自己研鑽か労働時間か、線引きはどうなる??【第3回 令和8年度医師の働き方改革の推進等に関する検討会より】
こんにちは、札幌のかかりつけ医&病棟医&在宅医@今井です
先日行われた厚生労働省の検討会の資料の中に、医療機関のスタッフを管理する側としてかなり気になる内容がありましたので共有します。令和8年10月29日の「第3回 令和8年度医師の働き方改革の推進等に関する検討会」の資料です。興味ある方は是非一読してください(他にも働き方改革であったりと気になる資料があったのですが、今回はこっちを取り上げたいと思います。)↓
女性医師等の復職・多様な働き方、労働時間が長い診療科・医療機関、宿日直・研鑽について

今回のブログのテーマは「医療者の自己研鑽について」です。ポイントをざっくりまとめると・・・
〇 所定労働時間内の研鑽は、当然に労働時間になる
〇 時間外の研鑽は、「上司の明示・黙示の指示」があれば労働時間になり、なければ一般に労働時間にならない
〇 診療の準備や後処理として不可欠なもの、やらないと不利益がある研鑽は労働時間になる
〇 見学中に診療を行うことが慣習化していると、見学時間の全部が労働時間になる
〇 本来は、医師の申出、上司の確認、記録、通常勤務との切り分け、書面での周知といった手続きが必要になる
〇 ところが、区分けのルールが整っていない医療機関は半数以上で、規程があるのは4割程度
〇 専攻医の約半数が、労働と自己研鑽の区分に不満(軽微な見直しが24.6%、大幅な見直しが22.3%)を持っている
・・・ということで資料を読んだ率直な感想は、「あ、ここは他人事じゃないな」というものでした。
経営、管理側として特に気になったのは、次の3点です。
①「上司の黙示の指示」が基準になっていること
研鑽が労働時間になるかどうかは、結局のところ上司がどう動いたかで決まります。「この学会は行っておいたほうがいいよ」「あの勉強しておいてね」という何気ない一言が、黙示の指示と判断される可能性があるわけです。管理者の言動ひとつで線引きが変わるというのは、現場の管理者としてかなり重い話ですよね・・・・
②切り分けが難しいという現実
ルールが整わない理由の一番は、「診療・教育・研究との切り分けが難しい」でした。これは現場の実感どおりです。症例の振り返りは勉強なのか診療の後処理なのか、カンファの準備は研鑽なのか業務なのか。きれいに線を引けないものを、記録と承認で運用する難しさがあります。
③若手の不満が大きいこと
専攻医の半数近くが、研鑽をもう少し労働と見なしてほしいと感じています。経営する側としては、人件費や労務管理の負担が増えて悩ましいのが本音です。その一方で、若手が学ぶ意欲を持って働いているのも事実で、「学びたい」という気持ちを管理の都合で萎縮させたくもありません。そこが一番難しいところですね。
この通達は医師が対象ですが、「使用者の指揮命令下に置かれているか」で判断するという考え方は、看護師やMSWなどの他職種の研修や勉強会にも通じる話だと思います。当法人でも研修を積極的に開催していますので、「どこまでが業務で、どこからが自由な学びなのか」をあらためて整理しておく必要があると感じています。具体的な運用は、社労士さんなど専門家に確認しながら進めなければ・・・
管理する側として、今井が意識しておきたいことは以下です↓
〇 研修や勉強会は、必須なのか希望制なのか、時間内なのか時間外なのかを事前に明確にして伝える
〇 「やっておいてね」といった曖昧な言い方で、黙示の指示になっていないか自分の言動を振り返る
〇 研鑽の取扱いを書面にして、職員全員に周知する
〇 現場の管理職にも、考え方を共有しておく
学ぶ意欲は、医療の質を支える大事な力で、今後法人として注力すべきポイントだと認識しています。。だからこそ、その学びを自己研鑽と労務の面できちんと整理しておくことが、結果的に職員を守り、法人を守ることにもなると今井は考えていますよ。
皆さんの組織では、労働と自己研鑽、どう線引きをどうされていますか??よければ教えてくださいね(^^♪
さて今日は金曜日に続き私用でちょっと不在になります。ご迷惑をおかけし大変すみません。ただ自分ができることは、できる場所で、できるタイミングでできる限りコツコツと頑張っていきたいと思います。
今日が皆さんにとって素敵な1日となりますように!!
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