2024年診療報酬改定は診療所の単価5.5%減?この議論から考えるべきことは・・・<財政制度分科会資料より>
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
昨日午後の仕事をしながらふとニュースを見てみると結構インパクトのある見出しが目に入ってきました。以下ヤフーさんですがどうぞ↓
国債利払い急増リスクも念頭 財政審、診療所報酬5%下げ提言
簡単に言うと
「診療所は儲けすぎ、利益率8%とか全事業みても突出して高いから5%くらい下げてちょうどいいでしょ?」
医療者、そして経営者として今考えるべきことは、この議論に対し目の前だけを見て「点数下がったらやってられない!」とか愚痴をこぼすのではなく、このアドバルーンが何を意味するのかを考えることです。
今井が今考えていることを適当に書き出すと
〇今回の財政制度分科会の主張は、5%はいかないだろうが今月~来月である程度まとまる診療報酬改定の議論に対し明確に「診療所関連の点数下げますね」というお墨付きを与えるために画策されたもの
〇具体的には診療所で算定できている特定疾患療養管理料の225点が180点くらいになるのではないか(いきなりなくしたり半分はないでしょうし、5%って大きくぶちあげとけば診療所サイドもこのくらい削っても仕方ないかってなるでしょう)
〇イコールこれが意味することは、最終的には数年かけて特定疾患療養管理料をなくし、緩やかなかかりつけ医制度の確立のために地域包括診療料への以降を促していくための前段階
〇国は経営力のない医療機関、小規模の医療機関には退場してもらい医療機関の集約化をどんどん進めていく意図をもっていたが、今回の点数減でそれをより明確に行動に移してきた
ってことでしょうかね。
個人的には医療機関の集約化のために点数いじくりまわすのは手法が違うんじゃないかなと思いますし、社会保障費用を削減するならまず先に
①鍼灸マッサージの保険適応の除外
②生活保護の医療費の一部自己負担
③自立支援を食い物にしている心療内科系クリニックの問題
④医療給付の範囲の制限について(フリーアクセス、混合診療について)
⑤株式会社が高利益をだしている調剤薬局事業
などをきちっと議論するのが先ではないかと考えます。がおそらくはそこらへんもきちんと考えているでしょうから同時並行でやっていくのでしょうね・・・・個人的にはあまり診療所の経営を締め付けすぎると「悪貨が良貨を駆逐する」ではないですが、良心的なところがやめてしまい質的に問題のある(営利企業がバックで運営している)クリニックだけが残り。結局は困るのは国民の皆、みたいな状況になるのではないかと危惧しています。
また実際当院も地域包括診療料1600点を外来患者さんに算定しようと思えばできますが、患者さんの自己負担のことを考えて敢えて算定せずに特定疾患療養管理料225点で我慢しています。経営が厳しくなっていったら・・・・どうするか考えないといけませんね。
記事を見ながら次に起こること、その先のことなど色々考えてしまいました。皆さんはこの記事を読んで何を考えるでしょうか?
*最後に議論の資料を紹介していないことに気がついたので紹介しておきますね!(^^)!財務省より
令和6年度予算の編成等に関する建議
から概要PDFを参考にしてください↓社会保障に関しては各論のⅡに書いてあります。
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