公開日:2016年11月16日

総合ケア看護師って知っていますか?

あっという間に寒くなってきましたね。今日はそのせいか患者さん宅玄関でノックする力がこころなし強かったような気がします。(外で待っているのはつらいんです・・・・・)

 

こんにちは、今日は午前の訪問終了しこの文章書いていますが今日は訪問看護師さんについて少し書こうと思います。

先日の市民セミナーで医療費のことに絡めた訪問診療や訪問看護のことについて参加された市民の方からご質問頂きました。端的にいうと「お金の問題がある癌患者さんに訪問診療や看護入れるのに何か工夫はないか?どうしたらいいか?」ってことでした。自分の答えとしては①高額療養費の活用②在宅がん総合管理料の活用による1医療機関からの請求での手残りの金額の増加(特にステーションと組むときや70歳未満の人であればメリットが大きくなると思います)③訪問看護の活用(医療保険、介護保険のうまい使い方)などを簡単に話しましたが、それでももっと厳しくてお金がない場合・・・・・やはり優先すべきは訪問看護かなと個人的には思っています。

経験豊かな訪問看護師さんは①日常のケアはばっちりOK②薬剤の種類、使用方法などについてもよく知っている③介護保険制度にも精通④患者さんのみならず家族のケアもできる!!っていう方が多いですね。それを考えると訪問看護については経験を積むことが大切かと思います。当院のステーションでも新しく入職した看護師さん、やっぱり病棟業務と違うということを本質的に肌感覚で理解できるようになるのにやっぱり年の単位ではかかるんじゃないかなって思っています。その上でさらに上記のような仕事までできるようになるためには、実際の業務の経験をひたすら集中的につんでいくのが一番だと思っています。

さてなんでこんな前置き書いたかっていうとこのためです↓↓

現在国の医政局が実施する検討会において「総合ケア看護師」の創設が提案されているのをみなさんご存知でしょうか。まずは資料おみせしますね。

第3回 新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会

より http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000142858.html  資料1 今後の検討会の全体構造 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000142849.pdf から抜粋

これは今後の医師、看護師の、国が求めているあるべき姿と課題を提示したものです。(スライド3枚)

aabbccc

それでこの課題をどうしていくか?を考えていく中ででてきたものが、医療者(看護師)の専門性を保ちながらプライマリーケアに責任をもちながら地域をみていく専門職、それが総合ケア看護師、という制度の創設という話となっています。ちなみにそれに言及されているスライドありますがたくさんありすぎるため何枚かだけ抜粋します。(元は資料3からです http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000142851.pdf )

aabbcc

対策まできちんと考えていますが皆さんはこの制度、どう考えますか?自分としてはここで述できる看護師になるためには最低座学数年、実践数年の時間が必要となると思います。しかも病院での医療処置や実情などについても実務経験が必要でしょうし・・・・・実際ここまでできる看護師さんってどの程度いるんでしょうかね。それなら①既存の医師を在宅の方に視線を誘導する②多職種連携の方法をしっかりと実のあるものとする、などの対策の方が短期間で目標が達成できるような気がします・・・・・・この問題の本質は医師の多くが在宅や全人的な医療への興味が薄い、地域にでていないってことが原因だと思うのでそこが改善されれば総合ケア看護師の設立もあんまり必要じゃなくなるのではないかなって思いますが皆さんどうでしょうか。

 

いずれにせよ僕らの知らないところで色んな話、されていますね。少しでも実のある改善になればいいですね。