公開日:2026年10月12日

歯科医院消滅143件と医療界の再編と【「歯医者」の倒産・休廃業解散動向(2026年1-9月)】

こんにちは、札幌のかかりつけ医&病棟医&在宅医@今井です

久しぶりにネットをみて医療系ニュースのチェックをぼちぼち再開していますが、少しだけドキッとしたニュースを見つけましたのでシェアします。

10月6日に公開された帝国データバンクさんのレポートです。

歯科医院の倒産・休廃業解散動向(2026年1-9月)

ざっくりまとめると、こんな内容です。

2026年1月から9月までに、歯科医院の休廃業・解散が120件、前年同期より14件増えて約1割増となった。さらに負債1000万円以上の倒産が23件で、同じ期間としては過去最多。

→合わせて143件の歯科医院が市場から消えたことになる(9か月で100件超えは2年連続だそうです)。

背景として挙げられているのは、①競争の激化 ②人件費の上昇 ③歯科用金属などの材料費高騰 ④電子カルテやマイナ保険証の読み取り機などデジタル投資の負担、です。診療報酬だけではコスト増を吸収しきれない、と・・・

そしてもう一つ、今井が引っかかったのがここです。

都市部では大型の医療法人や自由診療に強い専門医院が増えて患者さんの取り合いになり、地方では人口減少と高齢化で患者さんそのものが減っていく。結果として「小さい医院ほど厳しい」という二極化が進んでいる、という指摘です。

 

この資料から考えるべきこと

読んだ瞬間、「これ、歯科だけの話じゃないよね??」と思いました。

実際、医科も含めた医療機関全体で見ると、2025年の医療機関の倒産は66件、休廃業・解散は823件で、どちらも過去最多を更新しています。2026年も上半期だけで倒産39件と過去最多ペースで、年間では初めて80件に届く可能性がある、とされています。しかも上半期は北海道でも3件起きています(他人事じゃない・・・)。

歯科は医科より一足早く「コンビニより多い」と言われるほど数が増えた業界だから再編の波も一足早く来ているだけで、必ず医科でも同じことは起こると考えておくべきだと。だって背景因子はほぼ同じですからね。

 

生かすべき教訓は・・・

〇 「ひとり院長モデル」は限界に近づいている

院長が診療も経営も採用も設備投資も全部ひとりで背負うモデルは、人件費もDXも上がり続ける時代にはかなりしんどいです。院長が倒れたら終わり、後継者がいなければ終わり、という構造そのものがリスクになっています。

〇 規模は「儲けるため」ではなく「続けるため」に必要になっている

電子カルテ、オンライン資格確認、事務、採用、教育。こういうものは1院でやるより、複数の拠点で束ねた方が圧倒的に効率がいいです。法人化やグループ化は、拡大志向というより「地域で医療を続けるためのインフラ」になりつつあると感じます。

この認識がない医療機関は・・・

〇 二極化は医科でも、在宅医療でも起きる

都市部では大規模な在宅専門法人が増えて、地方では担い手そのものがいなくなる。歯科で起きていることは、そのまま在宅医療の世界でも起きうる構図です(札幌はまさにその両方を抱えている街だと思います)。

〇 再編は「悪」ではない

閉院というと寂しいイメージがありますが、承継、法人間の連携、M&Aなどで医療機関がつながり直すことは、地域から医療を消さないための手段にもなります。一番困るのは、ある日突然かかりつけの医院が閉まって、患者さんが行き場を失うことです・・・

〇 生き残る医院は「選ばれる理由」を言語化できている

予防、在宅、専門性、通いやすさ、なんでもいいんですが、「うちは地域で何を担うのか」を説明できない医院は、規模に関係なく厳しくなると思います。

 

 

というわけで体調不良からの復帰明けにいきなり業界に厳しい記事を読んでちょっとテンション下がっていますが・・・(^^♪皆さんのご感想はいかがでしょうか?よければ教えてくださいね

 

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