公開日:2021年09月14日

道新はこれで説明責任を果たしていると思っているのでしょうか?~旭川医大新聞記者逮捕の件~

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

旭川医大の学長関連の問題に対しての取材において道新の新人記者さんが逮捕される事件が起きたのは皆さんよくご存じかと思います。

今回道新の対応について<読者の信頼あってこそ 旭川医科大問題の報道と本紙記者逮捕 私の新聞評者懇談会 <1>と<2>>という題で諸々内省されています。

個人的にはこの記事を読んで感じたことは

⓵道新として今回の事件が個人の判断か組織として新人記者への指示はあったのかどうかについては結論を出していない!!

②読者の声を利用して大学の問題と今回の道新の問題を並列議論するような形としているが両者は別問題。大学の問題云々を述べるのは議論のすり替えを考えてのことか?

道新が好きなジェンダーの問題を絡めようとしているが全くの筋違い。読者の声を使った勝手にジェンダー論にすり替えようとしている?社としての姿勢はこれでいいのか?

日本の空気を読む雰囲気が・・・・なーんて読者の声をだすのはこれもマスメディアとして、社としての責任逃れのためなのか??

という点かなと思います。

まぁ結論から言うと道新は全然組織としてダメですね。このような回答をする組織が地方のメインジャーナルとしてどうなのかと問われれば、「普段から情報公開や行政の公益性、開かれた社会とか、どうのこうのいうくせに自社についての対応はこれでいいの??」って多くの道民がそのダブルスタンダードの姿勢に疑問部をもつのではないでしょうか?皆さんのこの検証記事で納得できますか?

以下長いですが引用です。是非お読みください。自分が気になったところは赤文字としてみます。

読者の信頼あってこそ 旭川医科大問題の報道と本紙記者逮捕 私の新聞評者懇談会

北海道新聞の報道について「私の新聞評」(毎月第1火曜掲載)筆者に意見を聞く本年度1回目の「私の新聞評者懇談会」が8日、札幌市中央区の道新本社で開かれた。旭川医科大の吉田晃敏学長の進退を巡る一連の報道と旭医大で取材中の道新旭川支社報道部の記者が逮捕された問題の事実関係と経過について、小林亨・常務取締役編集局長と加藤雅毅・旭川報道部長が説明し、執筆を依頼している外部の評者4人と論議した。新型コロナウイルス禍の中で開催された東京五輪・パラリンピックの報道についても評者に意見を求めた。新型コロナの感染予防のためオンラインで行った。

■小林亨編集局長の説明

 旭川医科大で取材中の本紙記者が逮捕されたことは、紙面作りの最高責任者として重く受け止め、二度と起こしてはならないと思っている。逮捕の経緯やその対応について、7月7日の朝刊に掲載した社内調査報告を補足する形で説明する。

 6月22日の学長選考会議は現場責任者であるキャップを含め4人が取材した。逮捕されたのは4月に入社したばかりの新人記者で、旭医大での取材はこの日が初めて。会議の内容について、旭医大のしかるべき立場の人が報道陣の前で説明し、質問に答える「ぶら下がり取材」があった時の録音要員だった。自分で原稿を書く予定がなく、こういう原稿を出すという、その日の予定を載せる「出稿メモ」にこの記者の名前はなかった。このため、旭医大からぶら下がり取材に応じることと、構内立ち入り禁止を知らせるファクスが旭川報道部に来ていたが、紙面作りの責任者であるデスクからその旨を伝えるメールが記者へ送られていなかった。キャップはメールの立ち入り禁止の部分を読み忘れ、「経験を積ませるため」として、会議が開かれている校舎につながる2階の渡り廊下へ行くよう新人記者に指示していた。

 新人記者は会議が開かれている校舎4階まで立ち入り、ドアの前でスマートフォンを使い、録音した。大学職員に見つかり、身分を聞かれてもあいまいな返答を繰り返し、後ずさりするような行動をしたため取り押さえられた。常人逮捕の形になり、警察に引き渡された。校舎4階へ行く指示を誰が出したのかは、この日に取材に行った複数の記者の説明が食い違い、確定できていない。

 ただ、新人記者が4階まで行ったことを把握した時点で、キャップは「会議が終わりそうな雰囲気になったら、さっと離れてください」と指示していた。こうした指示の内容についても、慎重に捜査しているとみられる。

