2026年をもって認定看護の制度の廃止が決定!!これが看護教育の地盤沈下の原因にならなければいいですが・・・

こんにちは、認定看護師さんの実力をよくわかっている札幌の在宅医@今井です。

現行の認定看護の制度、あっさり終了になるんですね。

日本看護協会HPより

さらにその一番下の部分の重点事業>看護職の役割拡大の推進と人材育成>認定看護師制度の再構築 ってところをみると

認定看護師制度の再構築

日本看護協会では、これまで安全で質の高い医療に貢献できる「特定行為に係る看護師の研修制度」の活用を推進してきました。2015年度からは、認定看護師を対象とした特定行為研修を実施し、臨床実践者として、かつ特定行為研修(研修機関、協力施設)の指導者として、特定行為研修の質向上に貢献し、リーダーシップを発揮する人材を輩出しています。
2017年度から3年間は、本会が実施する認定看護師教育を休講し、認定看護師を対象とした特定行為研修を集中的に行います。

現行の認定看護師制度の教育が始まって、20年が経過しました。今後は、新たな社会ニーズへの対応を目指し、2025年の高齢化の進展による医療や介護の需要増大を鑑み、質の高い医療・介護などのサービスが必要な時に切れ目なく提供され、在宅や地域医療の充実にも貢献できるよう、認定看護師制度を基盤に特定行為研修を組み込んだ新たな教育や役割に発展させ、認定看護師制度を再構築することに取り組みます。

 

つまり認定看護師→特定看護師とさせることで一定数の特定看護師を確保、今後その人達をとっかかりとして特定看護師をどんどん増やしていくという方針かと思いますが・・・・・個人的にはその方向性は間違っているのではないかと思います。理由は二つ。

1つ目は現行の認定看護の制度をいともあっさりと反故にしてしまうこと。これから諸々説明があるでしょうが、基本的にはこれだけ大きな問題であるのならばオープンな議論の上で方向性が決定されるべきではないかと思います。

誰が決めたのかもわからない、なぜ決まったのかも説明がない状況が続くのであれば看護協会に対しての不信感は強くなるでしょう。

自分が看護師ならこう考えますね。「特定看護師になってもまたすぐに説明もなくどんどん協会の都合で変えていくんじゃない?」って・・・・これからの看護師や現在認定看護を目指している看護師にとっても今回の決定とその決定までのプロセスは決していい影響は与えないでしょう。

もう一つの理由が特定看護師と認定看護師の違いがあるのにいっしょくたにしていいの?っていう疑問です。

特定看護師は特定の医療行為に関しての研修を受けた看護師であるにすぎません。看護師の独自の目線なども特になく、医師のしていたことができるようになるだけです。翻って認定看護に関しては、少なくとも自分が今までみてきた認定看護師はその分野の知識と看護観がしっかりしており、医療と看護との関わりを自分なりにきちんと考えている、考えられる教育を受けていると思える看護師がほとんどでした。

行為に執着してしまって大事な視線である看護とは何かを学ぶいい機会であった認定看護の資格、研修を簡単に捨ててしまっていいのでしょうか?

 

この決定、今後看護教育の地盤沈下の一因になるような気がしますが・・・・・皆さんはどう考えますか?

 

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在宅医が考えるファストドクターを取り巻く4つの問題点。

こんにちは、札幌の往診医@今井です。

いきなりですが結論から言うとファストドクターを取り巻く問題点は以下の4点があります。

1保険診療上の問題

2高額な医療費について

3往診に対しての間違った認識が広がる

4負担は結局国民の負担に・・・結局医療を、医療費を医師と患者が食い物としているだけでは?

以下自分の考えを書いていきますので興味ある方は一読ください。

ファストドクターってどんなサービス?

ツイッターで気になるツイートが流れてきました。

 

ということでものすごいリツイートといいねがついていますね。気になったんで他にも普通の人がこのサービスがどう思っているのかを検索してみました。

 

 

他にも色々あるんですが気になる人は他にもみてみてください。

どんなサービスか気になる方は当該クリニックのHPを参照してください。

気になる料金はこんな感じだそうです。

さてこのクリニックの診療、皆さんはどう考えるでしょうか?おそらくほとんどの方が「この制度いいね!」って思うに違いありません。

ただこのクリニックでのファストドクターでの診療、保険診療上、社会保障上は大きな問題を含んでいます。以下にその問題を挙げていきましょう。

ファストクリニックが抱える4つの問題点

1保険診療上の問題

まずはこの問題からとりあげましょう。HPにある通り大人の場合は3割負担で4950円~となっています。これは3割負担でこの値段ですので保険上は点数が1650点~となっているはずです。

