公開日:2023年09月28日

結論ありきの財政審の議論。診療所の診療単価は下げるべきでしょうか?その前に考えることは・・・

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

診療報酬改定の議論が諸々されていますが、その中で気になる記事を見つけましたのでご紹介します。9月27日のヤフーニュースから

コロナ禍で急増の診療所の医療費 22年度7841円、財務省試算

コロナ禍でクリニックの1回受診当たりの単価が上がったので単価下げよ!っていう方向にもっていきたいのでしょうかね。内実は22年度の診療単価は確かに当院でも上がっていると思いますが、それは発熱外来関連の単価が高かったから・・・・当たり前っちゃ当たり前なんです。上がっていなかったらその方がおかしいんです。まともに診療していたら絶対上がるように国が設定していたんですよ!!これをもって診療報酬の議論をするのはちょっと乱暴かなと思います。
今回の財政審のもう少し詳しい記事はm3のこちらも参考にしてみてください↓

 

個人的には社会保障制度は小手先の議論はいいですが、まずは徹底的にムダをなくすところから始めるべきです。生活保護世帯の医療費負担を課すことによって心療内科などでの不必要な頻回受診なども回避できるでしょう。またかかりつけ医制度を導入しそもそも外来診療を包括性にしてしまえば単価の問題自体議論にあがらなくなるはずです。他にもたくさんできることはあるハズ。議論した体にして、抵抗ない部分削ってひとまずお茶を濁していこう、っていう風にしかこの議論では見えませんね。

 

社会保障制度は制度設計の土台自体が昭和のままで、令和の今の時代に適応するために上の部分だけリフォームしたって駄目なんじゃないかなと心底感じます。もう社会保障制度自体を一から組み立てなおす、そのくらい将来を見据えて”今”取り組まないと、子供の世代がさらに負担で苦しむことになると思います。

どうせ苦労するなら自分達が現役の時に苦労して、次の世代にはよりよい、納得できる社会保障システムの元で生きていってほしい・・・自分はそれをすることが、今を生きる自分達の次の世代への責任だと考えています。

 

皆さんは上記議論もそうですが、社会保障制度についてどう考えていますか?

 

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