公開日:2016年01月11日

訪問看護の制度の問題を痛切に感じます。

新年早々ですがすでに二人の患者さんを自宅で看取っています。お二人とも家族の方が献身的に介護されていたので看護師とともに自分達も在宅でできることをできるだけお手伝い致しました。今年もぼちぼち看護師さんと一緒に頑張っていこうと思います、

ところで訪問看護ですが、最近常々感じる機会が多いのは、やはり介護保険と医療保険の制度の狭間にあるからか、制度として実に欠陥が多いな、ということです。他にもそう思う人は多いと思いますが、皆さんはどう思いますか?

問題と考えるのは以下の点です。

①外来、訪問診療、訪問マッサージなどは医療保険であるのに訪問看護だけなぜが介護保険優先で医療保険と都度都度切り替えなければいけないのか②これがさらに医療機関のものとしては理解、というか納得できないのですが、訪問看護に関しては夜間休日、時間延長などに関してはステーションの言い値で自由料金の設定ができるのはなぜか(結果としては必要な人が頼めなくなっています)③事務仕事が多すぎて書類作成が仕事のようになっている・・・・などでしょうか。

①に関しては皆さんよくわからないと思います。が訪問やっている自分でも訪問看護が医療保険なのか、介護保険なのか、この疾患や病態に関しての加算やルールなどはどうなっているのか、本当に正確には答えられません。他の医療者よりはよくわかっているつもりですが、制度と診療報酬が複雑すぎます。できれば簡単にするのであれば訪問看護はすべて医療保険でできるようになれば医師ももっと訪問看護やリハビリを使いやすくなるのにと・・・と切に思います。おかしいでしょうか?

②ですが最近伺った患者さん宅で明らかに毎日訪問看護でのケアが必要であるのに、土日休日で別料金がかかるから、とお願いしていなかった患者さんと家族がいました。たしかに3割負担+自費でお金をとられたら・・・と考え仕方ないので、自分で色々とできることはしました。が医療機関で長く働いている身としてはやはり保険請求+自費の請求ってかなり違和感があります。しかも在宅で一番必要な訪問看護で・・・・、皆さんはどう考えますか?たとえば皆さんが患者さんの立場として、入院先の病院から紹介された訪問看護ステーションの時間外の料金がいくらかと最初から気にしますか?他のステーションとの比較ってできますか?おそらくそれはできないと思います。紹介されたところをそのまま利用するのが一般的ですよね。別料金とることで一番しわ寄せがくるのが患者さん(次に在宅医)ですのでこれは早急に何とか改善してほしいと思います。

③ですがこれも制度の問題ですね。もっと請求や文章などシンプルな形にして本来業務ができるようにしてあげてほしいと思います。書類書類・・・・・・・・、仕事が楽しくなくなります。

次回改定で訪問看護がどうなるのか、おそらく抜本的な改定はないと思いますが医療者と患者と、双方にとって使いやすい制度となることを切に願います。