”みなしの訪問看護”ってなんですか?そのメリットとデメリットは?【希望者は募集もしています!】
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
当院は開設当初からクリニックからの訪問看護、よく言う”みなしの訪問看護”を行っています。そこで結構「そもそも”みなし”ってなんですか?」って質問聞かれるんですが、その答えは以下のようになります。
「訪問看護ステーションは管轄の地方厚生局などに事業所としてきちんと届け出申請をして許可を受けた上で訪問看護事業を開始できるのですが、診療所や病院といった医療機関で行う訪問看護であれば、初めから訪問看護可能とのこ許可を受けたとみなされているため特段申請をしなくても訪問看護事業を開始できる、この許可を受けたとみなされることをいわゆる「みなし」の訪問看護、と言いますよ。」
とお伝えしています。
ではみなしの訪問看護ステーションのメリットとデメリットはなんでしょうか?簡単にまとめると以下のようになります。(以前にもこちらで書きましたが)
メリット
①保険請求の費用が安いため患者さん負担が少ない
②カルテ記載でOKであるため訪問看護ステーション程書類管理が大変ではない
③医師(在宅医)が同じ診療所にいるため指示を確認しやすい&こまめな医療や処置が可能
④がん終末期では高額療養費の問題が簡単にクリアできる
⓹病院であれば入院した後も継続して関わることができる
デメリット
①保険請求の費用が安いため経営上のうまみは少ない
②医師が近いため、ステーション程自立した存在とはなれない
③対象が自院の医師が診察している患者さんに限定される
④在宅医がいないとみなしの訪問看護のメリットが十分に生かせない
などでしょうかね。正直みなしの訪問看護のデメリットって経営上の問題以外は大きくはないかなと思います
ならばなぜみなしの訪問看護が世間に広がらないのかって??病院ではそもそも看護師という人的リソースを訪問看護に割くくらいなら病棟に割きたい、というのが本音でしょうし、そもそも在宅医がいてこそのみなしの訪問看護、という側面はあるので、在宅医がいなきゃメリットそんなにいかせないですし・・・経営のことを言うならステーションとみなしの訪問看護って費用が片方が10000円だとしたら片方は5000円くらいですからね。1/2~2/3くらいのお金にしかならないのです・・・・
札幌市内ではいくつかの在宅クリニックでは訪問診療と訪問看護を一緒に行っているところもあります。当院もその中の一つです。さらに当院の特徴は地域密着型の外来診療や訪問医の同行もしているため、在宅全般に関してより深い理解を得られる点がメリットかなと思いますよ。
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