公開日:2017年12月13日

外来通院患者さんへの往診対応

今日は転倒する人はこないでしょうか?皆さん気をつけてください・・・・・

 

こんにちは、昨日は久しぶりに札駅方面に夜中に往診・・・・患者さんをお看取りしてきました。

帰り道車止めてあるところまでトボトボ歩いていましたがJRタワーホテルのライトアップ、結構きれいですね。

うーん・・・写真がうまくとれないのが残念です。

けれどJRの列車のいい具合な光具合や走る音と一緒にこの景色みると、夜間に呼ばれて往診するの、やっぱり街の別の側面が見れるのでいいですね。個人的には結構好きです。

とまあこんな感じで毎日外来と在宅で診療していますが、夜間や日中でも当院や他の在宅療養支援診療所は往診はしています。ただ外来患者さんに関しては往診しているところって少ないですよね・・・・往診っていう選択肢、外来診療でも地域の患者さん支えるためにもやっぱり必須だなってこの僅か2ヶ月の期間の外来診療でも何度も思える場面がでてきていますが、皆さんは外来通院中の患者さんに往診、って馴染みはあんまりないですよね。神経難病の患者さん、認知症の患者さん、高齢者の患者さんなどなど・・・一歩対応間違えるとすぐに入院→廃用性に筋力低下から寝たきりになりそうな患者さん、自分が思っていたより地域にはたくさんいます。外来診療においてうまく往診を活用しながら対応していきたいとは思いますが・・・・でも往診ってなんでこんなに医師にとってハードルというか敷居が高くなったんでしょうかね。

単純に忙しいからでしょうか?病院の中だけ、診療所の中だけで完結する医療に慣れてしまったからでしょうか?画像評価などをせずに身体所見だけで診たてをつけて治療することが難しくなったからでしょうか?いずれにせよこれからの時代では外来診療で診ている患者さんも何かあったら入院で、という方向ではなく、積極的に往診対応などの地域でできることは地域で完結していく医療を目指さなければ医療者は地域の人の医療ニューズに答えられなくなりそうですね・・・・地域の人に必要とされる医療は時代とともに変わりますがこの地域できちんと医療活動、していきたいと思います。

 

さて長々と書きましたが今日の医療記事はこちらです。自分はようやく並の医者になれてきたでしょうか・・・・努力していきたいと思います。

ニフティニュースより

『渡鬼』の植草克秀は「まだヤブ医者かも」と看取りの名医

「あなたはどこで、どんなふうに死にたいですか?」そう問われたら、すぐに答えられますか。現在、生き方、死に方を綴って、ともにベストセラーとなっている著者2人が初顔合わせ。『安楽死で死なせて下さい』著者で熱海在住の脚本家・橋田壽賀子さん(92才)と『なんとめでたいご臨終』の著者で、「看取り」を多数行ってきた医師・小笠原文雄さん(69才)だ。それぞれの主張の相違点と共通点からは、私たちにこの先どんなことが待ち受けているのか、どんな心持ちで生きていけばいいのか、たくさんのヒントがあった。

小笠原:今日は『おしん』の橋田さんにお目にかかれて光栄です。

橋田:ありがとうございます。小笠原先生は日本在宅ホスピス協会の会長をしてらっしゃるんですよね。熱海にいい在宅医療の先生はいらっしゃいませんか。なんて、いきなり、うかがいますが(笑い)。

小笠原:具体的には存じ上げませんが、あの辺りは在宅医療のドクターが増えてきていると思います。

橋田:年寄りが多いですからね。小笠原先生の『なんとめでたいご臨終』(小学館)はいろんなケースが出てくるのでとても興味深く、あっという間に読んでしまいました。90才を過ぎた私も、先生の本に出てくるような最期が迎えられたらいいなあと思って、いいホームドクターを探してるところなんです。

小笠原:橋田さんは先日の『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系、9月18日放送の3時間スペシャル)で、ホームドクターこと訪問診療医を出していらっしゃいましたね。

橋田:ええ。というのも、私は月に1度大学病院に通って血液検査をし、十何種類ものお薬を処方されてるんですが、そのとき触診というものがない。パソコン上の数字だけで、いいとか悪いとか言われます。それって変じゃないですか?

