公開日:2023年10月21日

ちょっとだけ院内コラムのご紹介~週間今井コラム⑲ <在宅療養支援診療所の未来はどうなるか?そして今当法人が変えなければいけないこと>

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

毎週1度土曜日に院内スタッフ向けにコラムを書き始めています。開始したのは5月くらいからでしょうか・・・院長職を降りてからスタッフと直接あれこれする機会が減ったので、その分法人の理事長として今現在こんなことを考えているよってことを伝える場として院内コラムという形で情報発信をしています。

さて今回は本日公開したスタッフ向けのコラムを特別に公開したいと思います。(ブログのネタがないからだろう?なーんて鋭い指摘は辞めてくださいね!(^^)!)今回はこれからの在宅療養支援診療所の行く末とそれを踏まえた上で何を今すべきかを書いています。ではどうぞ!!

週間今井コラム⑲

<在宅療養支援診療所の未来はどうなるか?そして今当法人が変えなければいけないこと>

まずはいきなりですが自分から質問です。
最近外来患者さんの往診が増えてきていることに気がついている職員さんどれだけいるでしょうか?そしてそこに何かしら問題意識をもっている人はいますか?まずは自分自身で考えてみてください。(ステーションやみなみホームケアクリニックは中々当てはまりませんが気にしないで読んでください)





どうでしょうか?では以下に今井が外来患者さんの往診対応が増えている、と感じた時に考えたことを記載していきます。

現在は主に川端先生が対応してくれていますが(先生ありがとうございます)、外来患者さんへの往診対応が増えること、これが意味することは“外来と在宅の垣根が明確に、確実になくなりつつある”ということだと今井は考えています。
外来通院していた人が容易に往診や在宅医療が必要になる、逆もまたあり得ますが、両者を明確に区別することが難しい時代に突入していることを現場レベルでは実感してもらいたいと考えていますよ。

今後このトレンドがさらにすすむでしょう。更に国もそれは理解しており診療報酬改定や社会保障制度改革を通じて“外来であろうが在宅であろうが、両者はあまり区別せずに、入院を最小限とし地域で患者さんを診療していく体制を整えていく”方向に10年前から舵を切っています。

現場レベルでも、国レベルでも、在宅療養支援診療所に求められる役割は今後どんどん変化していくことは間違いありません。ではその未来はどうなるのか?
今井は10年後20年後の在宅療養支援診療所は地域全体をフォローしていく体制をとることが求められると考えています。

もっと具体的にどうなるかを比較して考えてみたいと思います。現在の在宅医療は概ねこんな感じですよね↓
〇高齢者が対象
〇在宅医療を希望する人を対象
〇定期的な訪問がベース
〇訪問看護やケアマネなどがきちんと整っている状況
〇事前に訪問の調整をきちんとしている
〇慢性期主体の医療

これが20年後には以下のように変化していくと予想しています↓
〇地域全体の住人が対象
〇在宅医療を希望していようがいまいがまずは在宅で
〇定期的な訪問はせずに
〇周囲の事業所も人的資源が足りず不充分なサポート体制
〇事前に状況がわからないことが普通
〇急性期医療が主体

(在宅慢性期医療は0にはなりませんが、主体は特定看護師になると考えています。)
外来や在宅の垣根が限りなく低くなり、突発的な病状変化への対応や急性期医療を地域で主体的に行っていく・・・皆さんこんな未来が予測できているでしょうか?でも確実に時代の流れはこうなっていくハズです。(訪問看護ステーションも役割はそれに伴い変化していくことは確実でしょうし、一人で在宅やっている医療機関は正直・・・でしょう)

ではそれを踏まえて今当法人は何をすべきでしょうか?今井は“調整力を鍛えること”“スピード重視”を何よりも重視するべき方向に舵を切るべきだと思っています。
〇病状変化が起きた⇒すぐにアクションを起こす(これは今でもそうですが)
〇地域の介護事業所から往診の依頼が来た⇒当日に対応する
〇定期の訪問診療の依頼が来た⇒1週間以内には診療入る、末期の方なら3日以内に
〇訪問看護の依頼が来た⇒状況がわからなくても一度入って自らアセスメントしながら情報収集も行いケアも開始していく
〇急性期病院がどこもいっぱい⇒在宅でも可能な限り状況を調整し急性期医療に積極的に取り組む

いずれも調整力と瞬発力がないとできませんが、10年後20年後にそのような時代が来ることが確実なら、それに対応できるように当院の業務の仕方も変えていくべきです。今の業務は過去に積み上げてきた実績ベースの医療となっています。それはもちろん否定しませんし、それがベースとなるべきですが、未来にどうなるかを考えて業務構築を再検討すべき時期に来ている・・・・外来患者さんの往診需要が増えてきたこの1,2週間今井はそう感じていましたよ。

ということで今当法人が変わらなければいけないことは「業務の仕方」です。“過去“”今までの実績ベース“のやり方をベースにしつつも”未来志向“を取り入れて考えていきましょう!(^^)!瞬発力と調整力を今から養っていきましょう!

具体的に今井が各診療所、ステーションにお願いしたいのは、診療の相談から初診に入るまでの期間を可能な限り短くする、です。普通の在宅患者さんや訪問看護の依頼なら初めての相談から1週間以内、癌終末期の患者さんなら依頼が来て3日以内には初診が入るような瞬発力を求めていきたいと思いますよ。今は初診に入る前に諸々調整していると思いますが、今後は可能なら初診でまずは入って、その後に調整しながら診療していく、というスタイルへの変化です。まさしく“瞬発力”と“調整力”が何よりも問われると思います。そして次にはチームワークです。各自が、各職種が自分勝手なことを言っていたら絶対これはできません。

が時代がそうなると予測できているのにそれに対しての準備をしていかないのは、正直組織としては“死に体“です。そんな組織になるなんて自分はまっぴらごめんですよ!(^^)!

11月から、と言わずに来週からでも変えていきませんか?(この文章読んで来月から、とか考えた人は瞬発力が落ちている証拠です!!)まずは各自の意識の改革を!そして次には業務改革を各事業所で検討してもらえればと思います。来週から、来週から、来週から・・・

時代は変わっていきます。過去のやり方に囚われずに、未来志向で楽しく仕事ができるように変化させていきましょう。各現場でそれぞれ考えてみてください。宜しくお願いしまーす!!

 

 

以上が今井が今週スタッフ向けに書いた文章でした。これを読んでくれてスタッフの行動や業務が変わってくれるのか・・・来週から一緒に頑張っていきたいと思います!(^^)!

 

*当院は現在来年度からの勤務を希望する医師を1名、今冬からでも勤務できる看護師を若干名募集しています。興味ある方は是非ご連絡くださいね。お待ちしています。

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