公開日:2022年09月23日

薬剤師さんは本当にこれからは対人業務のスペシャリストになる必要がありますよ~調剤の外部委託、無条件解禁を協議へ 規制改革推進会議~

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

アマゾンの薬局進出も結構なニュースでしたが、今回の日経の記事も薬剤師さんにとってはかなりインパクトの強い記事なのではないでしょうか?以下どうぞ↓

調剤の外部委託、無条件解禁を協議へ 規制改革推進会議

「政府の規制改革推進会議は22日の作業部会で、薬局の調剤業務を外部委託できるようにする案を協議した。経済界は歓迎し、厚生労働省も理解を示すものの、複数の条件をつけて慎重な議論を求める。外部委託はオンライン診療などと組み合わせ、患者の利便性向上につながる。関係省庁や業界団体との調整を加速させ、年内の決着を狙う。

医師の処方薬を主に扱う調剤薬局は現在、薬の飲み方を説明する「対人業務」と薬の調合や在庫管理といった「対物業務」を一体で担う。規制改革推進会議は常用している薬の調剤など薬局ごとの業務を外部の業者に委託できるようにする案を訴える。調剤を大規模な拠点に集約し、機械化を進めて業務を効率化するプランをえがく。

自動化したロボットなどが調剤を代替し、対物業務に集中することでヒューマンエラーによるミスや事故を減らせるとの期待もある。薬局の生産性向上やDX(デジタルトランスフォーメーション)につなげる。

政府は規制緩和を通じて、これまでオンラインでの診療や服薬指導を認めてきた。外部委託を解禁すれば、オンラインで診察を受け、外部の調剤拠点から素早く自宅に配送するといった仕組みも可能になる。

薬剤師に利点もある。調剤業務を外部に委託できれば、対人業務にあてる時間を増やすことができる。多くの薬を併用する高齢者の増加が今後見込まれ、処方薬に関する丁寧な指導やその後のフォローアップに専念できる。

厚労省や日本薬剤師会は慎重姿勢を崩さない。厚労省がこれまでに出した報告書では外部委託の解禁を認めつつも、複数の条件を示した。外部への委託先を同じ都府県内などに限る「距離規制」を提示した。県境を越えた広域での委託は難しい。

委託を認める業務を、種類の異なる薬を1回に飲む分だけ1つにまとめて包装する「一包化」に制限するともした。規制改革推進会議はこうした条件付けに反対する。経団連は厚労省案について制約が多く、根拠が不明確で、手をあげる事業者は出てこないと主張する。

薬剤師会は22日の作業部会に出席しなかった。業界団体との調整は難航も予想される。

薬局業界は大きく変わろうとしている。米アマゾン・ドット・コムが日本の中小薬局と組み、処方薬販売への参入を検討している。同社は強力なオンラインのプラットフォームと物流機能を生かして、薬局に足を運ばなくても処方薬を購入し、配送を受けられる仕組みを検討する。2023年の事業開始をめざしている。

既存の薬局も変革を迫られる。外部委託を解禁すれば、薬局とIT(情報技術)大手や物流大手との連携は広がる。患者の利便性や薬局の成長性を高める観点で、首相官邸を中心とする政策判断が求められる。」

 

ということで”調剤”という業務が本質的に薬剤師さんに求められている業務ではなくなってきていますよ、という点が一番のポイントかなと思います。

調剤という行為への個人的な考えはさておき、国としての方針が”調剤”業務以外の業務に薬剤師さんに注力してほしい!と思っているのは明白で、んじゃ注力してほしいと考えているのはどの分野なの?って言ったらどう考えても地域包括ケアの分野です。

看護師さんや医師と一緒に実地での服薬管理業務、点滴(おそらく10~20年先にはどこかのタイミングで点滴施行自体も業務に入ってくるかなと)などの注射管理、フィジカルアセスメントやOTC含め前線の医薬品補給拠点での活躍などがそれに当てはまるかと思いますが・・・正直自分としては薬剤師さんの教育や研修体制が時代が求めるものに非常に遅れているんじゃないかと危惧しています。

薬剤師さんの人数がこれだけ多くなり地域での拠点もかなり多い・・・担う業務を拡大しようと思えばいくらでもそのためにアクティブな活動できるはずです。日薬や大学含めたアカデミック業界のもっと積極的な動きがあっていいのではないかと思いますが皆さんはどう考えますか?

 

ちょっと後半は話がずれましたが、いずれにせよ薬剤師さんはこれから医療業界の中で最もドラスティックに業務内容や担う役割の変化が起こるはずです。常に時代の先をみて、自分自身で何を準備していくか考えていきたいですね!(^^)!

 

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