公開日:2018年06月09日

道内大規模4病院、特に大学病院での医師の残業超過問題について【札医、北大、旭川医大、市立函館】

こんにちは、札幌の診療所の医師@今井です。

大学病院での医師の労務管理については判断が難しいですね。

以下道新の記事です。

医師の残業・労使協定超え 道内大規模4病院に勧告 6病院「過労死ライン」

 医師に労使協定を超える残業をさせたとして、一般病床400床以上の道内25の大規模病院のうち、少なくとも4病院が過去5年間に労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが、北海道新聞の調べで分かった。また労使協定の残業時間の上限が「過労死ライン」の月100時間を超える病院が6病院あることも分かった。医師が過重労働を強いられる現状の一端が明らかになった。

 参院で審議中の働き方改革関連法案では残業時間の上限規制導入が盛り込まれたが、医師については医師法で原則診療を拒めないと定められ、上限適用は5年間猶予する内容になっている。医師に対する対策の論議も求められそうだ。

 労働基準法は法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えて残業させる場合、事前に残業時間の上限を定めた協定を労使間で結ぶことを義務づけ、協定を超えた残業は違法となる。

 一般病床400床以上の道内大規模病院に対し、4月末現在での医師に関する労使協定締結の有無や協定内容、過去5年間に違法残業で是正勧告を受けたことがあるかを聞き取りし、21病院から回答を得た。

 是正勧告を受けていたのは、札幌医大、北大、市立函館、旭川医大の4病院。

 札幌医大は2016年1月、協定で「1日4時間まで」としていた残業時間の上限を超え、市立函館は17年11月、協定で「週40時間まで」としていた残業時間の上限を超えて残業させたとして、それぞれ勧告を受けたという。両病院は上限を超えていた医師数などは明らかにしていない。

市立函館は別次元で考えるべきですが、大学病院での勤務は現状では超過勤務となるのはやむを得ないのではないでしょうか。その理由としては

①臨床・教育・研究の各機能を少ないスタッフで兼業でこなしているため

②市中病院より診療以外の雑務がやたら多い

③基本的に大学で仕事をしたい医師が勤務しているため、通常業務後に論文作成など個人のキャリアとなるための仕事を行っているため

④学会参加、発表がほぼ毎月のルーチン業務だがそのための時間は勤務時間内に確保できない。必然的に残業が継続する。

⑤そもそも長時間勤務を苦にしない医師が集まっている

などがあるでしょうね。医師がもう少し充実すれば臨床、研究、教育などがそれぞれある程度独立してできるようになり少しは勤務時間がましになるかも知れませんが、そうすると独立採算化した病院や大学としては余剰スタッフの給与をどうするんだっていう問題もでるでしょうね。

この問題にはあまり解決策はないかも知れませんが、市中病院ではなく大学病院であれば現状であればある程度は仕方ないかも知れません。

だってこれらの医師はいくらでも他で働く選択肢があるっていうのに、自分の選択で、好きで大学で働くことを選んでいるんですから・・・・

嫌ならもっと待遇のいい、オンオフはっきりした病院や診療所で働けばいいだけです。自分の人生をどう選択するのかは医師なら現状ある程度は選択できますからね。

 

という訳でワークライフバランスを考えて勤務したい方いたら是非ご連絡を!当院はチームで仕事していきますし雑務もあんまりないですよ~

 

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