新型多機能サービス(シンタキ)の問題点
すっかり秋になってきましたね・・・・
こんにちは、日曜ですが継続して更新です。昨日は夜間呼ばれて全く寝ることができませんでした。呼ばれていたのは・・・・・えぇ、自宅の子供部屋からです。二男がウイルス性の胃腸炎となり滝のような嘔吐が夜間から始まり朝まで計5回・・・3回目くらいまではシーツなど替えて対応していましたが朝方からは仕方ないとあきらめてタオルとかで対応、朝から昼まで家族で掃除と洗濯の対応に追われていました。
今回の事であらためて思ったんですが、在宅で突発的な出来事に対応していっている患者さん家族ってすごいなぁってことですね。日常生活しながら夜間等に介護するって本当に大変ですね、身をもって理解できて良かったと今回のエピソードはプラスに捉えてみたいと思います。
さて本日は創設が巷間に噂されている新型多機能サービス(シンタキ)の問題点についてちょびっと言及してみたいと思います。シンタキって何?って言う人のために以下に関連記事のせてみたいと思います。
介護のニュース JOINTより
2016.05.26
小規模多機能と定期巡回の融合を 民間団体が「新型多機能サービス」の創設を提言
http://www.joint-kaigo.com/article/pg158.html
厚生労働省で老健局長などを歴任した宮島俊彦岡山大学客員教授らが顧問を務める民間事業者の団体が、2018年度の介護報酬改定に向けた提言を発表した。
既存の小規模多機能型居宅介護と定期巡回・随時対応型訪問介護看護を融合する形で、「新型多機能サービス(仮称)」を創設すべきだと主張。より柔軟な展開が可能となり、個々のニーズに応えられる環境の整備につながると具現化を求めた。
この団体の中心メンバーは、長岡福祉協会やこうほうえん、ノテ福祉会などの社会福祉法人の理事長。セントケア・ホールディングやジャパンケアサービスといった株式会社の取締役も参画している。提言は20日までに厚労省に提出された。
目玉は「新型多機能サービス」だ。要介護3以上を対象として、介護や看護を臨機応変に提供していく。登録定員の上限は設けない。訪問は24時間の体制をとり、1日複数回・短時間も対応。オペレーターの役割を担う職員も配置する。通いも中心のひとつで、サテライトでの受け入れも認めるべきとした。泊まりの組み合わせも用意する。複数の主体が連携して関われる仕組みとし、既存の事業所をさらに活かす視点で制度を設計すべきという。
20日に会見したノテ福祉会の対馬徳昭理事長は、「小規模多機能と定期巡回・随時対応サービスは、利用者像・利用形態が近づいてきている。これまでの経験を踏まえつつ、改めて見直す時期に来ているのではないか」と指摘。「両者を統合し、サービスをより柔軟に提供できる新型をつくって欲しい。本格的な24時間対応のモデルが必要」などと呼びかけた。
ということですが皆さんわかるでしょうか。ポイントを自分なりに3点にまとめてみますので参考にしてください。
①既存の小規模多機能、看護多機能が既存の多機能施設としてあるが、今後は通所や泊まりより訪問を充実させる必要性が高まりそうだ
②訪問系を充実させる対応をするために利用者の登録上限人数は変更する
③訪問のみのサービスでも多機能施設利用を認めるようにしてほしい
ということですが・・・・この提言、大手福祉業者や社会福祉法人からのものですが正直現状では賛成はできません。というかこの制度を認めれば必ずヘルパーさんの訪問回数週1~2回くらいしかないにも関わらず、なぜか多機能型サービス利用となっている患者さんが爆発的に増加することになると思います。つまりそこまで濃厚なサービスが不必要な人まで全て新型多機能型施設で囲われてしまう可能性が高いです。これまでも過去の患者さんみてみてもそういう方、結構いました。(もちろん是正するように対応してきましたが)
ケアマネさんがシンタキ付きなら絶対そういう風になると思いますが、患者さんってそれが当然かと考えるのでなかなか反論やケアマネ変更なんてできませんよね・・・・・・・
さらにそうなるとどうなるか・・・えぇ、訪問看護の介護保険の利用が制限されます。制限、というのは訪問自体の制限ではありません。主治医がこの病気、この患者さんにはあそこのステーションからの訪問看護が望ましいなって考えても、シンタキ利用患者さんに関してはひも付きのステーションしか利用できなくなります。えてしてそういうステーションの質は・・・・
せめてこの制度開始するなら「シンタキ利用者のケアマネは外部からとし本当に必要な方のみ多機能の利用とする」ってしないと結局いいように営利企業に使われるの身となると思います(というか既存のショウタキやカンタキもケアマネ内付にするの辞めませんか?)というかそういう風に特定の事業者の営利にのみなる制度とならないのであればシンタキの考えはいいとは思いますが・・・・現状では理想の制度とはならないと感じています。
診療報酬の改定についてはこのように様々な方面からの提言など出てきていますが、大手のやりたいようにできるようにするための改定となるのは避けてほしいと個人的には思っています。
だって介護保険制度、このまま無駄遣いすすめばあと何年持つのかなって本気で心配になりませんか?・・・・・