公開日:2018年05月23日

そして訴訟へ・・・【市立釧路病院着工延期の結末】 

こんにちは、花粉症でしょうかなんでしょうか、ものすごい結膜炎と鼻炎に悩まされている札幌の在宅医@今井です。

もう公的病院の話題ばかり取り上げるのもなんですが・・・釧路市立病院の着工延期の話題、次のステージに移行しましたね。2つ記事がでていました。

○前回の記事→市立釧路病院の着工が延期・・・・原因は建築価格の高騰でしょうがこれ以上の価格の上昇は異常ではないですか?

↓毎日新聞からです

釧路市立病院 業者「契約解除、不当」 未払い分請求へ /北海道

市立釧路総合病院の新棟建設の実施設計が納期に間に合わなかった問題で、釧路市が契約を解除した共同企業体を構成する共同建築設計事務所(東京)は22日、「到底受け入れられない」として市に未払い分約1億円の支払いなどを求める考えを示した。

 同社の説明では、病院に昨年11月ごろ「事業費が予算額を大幅に超えるので対応を考えてほしい」と依頼したが具体的な指示はなかった。病院は3月23日の納期の2日前、予定通り9月に着工するためのスケジュール表を示して「4月25日までに提出を」と要請。だが4月20日になって、病院側から「成果品が届いても受け取れない」と一方的に言われたという。

 同社は「予算超過額を減らした実施設計書や積算書を何度も示した。間に合わなかったのではなく、病院が提出させなかった」と主張。違約金3369万6000円と返還金1億411万1636円の支払いを拒否し、未払い分の支払いを求めて近く市に文書を送る。担当者は「話し合いができなければ、法的措置も考えざるを得ない」としている。

 これに対し津田学・病院事務部長は「直接聞いていないので、今の段階ではコメントできない」としている。【平山公崇】

 

さらにもう一つ、北海道建設新聞から

市立釧路総合病院の新棟実施設計契約解除 計画振り出しに

釧路市は、納期に間に合わなかった上に事業費も基本設計段階から大幅に膨らむ見通しとなっていた、市立釧路総合病院新棟建設の実施設計業務を契約解除した。業者側には、支払い済みの実施設計費などのほか違約金の支払いを求めている。基本設計から発注し直すことが濃厚だが、具体的には6月の定例市議会で方向性を示す方針だ。

新棟の設計は、基本と実施合わせて2015年度に公募型プロポーザルで発注。同9月に東京と市内の建築設計事務所で構成する特定共同体と契約した。契約金額は3億3696万円、履行期限は18年3月23日だった。

16年9月に完了した基本設計では、新棟の規模を延べ3万7400m²、事業費を約172億円とする成果品を提出。実施設計に移行した。

その後、概算事業費が膨らむとの連絡が共同体側から入り、市と共同体が協議。事業費は約179億円、延べ面積は3万8859m²とすることで合意し、18年2月末までに事業費の根拠となる資料などを提出することも約束した。

しかし共同体側は資料提出をじわじわと先送り。納期にも間に合わず、3月26日に「設計書らしきもの」(市担当者)は届いたが、合意事業費を67億円も上回り、図面や書類などの整合性もないものだった。市は庁内調整などを経た上、2日付で契約解除通知書を送付した。

共同体側は事業費を圧縮していく作業で市との認識が違っていた、工事費減額のための検討時間が十分に確保できなかった、などと遅れの要因を説明しているという。

実施設計費の返還額は1億411万1636円に利息を付した額で、違約金は3369万6000円に上る。

契約管理課は、倒産などでの契約解除はあるが、今回のようなケースは極めて異例としている。2社とも18日から、東京の事務所は6カ月、市内の事務所は1カ月の指名停止となっている。

 

 

内容みると250億であった総工事費が300億以上になっていたってことでしょうかね??まあ一言でいうなら調整力の不足と病院や行政のリーダーシップの欠如でしょうかね。

さらに言うなら次の業者に関してもまずみつかるかどうか・・・・・またコストの面でも同じ轍を踏まないように当初からかなり幅もたせて予算計上するような形になるかも知れませんので、時期と工事内容に関して当初の計画よりは大きく変更されるのは必須のような気がします。

いずれにせよ経済環境や少子高齢化、医療従事者の動向など複数の要因を考えながら検討する必要がある公的病院の在り方、運営に関しては本当に自治体ごとに大きく差がでそうです。

道東地域の基幹病院となるべきですが・・・・・今後10年20年スパンで考えたときに本当に大丈夫でしょうかね?皆さんはどう考えますか?

 

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