公開日:2017年12月14日

ポジショニングの勉強会を開催しました&ALSへのイブラジスト(ケタス)の投与についての資料読み

外来診療でゆっくり初診の患者さんの病歴聞いたり診察しているとあっという間に1時間くらいたちますね・・・・・

 

こんにちは、昨日の夕方当院のリハスタッフが中心となって、医療者向けのクッションを使用したポジショニングの勉強会をクリニック1階で開催しました。

自分は訪問もあったので終わりの30分くらいしか参加できなかったのですが、とても実践的な内容で勉強になりました。やっぱり院内に多職種がいるといろんな視点、目線からの情報や考え方が身につくのでいいですね・・・協力してくれた福祉用具会社の福太郎の○○さんありがとうございました。もちろん院外のステーションからもリハセラピストさんに参加して頂いています。所属は違えどどんどん交流を深められたらいいですね。

 

さて今日の気になる医療ニュースはこちらです。ALSの患者さんへのエダラボン(ラジカット)の投与は一般的な治療となっており当院でも行っておりますが、イブラジスト(ケタス)がALSの患者さんへの治験である程度の効果がでているようですね。

元々ケタスって脳神経外科領域でも結構好んで使用する先生はいたのですがALSにも効果がありそうかもって結構な情報ですね。

気になることは以下の資料を読んでみてください。

要点として簡単にまとめると

①ALSの患者さんにリルテックにケタスを併用して投与

②治験の目的である安全性は確認された

③ALS 患者の運動機能、呼吸機能を包括的に評価する ALSFRS-R スコアが安定または改善した割合がプラセボでは17.6%であったが治験群では29.4%であった。

④ALS 患者のクオリティ・オブ・ライフ(QoL)を主観的に評価するALSAQ-5 スコアは治療反応者は 43.1%で、プラセボ投与での治療反応の23.5%に比較すると、統計的に有意に治療へ反応していた。(p=0.046)

 

ということです。ちなみにケタスのALSの患者さんへの作用という点についてはPDFから引用すると

MN-166(イブジラスト)とは
イブジラストは、日本と韓国で、喘息及び脳梗塞発作後の症状の治療薬として1989年から使用されています。当社は、進行型多発性硬化症及びALS、薬物依存症をはじめとする多様な神経系疾患を適応として新薬の開発をおこなっております。 MN-166はファースト・イン・クラスの経口摂取可能な小分子化合物で、ホスホジエステラーゼ-4及び-10の阻害剤、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)阻害剤で、炎症促進作用のあるサイトカイン、IL-1β、TNF-a、IL-6などを阻害する働きを有しており、また、反炎症性のサイトカインIL-10、神経栄養因子及びグリア細胞株由来神経栄養因子を活性化する働きも認められています。グリア細胞の活性化を減衰し、ある種の神経症状を緩和することがわかっています。前臨床研究および臨床研究において抗神経炎症作用及び神経保護作用を有することが確認されており、これらの作用がMN-166の神経変性疾患(進行型多発性硬化症、ALSなど)、各種依存症、慢性神経因性疼痛などに対する治療効果の根拠と考えられております。当社は、進行型多発性硬化症、ALS 、薬物依存などを含むさまざまな疾患治療をカバーする特許のポートフォリオを有しております。

 

とのことです。ケタスはめまいや喘息で実臨床でも現在使えますし、国内使用でのハードルは低いですよね。どうなりますかね。

メディシノバHP より MN-166 の ALS を適応とする臨床治験に関するポジティブなトップラインデータについてのお知らせ から

 

 

この資料読むと神経内科とかでもケタス使ってくださいっていうALSの患者さん、増えそうですよね・・・・



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