公開日:2019年11月28日

毎日の診療が人生会議【厚労省のポスターをみて雑感】

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

先日厚労省から人生会議の啓蒙のポスターが発表されましたが、あっという間に不適切だとの指摘を受けて発送中止となったようですね。

日経 終末期医療ポスターに批判 患者団体、厚労省発送中止」

↓件のポスター

確かに自分がみても何を言いたいのかよくわからず、写真のみのイメージが先行してしまうのは否めないでしょう。言葉を知らない普通の人がこのポスターをみたら「人生会議=終末期に行うもの」とまぁまず思ってしまうのではないでしょうか?上記の日経の記事でも「なぜ抗議されるのか。自分には”刺さる”ポスターだ」とおっしゃっている方もいるようで、確かに刺さりはしますが、刺さり方はかなり良くない刺さり方となるような気がしてなりません。

そもそも人生会議って言葉どうなの?という指摘はさておき・・・自分の人生をどう生きていきたいのか、今後の残された余命の中で医療をどう活用したいのかを考えるのが人生会議であって、別に終末期の人だけが対象となる訳ではありませんよね。

認知症の患者さん、脳梗塞の患者さん、間質性肺炎の患者さん、どんな疾患の患者さんであっても「体調変わった時にどうして欲しいの?」という相談はいつでも医療者としておくべきです。

なので人生会議って本当は日々の診療の中で、日常生活の中で行われるべきものであって、実際かかりつけ医は日々の外来診療の中でも当たり前のようにやっているのではないでしょうか?

 

今回のポスター、逆に炎上商法のような形で結果としては人生会議の内容を世に知らしめる効果をもたらしたのは何ともシニカルに思えてしまいますが、今後もっと普遍的な考えになっていけばいいですね。皆さんは人生会議していますか?

 

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