公開日:2021年11月10日

これからの医療は高度医療を追求すべき?それとも疾病予防や1次医療の充実を目指すべき?~OECD資料から考える~

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

11月9日にOECD東京のHPにおいて、「新型コロナウイルスのパンデミックにより医療制度の回復力を強化する必要性が強調されている」という資料が公開されていました。

原文読むのがめんどいのでさらっと日本語の訳のみ読ませて頂きましたが、全世界的にコロナの影響がどうなっているのかがさくっと理解できるかなと思いましたよ。

その文章の中で気になったのが以下の文です。↓

「パンデミックにより、医療従事者が慢性的に不足していることが浮き彫りとなり、今後何年もかけて一次医療と疾病予防の改善への投資を増やし、医療制度の危機対応力と備えを強化することを重視すべきです。実際、本報告書によると、医療支出は引き続き、疾病予防と健康増進ではなく主に治療を重視し、 一次医療よりも病院にはるかに多く費やされます。パンデミック以前には、医療支出はOECD諸国全体で1人あたり平均4,000米ドルを超えており、米国ではほぼ11,000米ドルに達していました。入院と外来診療のサービスが医療費の大部分、通常は医療費全体の60%を占めています。

ほぼすべてのOECD諸国で、過去10年間に医師と看護師の数が増加しましたが、依然として不足しています。本報告書によると、医療介護スタッフの不足の方が、病床や設備よりも大きい制約であることがわかっています。」

 

全てが日本に当てはまる訳ではないですが、やはり日本においても1次医療や疾病予防に重点をおくことは重要ですし、劇的に足りていない医療介護スタッフへの対応をどうするかをちゃんと対策をとらないといけないですよね。

1次医療や疾病予防の充実と高度医療の追求、両立することはしなければいけないですしどちらかのみでも絶対だめですが、それでもこの少子高齢化社会が2100年くらいまでしばらくはずっと続く日本において、どちらにより注力すべきか?と言われればやはり自分としては疾病予防と1次医療の充実かなと考えますよ。

 

皆さんは他国の現状をみて今後の日本をどうするべきか、どう考えますか?

 

2021年11月からクリニックから徒歩五分の場所でホスピス併設住宅開始しました!!入居希望の方は→こちらのHPこちらをどうぞ!

2021年上半期~過去の当院の診療実績→こちらをどうぞ!

おすすめ過去ブログのまとめをみたい方→こちらをどうぞ!

当院及びさっぽろみなみホームケアクリニックでは常勤医、非常勤医を募集しています→こちらをどうぞ!

札幌で在宅医療、在宅緩和ケアなどの訪問看護、地域密着型の外来看護をしたい看護師さん募集しています→こちらをどうぞ!

さっぽろみなみホームケアクリニックでも訪問看護ステーション始めました。南区で訪問看護したい看護師さん募集中→こちらをどうぞ!