公開日:2021年09月02日

将来の在宅医療はどう変化する?~「COVID-19がもたらした米国における医療の変化」から考える~

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

COVID-19が自分達の生活様式を過去1年半弱の全く違うものとしたことは皆さんよく理解されていると思いますが、これから先の将来にはどのように影響を与えると思うのか考えていますか?

未来を予測するためには現在の水平方向の情報をたくさん集めることはとても役に立ちます。ということで日本ではなく海外ではCOVID-19はどのような変化を社会にもたらしているのかわかる資料がないかなと調べていたのですが、ありました。興味ある方は5分もあれば読める文章ですので是非一読してみてください。

先に述べますがこれからのポストコロナの医療のキーワードは

• 非接触医療
• 遠隔医療
• 在宅医療
• Virtual Hospital
• Medically Home
• Wear-Less

とのことです。

以下日本経済研究所さんから↓

COVID-19がもたらした米国における医療の変化

 

個人的にとても面白い文章だなと思ったのですが、特に在宅医療の分野に関してもきになりました。そこのみ引用させて頂きます。

ポストコロナの遠隔診療・在宅医療
ポストコロナではどのような世界が待っているのであろうか? あくまでも筆者の妄想の範囲内であるが、大胆な予測をしてみる。まずはWearable は、患者自身が装着をしなければ、無用の長物である。人間は、誰しも、飽きてしまったり、忘れてしまったりする生き物であるがゆえに、次なるテクノロジーは、いかに、患者のバイタルサインを何も装着しないで取得するか? つまり、Wear-less のバイタル取得デバイスのアイデアが出てくることが予想される。まだまだ医療レベルには未熟であるが、鏡を見るだけでバイタルを予測するデバイスなどもベンチャー企業レベルでは開発されている。もちろん、医療従事者からは、その精度はいかなるものか?
という批評が出るかもしれないが、多少荒い精度のデータでも、取得しないよりかはましであり、その荒いデータで患者に注意喚起を促し、より正確な従来の家庭用医療機器で再度測定し、そのデータがクラウドに上がっていくようなシステムを構築することが重要である。つまり、居住空間でのバイタルサインの取得である。居住空間は、もちろん、居間、寝室、トイレ、風呂など家でも当然であるが、運転している自動車の中なども一種の居住空間になり、Mobility としての自動車が、バイタルサインを取得する最適のデバイスに変化し、患者の健康維持だけでなく、交通事故の予防などにも将来繋がる可能性を秘めている。つまり、Mobility × Healthcare で ある。そして、診療に関しては、患者の顔、声だけでなく、全身、動く姿、正確の色彩など、より対面に近づける技術が導入されたり、視覚、聴覚以外の嗅覚、触覚などがわかる技術も出現してくるかもしれない。具体的には、VR, AR などの XR とよばれる技術を医療に応用し、遠隔診療をより対面診療に近いものにする努力などである。いずれにせよ、さまざまなテクノロジーが、遠隔診療・在宅医療に応用されることにより、より対面に近い形で診療をすることができ、患者、医師に安全でかつ確実な医療
を提供することにつなげていく進化が起こることが予想される。また、国土が広い米国において遠隔診療は、その有用性が以前より叫ばれていが、その普及の足かせになっていたのは、通信インフラの整備であった。高速光回線を家に引き、処理速度の高いパソコンを購入できる家庭では、遠隔診療は可能であるが、家庭にインターネットを引くことができない、または、パソコンすら購入できない低所得の家庭が決して少なくないのも残念ながら米国の現実である。しかし、その反面、スマホの普及は収入に関わらず個人に広がっており、それを利用した非常に高速な5G通信インフラの急速な普及が起きてきた。スマホ+5Gが、遠隔診療の格差無き普及に貢献することは明らかであり、各通信会社も5Gを掲げシェア拡大を熾烈に競っている。そして、究極は、これらの Vital Data capture device から取得された個人データを個人が所有し、それを人工知能などで解析し、疾患の Prediction, Prevention し、Precision することによりPersonalization された介入を施し、疾患予防、健康維持につなげることができたら、「健幸」な未来を創ることができるのかもしれない。

 

 

この文章ではさらにその先のvirtual hospitalについての言及もありますが、日本では難しそうですかね・・・他国の状況を知れば日本では今後10年先どうなっていくのか、ある程度考えることは可能になります。

皆さんも自分自身で資料探し、自分なりの考えをまとめてみてくださいね。

 

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