保険点数1650点~の内訳がどうなっているかというと、おそらくですが

初診料+往診料+初診料時間外加算+往診料夜間加算 でしょうね。

点数ですが

270点+720点+85点+650点 =1725点

がベースとなっているのでしょう。

この点数算定ですが保険診療上大きな問題があります。往診料の夜間加算ですが、基本的には緊急を要する疾患の場合にだけ算定することが可能であり軽症の場合は算定できないのです。(ちなみに重症とは急性腹症、急性呼吸不全、脳梗塞、心筋梗塞などの場合を指します)

なのでHPのこの料金設定をみるだけでも「保険診療上アウトじゃないかな」ってわかっている人はわかるかと思います。

なので本来であれば風邪や発熱、捻挫などでは算定できない医療行為についても夜間加算などの算定をしている可能性が高くこれは保険医としては違法行為となりますね。

 

多分この値段は夜間加算よりさらに高い深夜加算とか算定したんじゃないですかね。

自分は普段癌の末期の患者さんや脳梗塞後遺症の患者さん、COPD末期の患者さんなども診療していますがそれでも夜間や深夜に往診した場合これらの加算を算定しないこともあります。それは保険診療上の定義から外れているからです。

こんな保険診療に反した形の保険請求を認めているのはやはり問題であると感じます。

2高額な医療費について

上記のように通常の大人であれば1700点~、つまり17000円以上の医療費がかかることになります。深夜ならさらに高く2300点~となります!(加算をとるのであればですが・・・)

これが外来受診した場合はどうか?おそらくはトータルで500~高くても700点程度、5000~7000円程度で医療費としては1/3程度で済みます。

本当にファストドクターを利用している方は通常の外来の3倍の医療費をかけてまで夜間や深夜に対応すべき病状なのでしょうか?

日中にかかれないから、便利だから、熱がでて心配だから等々・・・・確かに往診で対応すべき病状もあるでしょう。ただ自分がこれまで在宅医療に関わってきた経験を元にすると、正直

外来に来れないほどの熱発や体調不良が若年者で起きた場合は大抵入院するくらいの病状である

っていうのがほとんどだと思います。(高齢者はまた別ですよ)

ファストドクターを利用している人の多くは本来は日中や夜間救急に行くべきなのです。確かに中にはどうしても夜間に状態悪化して動けない人もいるかも知れません。そういう人が往診を利用することはいいことだと思います。実際自分も札幌でしていますし・・・ただ上記のような高い点数を算定することなく通常の通りの保険請求で対応すべきなんです。無駄に高いコストをかけて夜間や深夜に対応すべきでない医療を行っていることは問題だと思います。

3往診に対しての間違った認識が広がる

往診っていうのは基本的には通院できない状態の患者さんに対しての診療行為であり、これる患者さんは来てもらうっていうのが基本的な保険診療上の考えです。

往診がこれまで一般的でなかったので普通の方は往診=医者が来てくれるいいサービス、みたいな認識かも知れませんが、基本的には通院ができる患者さんは対象としてはいけません!!

頼めばどんな病態でも往診してもらえる、なんでも医師を呼べば来てくれるっている悪しき認識が広がることは今後の在宅医療の普及や地域包括ケア、何よりこういう医療を受けた人が高齢者になる将来の事も考えても絶対良くないことだと個人的には考えます。

4負担は結局国民の負担に・・・結局医療を、医療費を医師と患者が食い物としているだけでは?

結局はこのファストドクターって

○クリニック=軽症患者さんを5分でみて高額報酬→やった~

○患者さん=夜間や土日に病院に行きたくない、待つのがいやだ→来てくれるならとにかくいいや

っていうWIN-WINの関係で利用が拡大されているのが現状ではないでしょうか?

「医師が来てくれる素晴らしいサービスだから難癖つけるなよ」とかって言う人もいるかも知れませんが、結局はかかっている高コストの医療費は国民全員で負担していることになるんです・・・・

限られた社会保障費をどう使っていくべきなのか、高齢者医療はどうあるべきなのかを本当に真剣に考えて行かなければいけないこの時代に、便利だから、医師も患者も両者とも幸せだからっていう理由だけで無駄に医療費を使うのは個人的には絶対に看過することはできません。

医療を、医療費を、個人が便利だからというだけで食い物にしていいいのでしょうか?

 

皆さんのご意見はいかがですか?よければご意見くださいね。

 

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認知症患者は地域で生きていけるのか?~認知症鉄道事故裁判から考える。

こんにちは、在宅でも外来でも認知症診療を行っている札幌のかかりつけ医@今井です。

認知症患者さんは地域で生きていけるのでしょうか?それとも縛り付けて外出なども制限すべきでしょうか?

