスウェーデンが2025年7月、医薬品に関する高額療養費制度を「患者の自己負担を強化する方向」に改正しました。

理由はシンプルです。

2012年から2024年の間に、医薬品への公費負担が49%増加した一方、患者の自己負担増はたった17%にとどまった。その結果、制度の持続可能性が危うくなってきた——ということです。具体的には、自己負担の上限額が約5万円から約6.5万円に引き上げられました。

「患者にもっと負担してもらわないと制度が持たない」という判断です。

日本も他人事じゃない

実は日本でも、2024〜2025年にかけて高額療養費制度の見直し議論が活発化していました。政府は自己負担上限額を引き上げる方向で検討を進めていましたが・・・・患者団体・与野党からの反発を受けて、一時凍結。その後も議論は続き、最終的には今年8月から改正されることになりましたよね。

日本もスウェーデンも、抱えている構造的な課題は同じです。

医療技術の高度化で治療できる病気が増えた。高齢化で慢性疾患の患者さんが増えた。その結果、医療費全体が増え続けている。でも財源には限りがある。

「誰がどれだけ負担するか」という問いへの答えを、先送りにし続けることはできなくなってきています。

今井が思うこと

正直に言います。高額療養費制度は、日本の医療の根幹を支えている大事な制度です。これがなければ、経済的な理由で必要な医療を受けられない人が大勢出てきます。在宅医療を選べない人も増えるでしょう。だから「単純に自己負担を上げればいい」という話では全然ない。

ただ制度を維持するために財源が必要なのも事実で、「誰が、どういう形で、より多く負担するか」について、社会全体で正直に議論する時期に来ていると思っています。

スウェーデンのケースで面白いなと思ったのは、「医薬品費の累計が多い重症・慢性疾患の患者の負担増は相対的に抑えた」という設計です。つまり、最も医療を必要としている人を守りながら、比較的軽い医療利用の場面では自己負担を増やした。

「どう守り、どう分担するか」の設計の話なんですよね・・・・皆さんはどう考えるでしょうか??

資料では同時にプライマリーケアセンターについても述べられています。職員が50人程度、医師4,5名が核となり医療を提供していると。今井はこのプライマリーケアセンターが現在の在宅療養支援診療所/かかりつけ医の延長線上にあるものかなと想定していますよ。

やっぱり海外の資料を見ると比較して国内の状況がよく理解できますね(^^♪今後も定期的に諸外国の社会保障制度の資料、共有していきたいと思います。

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