公文書からみる医療の将来についての検討②
というわけで公文書からみる医療の将来についての検討の続きです②。
第15回 新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会
資料1 報告書 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000161081.pdf から (目次と題名は外します)
<医療をとりまく構造的な変化>の項目ですが、この内容は1)需要側の変化、2)供給側の変化、3)テクノロジー等の変化、の内容からなっています。内容的には国が認識している現状についての分析ですね。本文からの抜粋でですが、P4の<医療現場においては、モチベーションに欠ける待遇や雇用条件、不十分なマネジメント、限られたリソースの下、患者への十分な価値を生み出すことが困難なサービス提供モデルが構造的に存在している。そのために、医療を取り巻く環境が大きく変化する中で、それらに対応しようとする負荷が、かえって医療従事者の負担増に転嫁されるおそれもある。 >とありますが・・・・結局はこのレポートの要点が、限られたリソースを活用するのにどう医療の構造を変化させるか、という点を解決するためにあるということがわかる一文ですね。次行きます。
ここで個人的に重要だとおもったのがP7の<調査によれば、医師から他職種への分担が可能な5つのタスクは、「医療事務(診断書等の文書作成、予約業務)」、「院内の物品の運搬・補充・患者の検査室等への移送」、「血圧などの基本的なバイタル測定・データ取得」、「医療記録(電子カルテの記録)」、「患者への説明・合意形成」の順で、分担が可能という結果であった。これらのタスクを他職種が分担した場合、50 代以下の常勤勤務医がこれらのタスクを行うのに要する労働時間のうち約20%弱を軽減することが可能である。>っていう部分です。医師をたくさん養成する前にこれらのタスクを他の人に任せることで医師の労務が20%減る!!って、まずはこれを最優先ですべきではないでしょうか・・・・後で触れますが、この文章、薬剤師のリフィル処方せんや特定看護師の業務拡大などについてのタスクシフティングの推進が書かれています。が現場の医師としては、まずはそんな医療の質に直結する大事な業務を他職種に任す云々の話をするより、こっちの誰がしてもいい業務の問題を先に解決してくれ!!って思っている医師がほとんどではないでしょうか・・・・・・・・・
さらに続きます・・・