公開日:2018年05月30日

医師の需要と供給に関して、2025~28年には飽和すると個人的には予想しています。

こんにちは、札幌のかかりつけ医@今井です。

5月28日に厚生省で第6回医療従事者の需給に関する検討会が開催されました。

そこで今後の医師の需要と供給についての議論がされていますので資料を少し見てみましょう。大事な議論に関しては公開されている公的資料は是非目を通しておきたいですね。

(ちなみに参考記事としてのメディウォッチの記事はこちらです。)

第6回医療従事者の需給に関する検討会 より 資料1 医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会第3次中間取りまとめ

 

個人的に気になった文言を抜粋すると

○平成 28 年の医師・歯科医師・薬剤師調査(以下「三師調査」という。)によると、医師数は依然継続して増加しており、平成28 年には319,480人となっている

○都道府県からの追加増員の要望を慎重に精査していくこととされた「新
成長戦略」に基づく医学部定員の暫定増については、平成 30 年度は、1,010 人となっており、医学部定員としては過去最大級の 9,419 人に達した

○具体的には、まず、供給推計について、第1次中間取りまとめにおける需給推計方法を基本としつつ、以下の点について推計方法の見直し等を行った。
・ 将来の医学部定員数を、平成 30 年度の 9,419 人として仮定
・ 女性医師、高齢医師等の仕事量について、一律の数値を乗じて積算するのではなく、就業率や勤務時間についての性年齢階級別データを踏まえ、詳細に算定

○需要推計の結果について
医師の需要推計においては、医師の労働時間の仮定を3パターンに分けて計算しており、
・ 最も医師の需要が大きくなると仮定したケース1においては、平成 37 年(2025年)には 36.1 万人、平成 52 年(2040 年)には 34.6 万人
・ 医師の時間外・休日労働時間が月 80 時間相当に制限されると仮定したケース2においては、平成 37 年(2025 年)には 34.8 万人、平成 52 年(2040 年)には 33.6万人
・ 最も医師の需要が小さくなると仮定したケース3においては、平成 37 年(2025年)には 32.8 万人、平成 52 年(2040 年)には 31.9 万人

○医師の供給推計については、平成 28 年(2016 年)では 31.5 万人であるものが、平成 37 年(2025 年)には 34.2 万人に、平成 52 年(2040 年)には 37.1 万人まで増加すると推計された

○将来の医師需給推計(全国レベル)は、
・ ケース1の場合、平成 45 年(2033 年)頃に約 36 万人で医師需給が均衡し、平成 52 年(2040 年)には医師供給が約 2.5 万人過剰
・ ケース2の場合、平成 40 年(2028 年)頃に約 35 万人で医師需給が均衡し、平成 52 年(2040 年)には医師供給が約 3.5 万人過剰
・ ケース3の場合、平成 30 年(2018 年)頃に約 32 万人で医師需給が均衡し、平成 52 年(2040 年)には医師供給が約 5.2 万人過剰

 

と言う訳でまとめると

設定条件により2018年~2033年の間に医師受給が均衡する

っていう結論がこの書類ではでていますが・・・・皆さんはどう考えますか?

えぇこれはもちろん机上の空論・・・正直に書くと、自分の実感としては少子高齢化の影響、保険診療の変化、タスクシフトの流れやAI,ブロックチェーンの実用化、オンライン診療の本格的な導入とIoTの発達等による影響で、医師需給の本当の均衡は早ければ2025年、遅くとも2028年には医師は完全に需要と供給が一致するのではないかと予想しています。

そこから先医療者としてどう生き残るのか・・・・準備ができていない医師は淘汰されるのは間違いなし!!皆さん自分に付加価値つける仕事していますか?自分は在宅が一番タスクシフトしようがAIが発達しようが、医師としての付加価値がでてくる分野であると思っていますよ。

2025年以降に生き残りたい医師は在宅医療早めに検討して準備、動いた方がいいと思います。あと3,4年したらもっと状況変わるので今自分が言ったことが実現してくるんじゃないかな~って考えているので、当院はどんどん準備していきたいと思います。

 

 

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