資料提供:ザリガニ指数から見た中国経済の実態と言論空間
こんにちは、札幌のかかりつけ医&病棟医&在宅医@今井です
たまには息抜き系で医療以外の資料でも。世界経済IMPACTさんの記事です。興味ある方は一読どうぞ↓
ザリガニ指数から見た中国経済の実態と言論空間
中国では今年、夏の定番ソウルフードであるザリガニのマーラー炒めの価格が下がったことが、SNSや言論空間で「中国消費崩壊の証拠」として大きく語られたんですよね。ところが記事の筆者は、その語られ方そのものに疑問を投げかけています。
「価格が下がったのは需要不足だけじゃない。養殖面積の拡大、産地の広域化、加工・流通の変化——供給側の成熟による価格調整という側面もあるのでは?」
ここまでは経済学的な整理です。でも今井が面白いと思ったのはその先で・・・・
「一つの価格」がいかに都合よく物語に回収されるか
記事で指摘されていたのは、統計の数字が弱い時期にザリガニ価格の下落が重なると、複雑な産業・流通の話がすっ飛ばされて「消費崩壊」という一つの物語へ一直線に接続されてしまう、ということです。
生活に身近な価格ほど、統計よりも速く感情を動かす。そしてその感情が、景気判断へと転用されていく・・・・
これ、日本でも全く同じことが起きていると思うんですよね。
今井が「日本版ザリガニ指数」として思い浮かんだのがコンビニおにぎりです。
コンビニおにぎりが値上がりしたとき、何が起きたか
2023年〜コンビニおにぎりの価格は静かに上がり続けています。100円台前半で買えていたものが150〜180円台に。特に2026年に入って顕著ですよね(^^♪すると巷間では
「庶民の食事まで値上がりした」「もう普通のサラリーマンが昼飯も買えない時代」「日本終わった」・・・・
SNSでもメディアでも、おにぎりの値上がりは「生活苦の象徴」として語られること、あったと思います。
でも少し立ち止まって考えてみると、コンビニおにぎり1個の価格には、コメの価格、具材の原材料費、海苔、プラスチック包装、工場の光熱費、物流コスト、店員の人件費が全部詰まっていますよね。
イコールおにぎりが値上がりしたということは、見方を変えれば「コメ農家の収入が上がった」「工場で働く人の賃金が上がった結果」でもあるわけです。
「庶民の食事の値上がり」と「労働者の賃金上昇」は、同じ現象の表と裏なんですよね。どっちの側面を重視して物事をみるべきか・・・面白いですね(^^♪
価格をめぐる「物語」の怖さ
ザリガニ指数の記事で一番印象に残ったのはこの一文です。
「本来、価格下落は消費者にとって支出負担の軽減である。しかし現在の言論空間では、それが所得不安や将来不安の証拠として読まれる」
日本版に置き換えると「価格上昇は消費者の支出増だが、言論空間では日本経済の衰退の証拠として読まれる」となります。
どちらも、一つの価格変化に対して、語り手が自分の見たいストーリーを貼り付けている。
価格そのものより、その価格をめぐる言論空間の動き方の方がよっぽど面白い——これがザリガニ指数の話で今井が一番刺さったところです。
「わかりやすい物語」への抵抗
記事の筆者はこう締めています。
「実務の現場、学術的な整理、現地感覚、統計データ、社会の受け止め方を重ねなければ、一つの現象はすぐに『分かりやすい物語』へと回収される」
これ、経済に限った話じゃないですよね。一つのデータ、一つの出来事、一つの価格の変化。それが「わかりやすい物語」へ一直線に変換されていくとき、何かが削ぎ落とされていく。各自が自分のみたいように物事を解釈していく。
皆さんも今日でもいいのでコンビニでおにぎりを手に取ったとき、ちょっとだけそんなことを考えてみると面白いかもしれません。
ということで久しぶりに医療以外の資料の提供でした(^^♪また時間ある時に何かご紹介したいと思います。
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