 新人記者が名乗らなかったのは、キャップや先輩記者から「誰かに会ったら、迷ったなどと言えばいい」と言われたためだという。ただ、これは大学の先生や学生から尋ねられるというレベルの想定で、学長選考会議の委員や職員ら会議に関わる人に見つかる状況を想定したものではなかった。

 逮捕される4日前の6月18日、道新を含む報道各社と旭医大職員との間で、複数の記者が校舎4階まで入ったことを巡ってトラブルになっていた。その場にいた道新の記者は、キャップに「大学の事務局長が激高したので、あのフロアにはもう近寄れないと思う」と伝えていたという。しかし、キャップは「気を付ける必要があるレベルの話ではない」と考え、認識には差があった。22日に一緒に取材に行った先輩記者もトラブルの話は知らず、「聞いていたら新人記者にそこまで行かなくていいと言っていたかもしれない」と話している。

 新人記者は本人の判断で会議の内容を録音していた。ただ、校舎に立ち入る前の待機中に、別の先輩記者から過去の取材中に録音した事例を聞かされていた。道新は記者の倫理上、無断録音は原則しないと決めている。新人研修では、そう指導している。しかし、記者は研修の際に業務で録音する方法を指導されたことは記憶にないという。

 取材方法などに関するデスクの記者らに対する指導は不十分で、部長もデスクやキャップらとのコミュニケーションを積極的には取っていなかった。

 6月23日の朝刊で、新人記者の逮捕を実名で報じた。道新は、取材や記事執筆の基準・ノウハウを記した編集手帳を記者全員に配布している。実名・匿名の判断は手帳にあり、事件の報道は原則実名としている。実名報道は国民の知る権利に応え、記事の正確性を保ち、事実関係の検証も可能にする。事件の当事者への社会的影響や人権、報道の価値を検討し、実名か匿名かを判断する。

 記者逮捕の一報を受け、本社編集局幹部は建造物侵入罪が成り立つ状況だったのか、不当逮捕ではなかったのか、その情報収集に全力を挙げた。その結果、記者が校舎4階まで深く入り、会議の内容を無断録音(盗聴)したことが分かった。刑法に盗聴罪の規定はないが、建物の中に深く入って盗聴することは、建造物侵入罪が成立するなかでも悪質との法的な解説もあり、外形的事実に争いがないと判断した。新聞記者は業務で他者を批判する立場にあり、私たちが社会的に支持を得るには厳しい職業倫理が求められる。どんな取材方法でも許されるということにはならない。このため、実名で報道する判断をした。

 7月7日の社内調査報告では、本来は匿名とするものを実名にした異例の判断ではないため、その理由については説明しなかった。一般論として、不当逮捕と判断できるケースならば、匿名で報道した上でその根拠を記事で示す方法があった。その後、社内外から疑問の声が寄せられたので、この場でその判断について説明した。

 このような事実関係を踏まえた上で、できることから研修などで改善していきたい。

■加藤雅毅旭川報道部長の説明

 北海道新聞は昨年12月以降、旭川医科大の学長の不適切発言やパワーハラスメント疑惑から文部科学相への学長解任の申し出にまで発展した問題を精力的に取材してきた。旭医大病院は、病床数が約600床ある基幹病院で道北では最大となる。道北は離島や過疎地域があり、旭医大はITを駆使した遠隔医療に力を入れており、この中心となってきたのが今回の問題となった学長だった。

 旭医大が新型コロナウイルスの感染患者の受け入れを拒否したのを発端に一連の報道が始まった。紙面では、学長の他病院への中傷と思われる発言やパワハラ、不正支出問題、病院長との確執、これらに対する学生や市民の反応などもまとめ、学内の立て直しをどう進めるのかも報道してきた。

 学長解任の適否を審査する学長選考会議を取材するために6月22日、旭医大の校舎に入った旭川支社報道部の記者が建造物侵入の疑いで逮捕された。道新は、逮捕された記者を電子版で実名報道し、翌23日朝刊でも実名で報じた。7月7日の朝刊には、当日取材した他の記者や報道部長らに聞き取りした社内調査報告を掲載した。

