公開日:2022年12月08日

これはちょっと助産院側の主張に無理があるような気がしますが・・・:助産院の院長らが旭川医大病院との提携を求めて調停申し立て

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

少子高齢化のこの時代、出産する女性や家庭を国が支援していくことは必要ですが、ちょっとこの記事の内容を読む限り助産院さんの主張に賛同するのは・・・・と感じてしまいました。まずは皆さん記事を一読してみてください。

NHKさんより↓

助産院の院長らが旭川医大病院との提携を求めて調停申し立て

「旭川市内の助産院で分べんの取り扱いを休止せざるを得なくなっている問題を受け、助産院の院長などが旭川医科大学病院との提携を求めて裁判所に調停を申し立てました。

これは旭川市の助産院「あゆる」の北田恵美院長が市民団体のメンバーや弁護士とともに旭川市役所で会見して明らかにしました。
それによりますと旭川市内の助産院ではあわせて20件以上の分べんを毎年、扱ってきましたが、提携していた病院の産婦人科医が体調を崩して亡くなり、去年7月から分べんの取り扱いを休止せざるを得ない状態が続いているということです。
医療法では分べんを扱う助産院は緊急時に対応する医療機関との提携が義務づけられているため、新たな病院と交渉してきましたが、協力を得られない状態が続いているということです。
このため、これまでの交渉で前向きだったという旭川医科大学病院との提携を求めて旭川簡易裁判所に調停を申し立てたということです。
申し立てでは、旭川医科大学病院の産婦人科の医師と旭川産婦人科医会の会長、これまでの話し合いの調整にあたってきた旭川市の副市長に対し提携について合意するよう求めています。
会見で北田院長は「分べんについて問い合わせが相次いでおりなるべく早く元どおりに再開したい」と話していました。
これに対し旭川医科大学病院の産婦人科の医師は病院の広報を通じ「コメントはありません」と話しています。
また、旭川産婦人科医会の会長は「申立書が届いていないのでコメントできない」と話しています。」

 

m3の記事にはもう少し詳細な内容が記載されています。

旭川医大産婦人科科長ら3人に民事調停、有志が嘱託医療機関求め

 

関連するニュースにはこちらもあります。

自分らしいお産のために「選択肢残して」

 

個人的には嘱託医が見つからないと活動ができない助産院さんの気持ちはよく理解できます。今までの積み重ねた実績と地域からの信頼があるでしょうから「地域にこれだけ必要とされているのになぜ??」という想いは抱えているでしょう・・・

ただ自分としては大学側の主張が一理あると思います。

〇そもそも嘱託医の契約は強要されるものではなく双方の信頼関係に基づくもの。

〇「正常な出産はない」という産科医としての経験に基づいた考え

〇結局は異常分娩の時にリスクを背負うのは嘱託医になる

〇これだけ医療訴訟が頻発している社会状況を踏まえ、その訴訟リスクを自分やその下の世代が負担すべきと考えるべきか??医局員の確保もままならなくなるし、何より自分のリスクマネジメントができなくなる。見返りもないのに責任、負担が大きくなりすぎる。

助産院の価値を決して否定するわけではないですが、地方においてそれを維持していくことは社会状況的に難しい時代になってきていると思います。せめて訴えられる可能性がないというのであれば別かもしれませんが・・・・皆さんのお考えはいかがでしょうか?よければ教えてくださいね。

 

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