こんにちは、札幌のかかりつけ医＆在宅医＠今井です。

北海道の感染者数が第８波に入ってから連日ピークを更新しています。昨日１１月１５日ついには１万人を超えたとのことです↓

北海道で初の「1万人超」札幌など各地で”過去最多”更新 医療現場の負担増 知事「行動制限は求めない」

経済を回しながらぎりぎりのラインで医療を保つ・・・そんな難しい舵取りを強いられているのはよく理解できますので、１市民として知事の判断に批判はしません。その立場にならないと理解できないことは結構ありますからね。

ただ現場の感覚としては感染者の症状より

①医療スタッフの欠員の問題

②救急医療の制限

何よりこの二つが切実な問題として立ちはだかっています。

①に関しては２類であろうが５類であろうがコロナの感染力の強さには全く関係ないので、罹患した職員さんは完全に感染させる可能性がなくなるまではやはり患者さんの近くには配置するわけにはいきません。結局７～１０日ほど不在になるので、その分を他のスタッフがカバーしなければいけません。

保険医療でなりたっている民間の病院やクリニックは、国の方針で「生かさず殺さず」程度の利益しかでない経営を強いられています。なので現場はこの１０年近くぎりぎりの人員で何とかスズメの涙ほどの利益をだすように絞りに絞って運営してきたので、いきなり職員増やせよ！って言われても収益構造的にも現場の回り方としても無理ですよね。

②に関しても①があるため病院機能が低下→結局一番負担感が大きい救急医療を制限せざるを得ない、という形です・・・・これは病院が悪い訳でもないし、知事が悪い訳でもありません。仕方のないことです。

知事が行動制限をしない！というのはいいのですが、同時に

「現在受けられる医療が制限されています。それを理解して、本当に必要な方だけが受診してください。あなたの親やあなたの妻、あなたの子供やあなた自身が本当に必要な時に医療がきちんと受けられるよう、自宅で療養できる方は自宅療養を継続してください」

というメッセージも繰り返し繰り返し、何度も何度も声を大にして言うべきかなと。

個人的にはもう少しで感染サージはピークアウトするのではないか、と思って（期待して）いますがどうでしょうか？皆さんまずは自分の感染管理から頑張ってくださいね!(^^)!

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