 旭医大は現在、学長任期に上限を設けることを打ち出すなど、新体制の移行へ動きだしている。ていねいな取材を積み重ね、報道を続けていく。

田中氏 大学の閉鎖性明るみに

 田中敦氏 逮捕経緯の説明を聞いたが、誰が取材を指示したのか分からないというあいまいさがある。市民にしてみると、ちょっと理解できないのではないか。警察に長い時間拘束され、取り調べされたというのも、市民からすると非常に疑問点だ。

 道新の労働組合が記者の逮捕に関して行った組合員約千人を対象にしたアンケートでは、組合員の92%は会社の説明に「納得できない」とし、実名報道に関しても約7割が「適切ではない」と回答したと聞いた。私も実名報道が本当に適切だったのか、非常に疑問だ。入社間もない新人に全責任を負わせるやり方にも見え、納得できない部分がある。

 医科大学のあり方について、最高学府である大学に対して市民は何を期待しているかと言うと、やはり厳粛さ、それから公平さ。それらに応える義務が最高学府の大学にはある。ある大学教授から「大学の常識は世間の非常識である」と聞いたことがある。それだけ大学は閉鎖的で外からよく見えない。その中で学長が決められているということがある。そういう大学が抱えている課題が、今回の旭医大の学長が関わる問題として明るみに出たのではないかと思っている。

 大学の学長選挙で、在学生にも選挙権がある「公選制」が導入されるべきではないかと提案したい。それくらい開かれた形で学長が選ばれていかないといけない。ある学長に力があると、その学長にものが言えなくなってしまう。

■中野氏 実名報道の判断に疑問

 中野葉子氏 旭川市民なので、旭医大の問題は非常に関心を持っていた。道新が突っ込んで次々と不正を暴いていたと思っていて、一連の記事に感謝したい。旭川は昨年くらいから、市内の病院の新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)など全国的にネガティブなことで注目されてしまっていると、市民の間で言われている。

 今回の学長の件も、不名誉なことだが、メディアがしっかり報じて、市民の目でしっかり厳しくチェックして、地域医療を支える存在になってほしいと思っていた。その矢先の記者の逮捕事件。逮捕そのものと、その後の道新の対応には納得できないことが多々ある。8月の私の新聞評でも書いたが、メディア関係者以外からもとても反響があった。新人記者が逮捕された問題について、皆さん心配している。私の思った以上に関心が高い。

 伝えたいことは、7月7日の社内調査報告からでは、どうしても不当逮捕だとしか読めない。逮捕された当日を時系列で追うと、午後3時50分に構内立ち入り禁止を通知、その後、午後4時25分に新人記者が会議室の前に行って、その数分後に逮捕された。つまり、たった40分前に立ち入り禁止になったエリアに入ったことで逮捕されてしまった。新聞社も仕方がないと引き下がってしまう。一般読者も疑問に思うところだ。識者によっては旭医大側の不当逮捕、逮捕監禁罪という可能性もありうるという見方があった。

 少しジェンダー問題もからんでいるのかなと思っている。若い女性が、取り押さえられて非常に恐怖だっただろう。心理的なケアとして、社内で女性記者をケアに付けるなど徹底してほしいと、僭越(せんえつ)ながらすごく心配している。

 7日の報告記事は情報量が少なすぎる。メディア総合研究所の声明にあったように、第三者を入れた調査を行って、今日、私たちに説明したように、読者に紙面など公開の場で説明する必要がある。そうしないと読者と新聞の信頼関係がとても築ける状況ではないと感じる。実名報道の問題について、一般読者の感覚では、若い記者をさらしものにしたというイメージがぬぐえない。

 2020年1月に旭川支社の報道部次長が酒気帯び運転で書類送検されると報道された際は匿名だった。ケースによって判断されているという記事を読んだが、今回判断がどうなのか、コメントしてほしい。

■中村氏 不十分だった調査報告

 中村研二氏 逮捕前の一連の記事に関し、学長のパワハラや、学長と病院長の確執は大変興味深かった。北海道に根ざす新聞として、地元旭川をしっかり報道し、充実していた。地元紙であるから、責任を持って報道されていると興味深く読んだ。

 記者逮捕は、よく分からなかったというのが私の感想。新聞記者が取材中に逮捕されるというのは、一般読者からすると考えられない話。逮捕報道の後、情報がなく、何が起きているのかと私も含めて皆さん思っていたのではないか。

