公開日:2018年06月02日

フランスでは抗認知症薬が保険適応外に!!日本でも抗認知症薬の取り扱いは変わっていくか?っていうか変わってほしい。

こんにちは、札幌の認知症診療している医師@今井です。

フランスではアルツハイマー型認知症への薬の有効性が不十分とのことで2018年8月1日から保険適応からはずれるようです。日本でも本当に薬が有効なのか検討すべきではないでしょうか?

 

たしかにHPの原文をみてみると

L’intérêt thérapeutique des médicaments de la maladie d’Alzheimer n’est pas suffisant pour justifier leur prise en charge par l’assurance maladie

引用すると

「La commission de la transparence (CT), composée d’experts indépendants de la Haute Autorité de Santé, a ainsi récemment réévalué le service médical rendu par les médicaments de la maladie d’Alzheimer [1]. À partir de l’ensemble des données médicales et scientifiques disponibles, elle a mis en évidence que ces médicaments présentaient une efficacité faible, ainsi que des effets indésirables digestifs, cardiovasculaires et neuropsychiatriques pouvant être graves et nécessiter l’arrêt définitif du traitement (jusqu’à 30% d’arrêt dans les études cliniques).

L’évaluation scientifique indépendante de la Haute Autorité de santé a donc conclu que l’intérêt clinique de ces produits était insuffisant pour justifier leur prise en charge.」

→適当にわかる単語つなげて部分部分なんとなく翻訳すると

公平性の担保された専門科による委員会はアルツハイマー型認知症への投薬の有効性について再評価した。投薬により消化器症状や循環器、神経症状等の副作用がみられる一方充分な治療効果を認めなかった。

そのため保険で使用する正当性を立証するのには不十分であると判断した。

って感じになるのでしょうかね。固い訳語ですみません。

 

誰かフランス語に詳しい人もっと詳細に教えてほしいですがとにかくフランスでは抗認知症薬は保険適応外となるようです。日本での対応はどうなるのか?この判断の正当性や日本での適応がどうなるべきか、中立な専門科の意見も聞いてみたいですね~、費用対効果はどうなんでしょ?

正直個人的には抗認知症薬に数百億投与するよりは介護士や看護師の人材育成や増員、待遇改善のための費用とした方がよっぽど認知症患者さんのためになるのではないかと思います。

実際臨床して他のクリニックの処方とかみていると患者さんのための投薬なのか通院させるための投薬なのか何の意図なのかよくわからないけれど抗認知症薬でていることありますからね・・・・

 

皆さんはこのニュースどう判断しますか?