公開日:2017年12月01日

連携室に新たなMSWさんが入職されました

12月突入です。ラスト1か月、気合入れて頑張りましょう・・・

 

こんにちは、12月から来年3月にかけて毎月職員さんが入職してくる予定となっている当院ですが、まずは本日新たなMSWの方が入職されました。

↓斉藤さんです。函館で急性期のSWとして勤務されていたとのことですので、在宅のやり方に慣れてもらえればMSW自体の仕事は大丈夫でしょう。

↓連携室の全員と

これで当院のSWも4人体制(+事務1人)となりました。これまで通り在宅分野でのMSW活動も重視していきますが、1月からは外来での取り組み、地域への啓蒙活動などを本格的に取り組んでいってもらいたいと思っています。定期的な健康教室の開催(月2回程度?)と在宅医療の啓蒙活動などをしてもらおうかと考えていますが・・・・これまで診療所レベルでMSWが積極的に地域に関わっていっている前例がないため、これから自分達でどう活動していくか自分達なりに考えて答えを出していきたいと思います。

もちろん既存の仕事の中でも医療機関同士の連携や訪問看護ステーション、居宅事業所などとの連携の質もあげていかなければいけません、多岐に渡る在宅療養支援診療所のMSWさんの働き、これから機会をみつけ紹介していきたいと思います。

 

さて本日の気になる医療ニュースはこちらです。薬剤師さんや薬局関連のものです。

まずはm3より

住江会長、「薬価算定はブラックボックス」

全国保険医団体連合会(会長:住江憲勇氏)が11月30日に記者会見し、第21回医療経済実態調査や厚生労働省の概算医療費データベースを用い、2000年度以降の概算医療費の推移を独自に分析した結果を公表した。分析結果で「膨張する医療費の要因は薬剤費にある」と指摘し、住江氏は「薬価算定はブラックボックス。薬剤費を是正すれば財源ができる。医療費抑制に生かしていただきたい」と訴えた。

分析では、2000年度から2016年度に概算医療費が約11兆9000億円伸びたうち、施設別で最も多いのは病院で5兆4700億円、次が調剤薬局で4兆7000億円。病院、調剤薬局ともほぼ直線的に伸び続けてきたが、2016年度に高価な抗ウイルス薬などの薬価引き下げの影響で薬剤費が減少したことで、2000年度以降では初めて減少に転じた。

薬剤費が伸び続けてきた原因として、住江氏は「薬価算定自体がブラックボックス。このようなものは今の時代通らない。どうにかしなくてはいけない」と批判。算定方式のうち、外国平均価格調整については、「本来は高い薬を低く抑える制度のはずだが、逆に低いものを高くするように使われている」と指摘。調整に使う外国価格が、流通後の中間マージンを含む数値が使われており、これと比較すれば当然、日本の薬価の方が低くなり、価格調整で引き上げられてしまうとして問題視し、「マージンを取り除いた形で比較するべきだ」と述べた。新薬創出加算についても、「既にさまざまな加算が付いたものに、さらに5、6割付けている」と批判した。

中央社会保険医療協議会の薬価専門部会で議論が進んでいる薬価制度の抜本改革については、「当局も制度の問題について何か感じたのだろう」と推測。薬価算定の透明化を謳っていることから、「期待している」と述べた(『日薬連「新薬創出等加算、企業収益を直撃、再考を」』を参照)。

 

さらにもひとつ、薬事日報から

心不全チーム医療への参画を

多職種による心不全のチーム医療を実践する病院が増えている。医療従事者の中でも先んじてチームに加わってきたのが看護師だ。「慢性心不全看護認定看護師」制度が2010年に発足。約300人の認定看護師が全国で活躍している。一方、薬剤師の取り組みは看護師に比べて遅れている。しかし、その必要性は高く、心不全チーム医療への参画が求められている。

高血圧や心筋梗塞など様々な原因によって心臓の機能が低下した状態が心不全だ。心臓のポンプ機能が低下するために内臓に水分がたまってむくみが生じたり、全身に十分な酸素を送り出せないために呼吸困難が生じたりする。急性増悪による再入院を繰り返すたびに心臓や全身の機能が段階的に低下し、最後は死に至ることも少なくない。

急性増悪をいかに抑制するかが、予後を良好に保つ上で重要なポイントになる。急性増悪は、塩分や水分制限の不徹底、服薬の不徹底、過労などで起こりやすい。逆に言えば、患者が日常の食事や生活、服薬に気をつけることで急性増悪の多くは予防できる。

急性増悪を防ぐには、日常生活の注意点や服薬の意義を患者や家族に理解してもらい、日々実行してもらうことが欠かせない。そのために患者教育をしっかり行うことが医療従事者に求められている。心不全はどのような病態でなぜ発症したのか、なぜ薬を服用して血圧を下げる必要があるのか、日々の食事や水分制限をどのようにコントロールするのかなどを丁寧に説明し、理解を得る必要がある。

患者や家族に理解してもらうべき内容は多く、医師1人ではとても伝えきれない。多職種がそれぞれの視点から関わることが重要で、薬物療法の説明は薬剤師が担うことが最も合理的だろう。

入院中だけでなく、外来通院移行後のチーム医療体制の構築も必要だ。患者の多くは高齢者。入院中に多職種が手厚く関わって教育を行い患者の理解を得たとしても、外来通院移行後、その教育効果は経時的に薄れてしまいかねない。外来移行後も継続的にフォローし、必要に応じて再教育することが望まれる。

いくつかの地域では、外来移行後のチーム医療に薬局薬剤師の参画を求める取り組みが始まっている。そのひとつ、兵庫県立尼崎総合医療センターは服薬などに問題がある心不全患者を対象に、外来移行後、薬局薬剤師が患者宅を1週間か2週間に1回の頻度で訪問して服薬管理を支援する連携を実施。実施症例数はそれほど多くはないが、再入院を抑制する傾向が認められている。

こうした取り組みは全国でもまだごくわずかだ。今後は、全国の病院で心不全チーム医療への薬剤師の参画を進めると同時に、薬局薬剤師も加わった地域全体のチーム医療を構築することが重要になる。各地域の医療資源や関係性に応じて、様々なトライアルを実施してほしい。

 

 

 

個人的には薬剤のみを評価する形ではなく薬剤師さんの対人業務をどんどん評価するような仕組みが必要だなとこの数年ずっとブログでも書いてきたので、こんな形での心不全治療への参入はすごいいいことだと思います。薬価の方は正直バランスの問題ですよね。低すぎてもだめ、高すぎてもだめ・・・そのバランスをどうしていくのか、来年度に向けての調整がどうなっていくのか注視していきたいと思います。

 


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