 2週間たった7月7日に社内調査の報告が突然出てきた。これで何か説明されるかと思ったが、まったく何が起きたのか分からなかったというのが率直な感想。7日の段階で分かっていること、分からないことがあったと思う。報告を読んだだけだと、(逮捕された)記者1人に責任を押しつけているような書き方だった。当然、他紙などで批判されていた。(旭医大による)常人逮捕が妥当なのか不当なのか、北海道新聞がどう判断するのか7日の紙面では分からなかった。今日は法律的に常人逮捕でやむを得ないと判断したと説明されたので、それは分かった。再発防止策も7日の説明は記者教育などの建前論で本社は逃げたみたいな印象を受けてしまうような説明ぶりだった。

 社内調査報告の後は一切報道がないが、きちんとした説明をする必要がある。そうしないと、マスコミ、新聞に対する信頼低下が起きてしまう。どういう判断で何をしたのか、われわれだけ聞いても仕方がないので、一般読者に向けて説明する必要がある。

■杉本氏 地域医療の重要さ不変

 杉本夏子氏 今日の説明を聞いて、一番恐ろしかったのは、(校舎への立ち入りが見つかった場合に備えた)言い訳の指示という言葉。私には娘がいるが、悪いことをやった時の処理の仕方として、先に言い訳を教えてしまうのが怖い。

 今回の問題について情報をいろいろ探ってみたが、公になっていることが少ない。ここできちんとした見解を述べるほど自分の中で固まっていないのではっきりしたことは言えないが、最初この事件が起きた時、日本の空気を読むという風潮、よくも悪くもそういう空気を読みながら、そんな事件が起きたのかなと思った。

 先ほど話にあったように、女性だからとか、新人だからという問題があるとしたら、それも本当に怖いことだ。今の情報開示だけでは、見直してもいけないし、意識自体を整えていくこともできないなというふうに思う。一過性の事件としてではなく、今後も引き続き説明してほしい。

 マスメディアに対する信頼度が低下している。娘世代は新聞やテレビといった公に流れている情報を取っていない世代になっている。記者の正直な気持ちとか会社の誠実な対応によって、世の中をよくしていける組織になると思う。

 私の住む町はもう病院がなくなるんじゃないかというくらい過疎の地域。地域医療を支えるため、遠隔医療をどんどん進めていくということは、へき地に住んでいる人にとってはすごく重要な問題。医療がなくなると地域に住むことも経済活動もできなくなる。

 小林亨編集局長 まず今回の逮捕を北海道新聞社がどう受け止めたかを説明する。旭医大から弊社に抗議文が届いており、これに関わる弊社の対応を説明することで、どういう受け止めをしているかを説明できるかと思う。

 旭医大からは事実関係の詳細な説明と、旭医大に謝罪するよう求める抗議文が届いた。結論として、弊社は取材中の記者が逮捕されるという事態が生じたことは遺憾と言わざるを得ない、という回答書を送った。これは、常人逮捕まですべき事案だったのかどうか、疑問の意味も込めたということ。旭医大から求められた謝罪はしていない。

 弊社としては、旭医大の学長の進退を巡る問題は公益性の高い重大なテーマであるが、それまでの旭医大の取材の対応が不十分だったので、それでさまざまな取材手法を駆使してきた。そういう中で記者が逮捕されたので遺憾という言葉を使った。一方で当日のぶら下がり取材に応じることや、構内を立ち入り禁止にするという情報が取材記者で共有されていなかったという、弊社側の落ち度があった。

 取材という目的だから何でもしていいことにはならないので、無断録音を含め、今回の取材方法について、旭医大への回答書の中で、記者倫理に照らして遺憾な取材方法を取っていたという説明をした。弊社として常人逮捕を不当であると正面から旭医大にアピールするという表明はしていないが、一方でそれしか方法がなかったのかという疑問の部分は遺憾という言葉で表現している。こちらにも不十分な点があったので、再発防止策を講じつつ、きちんと取材を続けていきたい、国民の知る権利に奉仕していきたいという回答を送付している。

 ご指摘があったように、実名報道について、旭川支社の報道部次長が酒気帯び運転で警察に摘発されるという問題があった。この時は今後書類送検するという未来形の記事で、匿名で報道した。社内の基準で逮捕については原則実名だが、書類送検についてイコール実名であるという基準ではない。

