公開日：2023年04月15日

あなたは賛成ですか？反対ですか？～当別町“赤ちゃんポスト”に２組の親が乳児託す～

こんにちは、札幌のかかりつけ医＆在宅医＠今井です。

当別町の赤ちゃんポスト、できた当初から行政が介入し運営しないように勧告してきましたが、先日ついに２組の親御さんが利用されたと記事にでていましたのでご紹介します。↓以下ヤフーニュースより

当別町“赤ちゃんポスト”に２組の親が乳児託す　運営女性「できること模索したい」　運営自粛求める道「話し合いの上なので…」

赤ちゃんポストを巡る問題点はいくつかあると思いますが、思いつくままに書いてみると

①子供側の視点からでは、出自や親についてわからない

②親側の視点からでは、孤立出産の助長、育児放棄の助長に繋がる可能性あり

③社会的な視点からでは、民間運営が主体であれば何が原因で育児が困難になったのかが社会にフィードバックされないので、結局根本的な問題解決ができず、その後の改善に繋がらない

④運営側の視点では、長期的なケアや運営の体制が不十分

などがあるのかなと思います。

記事中に「現在は、女性は、医療機関や児童相談所に、赤ちゃんが育つ最適な場所について判断を委ねています。」とありますが、受け入れるだけ受け入れておいてその後の判断は行政に委ねる、という運営方法に関してはどうなんでしょうか？

実際にそうするのであればもっと問題提起を社会に対して行い、興味を持ってくれる人を増やし、その上で社会全体もしくは責任をもてる有志を集った上で（ここで言えば北海道になるのかもしれませんが）活動していくべきではないかなと思います。

罪のない子供を救いたい、という意図は非常に理解できますが、一方で個人的には子供の問題、親の問題、社会の問題を解決しないまま、合意形成をしないまま活動を行うのには疑問を感じます。なぜならば必ずこの問題はいつか表面化してくるのは間違いないので。

皆さんのご意見はいかがですか？よければ教えてくださいね。

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