ブログ
公開日:2020年01月16日

外来化学療法中の方が在宅医療をどううまく利用するの?

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

抗がん剤治療を最近では外来でする病院が多くなってきているのは皆さんよく御存じだと思います。「化学療法部」とか「腫瘍センター」とか「外来治療センター」など呼称は色々ありますが、定期的に月1や●週に1度外来通院されて点滴加療→その後自宅で療養、という治療の流れはもう医療界では普通で、この流れは今後ますます加速していくでしょう。

さてそんな外来化学療法中の患者さんですが、たまに当院にも外来や在宅での併診を依頼/もしくは患者さん自身が希望して診療することがあります。自分達開業医側がそんな患者さんをどのような点でフォローするかというと

①治療の副作用チェックや分子標的薬使用後の皮膚トラブルのケアの指導とコマメな実践

②食事取れないときや倦怠感が強い時の全身評価と必要に応じ補液など

③オピオイド使用中の方はその調整、便秘薬の使用方法の指導など

③病状と経済状況、家族状況などを鑑みた上での適切なタイミングでのケアマネと訪問看護の導入、そのマネジメント

④スピリチャルケア

⑤必要時に外来診療のみならず往診対応→在宅緩和ケアの導入

⑥病状の先を見据えた相談、毎回の診療での人生会議

などなど・・・・これらを自分の場合は外来/在宅の診療現場で行っています。上記については必ずしも医師がしなければいけないことではなくて、よく病状や緩和ケアを理解している訪問看護師さんであればほぼほぼ医師と同じくらい問題のために努力してくれます。

上記フォローをしていると、逆に「これらのフォローがない患者さんってどんなにつらいんだろうな」と思えてしまいます。だって診療の度に解決すべき問題や精神面でのフォローなどすべきことが本当に多すぎる・・・できれば外来でも化学療法中の患者さんは積極的にかかりつけ医や在宅医療(訪問診療/看護)をうけられるような地域連携が、もっともっと普遍的になればいいですね。

外来化学療法中の方が在宅医療をどううまく利用するの?っていう問題、地域によってかなり違いますが、自分としてはまずは自宅近くの緩和ケアもしてくれる開業医の先生をみつけるか、もしくは現在通っている病院に紹介してもらえる訪問看護ステーションに相談に行ってみるのが一番いいかと思います。一人で抱え込まないこと、まずはMSWさんを中心に色々と相談してみること、お勧めします。(札幌であれば当院に連絡頂ければ対応しますよ!)

 

皆さんの周りではどうですか?何か気になっていることがあればいつでも教えてくださいね。

 

2019年の当院の診療実績→こちらをどうぞ!

おすすめ過去ブログのまとめをみたい方→こちらをどうぞ!

現在当院の勤務に興味のある医師募集中→こちらをどうぞ!

開業に興味のある医師も募集→こちらこちらをどうぞ!

当院の診療所、もしくは法人内の訪問看護ステーションで働きたい看護師さんも随時募集しています→こちらをみてご連絡ください!

在宅医療の現場で働きたい、患者さんに関ってみたいと考えている方募集しています。資格は問いません。→こちらをどうぞ!

 

 

〒064-0953
札幌市中央区宮の森3条1丁目1番38号
© Imai home care clinic