 今回逮捕されたのは新人記者だが、報道部次長は管理職に近い立場で、取材の指示をするなど、組織の中でそれなりの立場の人間であることを比較衡量したとき、今回の場合どうなのかという質問だと思う。それは逮捕と書類送検の基準の違いがあるということ。ただ、指摘に対して今後弊社として考えるべきことがあれば改めて考えていかないといけない。

 第三者委員会による調査が必要だとのご指摘だが、今日は事実関係について7月7日の社内調査報告より詳しく説明しており、まず詳報という形で読者にきちんと伝えないといけない。新聞評者の皆さんからいろいろな意見を受け、それに対する弊社の説明については、第三者の視点から指摘を受け、答えているということになる。

 加藤雅毅旭川報道部長 記者のケアについて説明する。本人に対する精神面、体調面のケアを会社としてしっかりやらなければならないという認識でいる。旭川報道部が中心となり、具体的な対応を行っている。本人とご両親には、こういうようなことで本人をフォロー、ケアしていきたいと説明している。この場で詳細は割愛するが、職場では部長、デスク、同僚からの声かけや目配りをこれまで以上に意識してフォローに努めている。デスクの中には女性もいる。指摘を踏まえて、これから対応していきたい。心理的なケアについては、専門家と相談しながら対応を進めている。

 玉木健報道センター長 実名報道について説明する。逮捕記事は日々載っているが、微罪の場合は記事自体を掲載しないというケースもある。容疑者が公務員だったり、著名な人だったりした場合、社会的影響を考慮して微罪であっても実名で掲載することが多い。今回は、一般的に公務員を実名で報道することとの整合性を考慮した。他者の名前を出している事案で身内は出さないという立場には立てない。ある意味、公平性の観点から、公務員よりも掲載のハードルは低くなる。

 中野氏 新聞評者の懇談会が第三者委員会との認識について、私はそう思っていない。道新に、外部の第三者委員会はあるのか。

 小林編集局長 道新の報道について、常設で第三者的に意見を聞くのはまさにこの場。こちらでテーマを設定し、それについて資料を送り、意見を聞き、それを詳報して読者に通常の取材については十分に説明できなかったところを説明するという形にしている。

 中野氏 法律問題などいろいろあるので、メディア研究者や専門の第三者を入れて調査が必要だと思う。道新だけの話ではなく、日本全体のジャーナリズムに関わる話と認識している人は多くいる。道新の対応に非常に注目が集まっている。広く社外やジャーナリズム全体に大きな影響を与えているのではないかと感じている。

 実名報道について、先ほども言ったがSNS(会員制交流サイト)時代になり、デジタルタトゥー(入れ墨)という言葉も生まれている。一度ネットに名前が流れたら、もう消しても消しても、消せない。それに加え、フェミニズムが強くなるにつれて、ネット上での女性へのバッシングが強くなっていて、芸能人ではそれを苦に自殺された人もいた。実名報道はルールだと思うが、ネット社会での将来ある若い人への影響について、もちろんベテランでも同じだと思うが、そういう観点から専門家の意見を紙面に載せても、読者への理解が深まると思う。一回ネットに出てしまうことの、その後の人生への影響は、一昔前とは全然違うと感じる。

 小林編集局長 ネットの件について説明したい。特にデジタルタトゥーの問題。報道各社でも例えば新聞の紙面は実名で報じるが、同じ内容をネットに出す場合は匿名にするとか、使い分けをしている社もあると聞いている。紙面とネットの使い分けが可能なのか、すべきなのか、社内でもいろいろ意見がある。ネットで速報しなければ少しはデジタル化の問題が小さくなるかもしれないが、紙面をPDFにしてネットに載せれば同じとの意見もある。今後研究していきたい。

 弊社の新人記者は業務で取材したのに実名で報道されたとの意見も社内にある。日々、実名報道は弊社の問題だけではなく、一般の人でも先ほどの基準で道新の紙面で報道し、ネットでニュースを流している。一般の人にもそれぞれ生活や家族がある。社会から支えられて報道している立場として、弊社のことだけ問題視するのではなく、犯罪報道の本質的な部分について考えていかなければならない。

 第三者委のことについて、皆さんの意見を社内的に検討したい。

 記者の逮捕を中心に厳しいご指摘をいただいた。それは北海道新聞が読者の信頼があってこそ日々の報道ができていることの裏返しであると解釈している。今日の貴重なご意見を最大限参考にしながら、日々の仕事にまい進していく。

 

 

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