公開日:2021年08月27日

地域枠の跡はコロナ枠??~医学部定員に感染症科・救急科の優先枠、23年度にも…専門医を育成~

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

またまた厚生省が無理やりに制度つくろうとしていますね。医学部の地域枠の次はコロナ枠でしょうか??この記事読んで皆さんはどう考えますか??

読売新聞さんより一部抜粋させて頂きます。

医学部定員に感染症科・救急科の優先枠、23年度にも…専門医を育成

政府は、新型コロナウイルスなど感染症流行に対応できる医師を増やすため、大学医学部の入学定員に感染症科や救急科の優先枠を創設する方針を決めた。感染流行時に中心的な役割を担う人材を育成する。27日の厚生労働省の有識者会議で案を示し、了承されれば2023年度入学者から適用する。

 感染症医は、コロナ禍や感染症の流行時に呼吸器や集中治療の担当医らと連携して患者対応にあたる。危険区域と安全区域を分ける「ゾーニング」や防護服の取り扱いの指導など、専門知識が求められる感染症対応の中心的な立場となる。

 しかし、医療機関での感染症医不足は深刻で、「主たる診療科」別の感染症内科医は、42の診療科別区分で38番目となる531人にとどまる。コロナ禍で専門外の医師も感染防止策などに追われているのが現状だ。

 地域による偏りも大きく、161人の東京都に対して、青森、福島、滋賀、山口県には1人もいない。

 こうしたことから、政府は大学医学部の23年度入学者から、感染症科を目指す学生を優先した定員枠を設ける。将来的に感染症流行時の医療現場の対応力を高め、感染症医が足りない地域での態勢強化を狙う。・・・」

 

医学部入学に関しては地域枠という枠が既にありますが、こちらも入学後は全く進路の変更のきかないトンデモ制度となっています。

↓以下参考記事MRICさんより

医学部地域枠は無法地帯 ~コロナのパンデミック下で進む人権侵害~

 

救急医療や感染症医などが必要であることは論を得ないとは思いますが、医学部入学時点でその道以外のすべての進路を絶ってしまうようなやり方は進路変更を希望する医学生がいた場合自身のモチベーションも大きく低下しますよね。

やはり一番は専門医や研修に進む医師の数をコントロールするなど入口の部分(入学時点)での人数を調整するのではなく、出口の部分(卒業時点)でのいい調整方法を検討すべきではないでしょうか?

 

正直自分が18歳前後の医学部進学を検討する学生であったとしても、地域枠の悪しき前例を見る限りではこの枠に応募しようとは絶対思わないでしょう・・・・何もしらない学生だけが純粋な気持ちで応募するかも知れませんが将来変更が絶対不可だと知った時にはどのように思うでしょうか・・・・

 

 

いずれにせよ厚生省は入口の部分で18歳前後の何もしらない学生を誘導するような政策はやめて、きちんと出口部分での調整を図るような制度を構築すべきです。皆さんは18歳で決まった進路が30歳すぎまで一切変更ができない、となったら絶望しませんか???少なくとも自分はその都度最適な進路を自分なりに考えてきましたが、今の開業医の道に進むとは18歳時点では全く考えていませんでしたよ。進路ってそんなものじゃないでしょうか??

 

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