以下平成19年に発生した鉄道事故についての記事抜粋です。

一瞬の隙なく監視するなら監禁しかない-認知症鉄道事故裁判で被告となった長男「最高裁判決を在宅介護の礎に」

愛知県大府(おおぶ)市で鉄道事故に遭遇した認知症の男性=当時(91)=の遺族にJR東海が損害賠償を求めた民事訴訟は、社会に大きな議論を巻き起こした。

平成28年3月に最高裁がJR側の訴えを棄却してから2年あまり。遺族が経過をたどる本を出版したり、各地で講演したりして“発信”を始めた。「私が話すことで、認知症への理解が深まれば」と話す。

遺族は男性の長男で、大府市の自営業、高井隆一さん(67)。父親の認知症に気づいたのは、父親が84歳だった12年ごろだったという。父親は大府市内の自宅で母親と暮らしていたが、症状が進行。当時は東京の会社で働き、週末しか介護ができなかった高井さんに代わって、高井さんの妻が近くに移り住んで介護に加わった。

「外出願望が強かったのが一番の悩みでした」と高井さんは振り返る。勝手に出て行かないよう玄関にかんぬきをかければ扉を持ち上げようとし、門扉に南京錠を付ければ足をかけて乗り越えようとした。あきらめて施錠を解くと、嘘のように穏やかに。「父にとって施錠は、自由を奪われることだったんです」

どうしても外に出たがるときは「お茶を飲もう」「テレビを見よう」と気をそらし、だめなら一緒に外に出る…。そんな繰り返しの7年間。家族は苦労の連続だったが、以前入院したときの混乱がひどく、認知症の症状も急激に進んだため、在宅介護以外の選択肢はなかったという。

事故はそんな中で発生。JR東海に提訴され、1審は高井さんと母親に全額賠償を命じた。「一瞬の隙もなく監視するなら施錠、監禁しかない。日々介護に奮闘している人がたくさんいるのに、こんな判決が確定したらとんでもない」。すぐに控訴を決めた。

2審判決でも母親に賠償命令が出されたが、最高裁判決は、高井さんにも、母親にも監督義務はなかったと認定した。「認知症の人は増えていく。みなさんが地域で安心して過ごせるための礎となる判決を勝ち取ることができた」

何よりも訴えたいのは、「認知症は誰がなってもおかしくない、恥ずかしくない病気」ということだ。裁判の証拠集めで新聞記事を調べ、介護を苦にした無理心中を多数知った。

認知症の人は7年後には700万人、実に高齢者の5人に1人が発症するとされている。高井さんは「認知症の介護は本当に大変。内にこもらず、近所の人に協力してもらったり、家族の集いで愚痴を聞いてもらったりしてほしい。これからは、介護の応援団の一員としてやっていきたい」と力を込めた。

公的救済の拡大を

事故は平成19年12月に発生。アルツハイマー型認知症で要介護4の認定を受けていた男性が線路に立っていたところ、電車にはねられ死亡した。22年、JR東海が振り替え輸送費用など約720万円の支払いを求めて提訴し、1審判決は妻と高井隆一さんに全額を、2審判決は妻にのみ半額の賠償をそれぞれ命じたが、28年、最高裁は賠償義務をすべて否定し、JR東海の訴えを棄却した。

最高裁第3小法廷は、単に「妻で同居しているから」「長男だから」などとの短絡的な責任追及を認めない一方で、同居の有無や親族関係、監護・介護の実態を「総合的に判断」すべきだという初判断を示し、賠償責任を認める余地も残した。被害回復を考えなければならないためだ。

判決後、認知症の人が「加害者」になった場合の損害を補償する民間保険が多く誕生。神奈川県大和市と愛知県大府市は、認知症の人が支払う保険料を公費負担する制度を導入し、神戸市は公費から給付金を出し、賠償する制度を、全国で初めて創設した。

しかしこうした施策を打ち出した自治体はほんの一部にすぎず、認知症の人の急速な増加には追いついていない。公的な救済策が、さらに広がることが望まれる。(加納裕子)

 

 

認知症だからといって犯した罪の全てが冤罪となるわけではないですが、家族の方の監視義務まで追求するのはやりすぎですよね。こんな判決がまかり通ったら自宅での、地域での認知症患者さんのケアや療養なんて夢のまた夢となります・・・・

記事にある通り認知症は誰でもなる可能性がある病気でこれから国民全員で向き合わなければいけない問題です。この問題は今回の裁判でなんとなく流してしまうのではなくきちんと考えて行きたいですね。

皆さんはどう考えますか?

 

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これから必要とされる薬剤師となるために。

こんにちは、朝から緊急往診の札幌の在宅医@今井です。

薬剤師さんの業界は今後統合が進むでしょうが、どんな薬剤師さんがこれからの時代に必要とされるか皆さんは考えていますか?薬剤師さんと少しツイッターで話してみましたよ。

 

今井の考えは

 

とこんな感じです。資格や肩書で仕事するっていうより、どれだけ他職種に必要とされるのか、または仕事場で必要とされるのかっていう、当たり前ですが当たり前の状況になろうとしています。

資格業務は参入障壁が高いですが、一度低くなってしまったらあとは大変ですよね~、皆さん準備できていますか?

 

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