公開日:2024年02月01日

医師は過剰なの?過小なの?将来はどうなるの?<第1回医師養成過程を通じた医師の偏在対策等に関する検討会資料より>

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

医師は現在過剰なんでしょうか?過小なんでしょうか?皆さんどう考えていますか?そしてその状況は10年後20年後どうなるでしょうか?今から自分の子供を医学部に進学するのをお勧めするのはどうなんでしょうか?

1月29日に厚生省が「第1回医師養成過程を通じた医師の偏在対策等に関する検討会」を開催しました。そこで医師養成の現状についての現状や国が考えていることについての資料が公開されましたのでご紹介したいと思います。医療行政や上記について興味ある方は一読しておいていいかと思いますよ。以下どうぞ!

資料1 医師確保対策の概要及び今後の課題・スケジュール等について

気になったスライド数枚提示します。

 

〇2016年から2020年にかけて医師偏在がさらに進行

〇「2020年には18歳人口の約123人に1人が医学部に進学する」形だが、「2050年には同じく約85人に1人が医学部に進学する」ことになる

〇医師過小都道府県は更なる医師増加を希望している

 

などなどは気になる文言ですね。

今井の意見としては

①上記医師の人口割合などは出生数が合計特殊出生率が1.36であるという現状を無視した数字で設定されている資料であるからもっと早い段階で医師過剰が起きるはず。具体的には2050年ではなく5年程度は早く上記85人に1人の医師というのが現実になるのではないか

②医師偏在対策という政策が、これからさらに厳格に実施されるのは明らか

という点を考えると、正直医学部に進学しても現状の待遇とは大きく異なる将来状況が見えているので、子供には「医者という仕事自体に興味あるのならいいと思うよ。ただ給与や待遇とかはあまり期待しないほうがいいかも。将来日本以外で活躍したいと思うなら検討の余地ありだけどその場合なら海外の医学部に直で行った方がいいと思うよ」とアドバイスすることになると思います。

 

資料を見る、読むことで将来を予測することは可能です。その上でどう現状で選択し行動すべきか、皆さんよく考えてみてくださいね。

 

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