公開日:2019年09月10日

在宅医療専門の診療所が外来診療を開始する難しさ

こんにちは、札幌の在宅医&かかりつけ医@今井です。

 

ここ数年で当院も含め札幌市内の在宅を専門に行っていた在宅療養支援診療所が外来診療を開始することが増えてきている印象です。

ただ色んな診療所の現状をお聞きすると在宅の方は問題なく回っているけれど外来診療の方は患者数が少なくて苦労している、場合によってはほぼほぼ患者さん来なくて閑古鳥、といった状況をお聞きしています。(まぁこれは一般の新規開業のクリニックに関しても同様のようでどこも新規開業はかなり厳しいようですね)

 

在宅専門のクリニックが外来診療をするのに苦労している理由をいくつかあげると

①外来の診療時間が訪問診療の合間となっているため午前3時間や午後3時間などそもそも短めで患者さんがかかれる時間に開いていない

②外来診療で何を特徴とするのかが明確ではない(かかりつけ医と言っても・・・)

③経営的に外来は在宅医療の数分の1の規模としかならないため、あまり真面目に取り組まなければいけないとは思わない

④マンパワーや人事労務の問題

などが挙げられます。

個人的にはこれから先の2040年を見据えると、在宅医療でも外来診療でもチームで地域医療に取り組む診療所が生き残る、と考えています。そのような外来診療ができるのは、複数医師体制がとれ、質の高い看護師が在籍し、MSWやケアマネもいつでも外来で一緒に患者さんをみていける在宅療養支援診療所しかないんじゃないかなと感じていますが皆さんはどう考えるでしょうか??

ただ上述のように在宅の診療所が単純に外来をやるとしても患者さんに選ばれないと話にもならないですよね。これから外来診療を行おうと考えている在宅専門の診療所があるのであれば

①患者さんがかかりやすい時間に外来を行い

②特徴を明確にして

③在宅と同じように本気で、死ぬ気で取り組んで

④人事労務がどれだけ大変でも厭わないで

行うことをお勧めします。

そうすれば地域の人からかかりつけ医として選んでもらえるんじゃないかなと思いますが皆さんはどう考えますか?よければご意見くださいね。

 

これからはチームで在宅と外来診療両方に取り組む診療所が絶対地域に求められてくると確信しています。札幌でそのような活動に興味のある医師の方いましたらご連絡くださいね。

 

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