小笠原:病院には、そういうところが多少あるかもしれないですね。

◆体を触り、心の状態を診る病院の医師はいない?

橋田:体に触り、心の状態も診て、こういう生活環境で、こういう心理状態だから、こういう病気になっていると、そこまで診てくださるホームドクターでないと、安心して看取ってもらえないですよ。だから私の理想のドクター像を『渡鬼』の英作に託したところがあります。

〈本間英作(植草克秀)は岡倉家の五女・長子(藤田朋子)の夫。前述の3時間スペシャルでは、脳外科から訪問診療医に転身し、自分で往診専門の診療所を開設した。それは、母の常子(京唄子)を充分介護できなかった後悔があったからだが、寝食を忘れて患者のために緊急往診にも応じる英作に対し、長子は置き去りにされたように感じて実家に戻ってしまうシーンも描かれた〉

小笠原:英作さんは緊急往診に誠実に対応するあまり、身体どころか、家庭まで壊しそうでしたね。

橋田:往診専門でやっていると、あんなふうになるんじゃないですか?

小笠原:在宅医療をしているぼくから言うと、在宅医療の経験の浅いドクターが、ああなるんです(笑い)。

橋田:えっ、そうなんですか?

小笠原:ぼくも開業したての頃は、患者さんに呼ばれることも多く、緊急往診していました。今は、緊急時にはまず訪問看護ステーションに電話してもらいます。念のため、ぼくの携帯番号を教え、24時間365日、いつでも往診する態勢はとっていますが、夜中の緊急往診というのはめったにないんですよ。

橋田:どうしてですか。だって小笠原先生は在宅ホスピスで末期の患者さんもたくさん診ていらっしゃる。急変する患者さんもいるでしょうに。

小笠原:ぼくは名古屋大学医学部を出て研修医1年目のとき、上司に「小笠原、名医とヤブ医者はどう違うか言ってみろ」と、謎かけをされました。そのとき学んだことから言うと、英作さんはまだヤブ医者かもしれない(笑い)。

橋田:どういうことですか。

小笠原:橋田さんは「名医」と「ヤブ医者」の違いって、どんなことだと思われますか?

橋田:ヤブ医者は患者の状態しか診ない。名医は患者の心まで診られる。違いますか?

小笠原:ぼくは上司にこう答えました。診断を間違えたり、診断は正しくても、治療が下手だったりするのがヤブ医者。きちんと診断し、きちんと治療し、心のケアもするのが名医。そうしたら上司に「アホか、お前は」と怒鳴られました。

橋田:えっ、どうしてですか。みんなそう思っちゃうでしょ?

小笠原:でしょう。だから、びっくりしました。上司はこう言ったんです。確かにヤブ医者はお前の言う通りだ。しかしお前の言う名医は、並の医者でしかない。本当の名医は、そのあとに何が起こるか──。

橋田:読む?

小笠原:そう、読む。先まで読んで、こういう症状が出たらこういう処置をするようにと、前もって看護師に指示を出し、治療計画を立てておく。

橋田:先までわかるものですか。

小笠原:たくさんの症例を経験し、医師としてのスキルが身についてくると、将来どんな事態が起こりうるのかわかります。ですからぼくは在宅医療の現場では、緊急往診がゼロだったら100点だと思っています。

橋田:忙しいのはダメなんですね。夜中でもすぐ駆けつけてくれるような、使命感に燃えた医師という理想像を英作に託したつもりでしたが、熟練の訪問医になればなるほど忙しくない、というのを今日初めて知りました。次の『渡鬼』では、長子と英作をちゃんと朝食をとる余裕があるような夫婦にしなければいけないですね(笑い)。

小笠原:ドクターが必死になって往診ばかりしていると疲弊し、心もやせ細っていきます。だからこそ緊急往診しなくてもいいように、事前約束指示といって、次に起こる事態を予測して訪問看護師さんたちに予め指示を出し、きっちり連携しておくことが大切なんです。在宅医療のキーパーソンは、訪問看護師なんです。

橋田:まぁ、英作はまだ開業したての駆け出しですからご勘弁ください(笑い)。思いがけず取材ができました。今日うかがったことは、いずれ参考にさせていただきます。

撮影/黒石あみ



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