公開日:2020年08月06日

かかりつけ医をもちましょう、とは言われるけれど・・・~かかりつけ医制度の普及・定着は可能?~

こんにちは、札幌は宮の森のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

かかりつけ医に関して医師会はよく「かかりつけ医をもちなさい、大病院ではなく近所のクリニックがまずはかかりつけ医になりますよ」ってこの数年盛んに言っています。

ただ一般の患者さんにとっては「かかりつけ医はもちたいけれど、どのクリニックをかかりつけ医としていいいのか、そもそも近場のクリニックだって受診して色んな子と相談しても<専門外だから他いきなさい>とか<介護のことや福祉のことはケアマネさんと相談しなさいね>って言われるのが関の山じゃないか」って思っている方とても多いし、それも事実だと感じます。

 

日本総研から以下のような記事がでていました。興味ある方は全文を是非一読ください。

「かかりつけ医」の制度化と定着・普及に向けて

ちょびっとだけ興味あった部分のみ引用すると

「・・・「かかりつけ医」とは、①身近で何でも相談でき、②必要に応じて他の医療機関を紹介し、③介護や福祉と連携して患者の在宅生活をサポートする医師。」

「・・・今後、高齢化や医療技術の高度化・複雑化、健康志向の高まりが進むなか、総合的・継続的に患者を管理するだけでなく、必要な医療サービスや在宅支援サービスを調整・誘導してくれる医師の存在は重要に。また、医療従事者の不足が懸念されるなか、一次医療をかかりつけ医、二次以降の医療を専門医や病院が担うという役割分担の明確化は、医療資源の有効活用という観点からも重要。このようにみると、わが国においても、ドイツやフランスのように特定の医師をかかりつけ医とする制度の導入を早急に検討すべき。

かかりつけ医制度が定着・普及するには、①現在曖昧なかかりつけ医の役割と責任を明確化する一方で、かかりつけ機能を報酬面で評価する仕組みの導入、②制度への参加は任意とし、あくまでフリーアクセスは堅持、③制度の導入はコスト抑制より医療の質向上を主眼とすべき、という視点が重要。

 

自分の感想としては

①かかりつけ医が介護と福祉と連携し・・・・在宅支援サービスを調整、誘導し・・・とあるが、これは実際に在宅医療の現場にでて診療していない医師には難しい業務だと個人的には感じます。在宅医療やらないでこの業務できるはずない!介護と福祉の連携なんか外来しかしていない医師には無理です。

すなわちこの額面通りの言葉をかかりつけ医の定義とするならば、かかりつけ医たるもの必ず在宅医療に従事していなければかかりつけ医の業務は行えないことになるけれど、医師はその体制とれるのでしょうか?

②かかりつけ医を診療報酬面で評価、フリーアクセスは堅持、ってもうそんな適当、とういか中途半端な制度していたら、迫りくる超高齢化社会や地域包括ケア完結の時代には絶対対応できません!。フリーアクセスがいい医療につながっているのか、これからも金科玉条として死守すべきなのか、その根本部分から考えるべきだと自分は考えます。

高齢者医療の現場ではフリーアクセスの弊害を嫌というほどみています。よっぽどかかりつけ医制度しっかりしてフリーアクセスでの受診制限をした方が患者さんにとっていい医療を提供できる時代になってきていると思います。

って自分は考えますが皆さんはいかがでしょうか?

 

医師の側も、患者側も、国側も、今後20年先の医療提供体制が現状のままでいくとは思っていないはず・・・根本から見直すのは今しかないと強く感じていますが皆さんはどう考えますか?

 

中央区でかかりつけ医探している方はまずは受診してください。当院はかかりつけ医療機関として予防~治療~緩和ケアまで対応します!

 

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